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番外編
第126話 何を作ろう
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とはいえ、何を作るべきか。
ひとりで作る方が良いかもしれないが、剣術以外はそこまで器用ではない。野営訓練でパイナップルの串焼きは披露したが、あれは魔物の解体の要領だ。イツキやキルトに教わったので出来る程度。捌き方を気をつければ、大抵誰にでも出来てしまう。
俺はもう少し、特別な料理を作ってやりたいと思っていた。イツキが孕っていなければ、彼女自身が作る方が素晴らしい上に美味いが……夫として、日々頑張っている妻に何か感謝の料理を作りたかった。
となると、相談出来る相手は限られてしまうが。
「イツキはんの喜ぶパイナップル料理ねぇ?」
同じ既婚者であり、イツキとは王女殿下とは別の意味で友だと豪語しているレクサスだ。イツキの素性も知っているし、下手すると俺以上にイツキの食べ物の好き嫌いを知っていたりする。ネルヴィス隊長は、ただいま陛下に呼ばれていらっしゃるので執務室には俺とレクサスだけだ。
「デザートもいいが、食事向きも美味い。出来れば……俺だけで作りたいが」
「あっちの料理長に聞けばええんとちゃう?」
「……内緒で作りたい」
「わからんでもないけど」
レクサスも既婚者となったことで、愛しい者への贈り物を慎重に考える側となってきた。俺と違い、サフィア殿は普段殿下の第一メイドということで城には居ないし、共に住んでいない。だが……いずれは共に住める楽しみを糧に日々精進する姿勢になってはいる。口調とかは相変わらずだがな。
「甘いものもいいが、食事の量が増えたからな。そちらを優先して作りたい」
「この前の串焼きも、めちゃんこ美味かったしなあ? ああいうのは?」
「……他の食材と合わせて?」
「せや。肉と合わせてもええんとちゃう?」
「……なるほど」
イツキは、以前から食が細い女性ではなかったし、むしろよく食べる方だ。あのズボラ飯も、ガツガツ食べるくらいだったしな。……ああいうのに、パイナップルはあるだろか? 少し試作してみたい気持ちになってきた。
「お? なんか浮かんだん?」
「……米はどうだ?」
「……………………合わんと思うんやけど」
「ものは試しだ」
「副隊長、結構大胆になったなあ?」
「別の日に、独身寮に行っていいか?」
「おん」
俺とて、行動する時はする方だぞ。特にイツキについては意欲的になるのは自覚してきてはいるが。
とりあえず、結構日は決めることにしてから執務に戻ることとなった。
ひとりで作る方が良いかもしれないが、剣術以外はそこまで器用ではない。野営訓練でパイナップルの串焼きは披露したが、あれは魔物の解体の要領だ。イツキやキルトに教わったので出来る程度。捌き方を気をつければ、大抵誰にでも出来てしまう。
俺はもう少し、特別な料理を作ってやりたいと思っていた。イツキが孕っていなければ、彼女自身が作る方が素晴らしい上に美味いが……夫として、日々頑張っている妻に何か感謝の料理を作りたかった。
となると、相談出来る相手は限られてしまうが。
「イツキはんの喜ぶパイナップル料理ねぇ?」
同じ既婚者であり、イツキとは王女殿下とは別の意味で友だと豪語しているレクサスだ。イツキの素性も知っているし、下手すると俺以上にイツキの食べ物の好き嫌いを知っていたりする。ネルヴィス隊長は、ただいま陛下に呼ばれていらっしゃるので執務室には俺とレクサスだけだ。
「デザートもいいが、食事向きも美味い。出来れば……俺だけで作りたいが」
「あっちの料理長に聞けばええんとちゃう?」
「……内緒で作りたい」
「わからんでもないけど」
レクサスも既婚者となったことで、愛しい者への贈り物を慎重に考える側となってきた。俺と違い、サフィア殿は普段殿下の第一メイドということで城には居ないし、共に住んでいない。だが……いずれは共に住める楽しみを糧に日々精進する姿勢になってはいる。口調とかは相変わらずだがな。
「甘いものもいいが、食事の量が増えたからな。そちらを優先して作りたい」
「この前の串焼きも、めちゃんこ美味かったしなあ? ああいうのは?」
「……他の食材と合わせて?」
「せや。肉と合わせてもええんとちゃう?」
「……なるほど」
イツキは、以前から食が細い女性ではなかったし、むしろよく食べる方だ。あのズボラ飯も、ガツガツ食べるくらいだったしな。……ああいうのに、パイナップルはあるだろか? 少し試作してみたい気持ちになってきた。
「お? なんか浮かんだん?」
「……米はどうだ?」
「……………………合わんと思うんやけど」
「ものは試しだ」
「副隊長、結構大胆になったなあ?」
「別の日に、独身寮に行っていいか?」
「おん」
俺とて、行動する時はする方だぞ。特にイツキについては意欲的になるのは自覚してきてはいるが。
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