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番外編②
第23話『あまり物で幼児用ココアラスク』①
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イツキ専用の厨房で、今日も作っていくようだけれど。
イツキが用意したパンは、普通のパンではなかったわ。細長い……サンドイッチの余りパンのようなものだった。
「今回は余りもので手軽に出来るものを作っていきます。このパンはサンドイッチで使わないことが多い『パンの耳』です」
「……パンに耳?」
「ヘルミーナ様はサンドイッチを召し上がる時に、気づいていませんか? 白パンは少し茶色いのにサンドイッチのパンは真っ白とか」
「……言われてみればそうね?」
「その茶色い部分を取り除くとこんな感じになるんです。きちんと食べられますよ?」
「これをお菓子に出来るの?」
「はい、立派なお菓子になります。ヘルミーナ様にはこれをひと口大に切っていただけますか?」
「ええ」
包丁はほんの少しずつ使うようになったから、以前のように怪我をする機会は減った。小さめの包丁でとんとんとカットしていき、その間にイツキが小鍋で牛乳などを温めてココアを混ぜたものを作っていく。
ココアなのに、とても濃いチョコレートの香りがしたわ。たしか、原材料はそこまで大きく変わらなかったのかしら? だけど、とてもいい匂い。そのままチョコレートの飲み物としても飲んでみたいくらいだわ。
「カットしていただいたパンの白い部分に、ココア液を軽く浸して……蝋紙の上に敷いて、軽く窯で炙れば」
芳ばしい香りが部屋を包み込むようで、蕩けてしまいそう!
見た目は少し黒いパンだけど、焦げた匂いは一切しない。チョコレートの香りが強い良い匂いしかしないわ!!
「甘味は何でつけてあるの?」
「今回はハチミツですね。お砂糖でもいいですが、せっかくですので使ってみました」
「あら、ありがとう」
ジェラルドも食べられるお菓子だと思うと嬉しいわ。お茶はスッキリしたハーブティーをと、食堂の方に戻ってジェラルドとアルベルトをメイドたちがどうあやしているか聞いたら。
「仲良く眠られています」
ジェラルドはメイドの腕で、アルベルトはベッドで。共に、本当の兄弟のように仲良く眠ってしまっているわ。起きるまでは、私たちで少しお茶休憩でもしましょうかとイツキに告げることにした。
「あ、でもそろそろ」
イツキがそう言うと同時にアルベルトがぐずり出し、すぐに泣いてしまったのだ。予想していたにしても、タイミングが良すぎなくて??
「びゃああああ!!」
おしめ? お腹が空いたのかしら? 泣き方からするにおしめのような気がするけれど?
イツキはすぐにアルベルトを抱き上げ、あやしながらそれを確かめてからメイドに頼んで変えさせたのだ。手際が良くなったものね?
「ふぇ……ふぇ」
と思っていたら、ジェラルドまでぐずり出したわ!? すぐにメイドとあやしたけど、おしめとかは大丈夫だったから落ち着くまであやすしかなかった。
イツキが用意したパンは、普通のパンではなかったわ。細長い……サンドイッチの余りパンのようなものだった。
「今回は余りもので手軽に出来るものを作っていきます。このパンはサンドイッチで使わないことが多い『パンの耳』です」
「……パンに耳?」
「ヘルミーナ様はサンドイッチを召し上がる時に、気づいていませんか? 白パンは少し茶色いのにサンドイッチのパンは真っ白とか」
「……言われてみればそうね?」
「その茶色い部分を取り除くとこんな感じになるんです。きちんと食べられますよ?」
「これをお菓子に出来るの?」
「はい、立派なお菓子になります。ヘルミーナ様にはこれをひと口大に切っていただけますか?」
「ええ」
包丁はほんの少しずつ使うようになったから、以前のように怪我をする機会は減った。小さめの包丁でとんとんとカットしていき、その間にイツキが小鍋で牛乳などを温めてココアを混ぜたものを作っていく。
ココアなのに、とても濃いチョコレートの香りがしたわ。たしか、原材料はそこまで大きく変わらなかったのかしら? だけど、とてもいい匂い。そのままチョコレートの飲み物としても飲んでみたいくらいだわ。
「カットしていただいたパンの白い部分に、ココア液を軽く浸して……蝋紙の上に敷いて、軽く窯で炙れば」
芳ばしい香りが部屋を包み込むようで、蕩けてしまいそう!
見た目は少し黒いパンだけど、焦げた匂いは一切しない。チョコレートの香りが強い良い匂いしかしないわ!!
「甘味は何でつけてあるの?」
「今回はハチミツですね。お砂糖でもいいですが、せっかくですので使ってみました」
「あら、ありがとう」
ジェラルドも食べられるお菓子だと思うと嬉しいわ。お茶はスッキリしたハーブティーをと、食堂の方に戻ってジェラルドとアルベルトをメイドたちがどうあやしているか聞いたら。
「仲良く眠られています」
ジェラルドはメイドの腕で、アルベルトはベッドで。共に、本当の兄弟のように仲良く眠ってしまっているわ。起きるまでは、私たちで少しお茶休憩でもしましょうかとイツキに告げることにした。
「あ、でもそろそろ」
イツキがそう言うと同時にアルベルトがぐずり出し、すぐに泣いてしまったのだ。予想していたにしても、タイミングが良すぎなくて??
「びゃああああ!!」
おしめ? お腹が空いたのかしら? 泣き方からするにおしめのような気がするけれど?
イツキはすぐにアルベルトを抱き上げ、あやしながらそれを確かめてからメイドに頼んで変えさせたのだ。手際が良くなったものね?
「ふぇ……ふぇ」
と思っていたら、ジェラルドまでぐずり出したわ!? すぐにメイドとあやしたけど、おしめとかは大丈夫だったから落ち着くまであやすしかなかった。
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