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第十二章 異界の年明け

372.解決したこととそうでない(フィルザス視点)

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 ☆      ☆      ☆      ☆      ☆      ☆(フィルザス視点)










 いや~……。

 いや~……さあ?


(立て続けに、くっつき過ぎ!!)


 僕の……神としての役割だからって、ここんとこ立て続けに御名手みなて同士の儀式が続いている気がした。

 イシャールとか、ジェイルとか。

 ひと癖ふた癖もあるふたりの方だもん。

 慌てて、それぞれの御名手を介して、僕の言葉を伝えた。形式であれ、僕からの祝福はこの世界では絶対だからね??


(……まあ、落ち着いてくれて何よりだけど)


 カティアがこの世界に来てくれたお陰で……それらが滞りなく行えた。

 自分の方は正統な儀式が終わらせてあるので、きちんと想いを告げるだけで済んだけど。セヴィルと婚約出来て良かった。

 肉体の問題は……魔力のぶれがある以外不明だ。見解の魔眼の持ち主以外には、元の年齢の姿には見えていない。なのに、魔眼越しには見えている。

 僕の目には当然見えているけど……クロノ兄様に連絡しようにも出来ないし、レイ兄様にも応答がない。じい様の方がもっとないから……どうしようか悩んでいるけど。

 とりあえず、クラウの成長の方も驚きだった。本当に予想外だったから。


(一番、じい様に聞いたいのに……写し鏡の連絡すら無視するだなんて)


 末の孫である僕に……なにも連絡させないだなんて、今までなかったのに!

 自分で解決しようにも出来ないんだから聞きたいのに!!

 シェイル達のとこから離れた木の上でジタバタしていた僕は……少ししてぐったりした。変に考えていてもしようがないと。


「…………気分転換に、カティアとピッツァ作ろうかなあ?」


 シェイル達のお祝いか何かで、多分作りたいと言うかもしれないから。

 そうと決めれば、と僕は転移を使ってカティアを探した。
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