487 / 782
番外編
第41話 憧れの女性
しおりを挟む
殿下からお誘いいただいた、陛下方とのお茶会ですが。
まさか、わたくしが憧れてやまない『イツキ様』にもお会い出来るとは思いませんでしたわ!
英雄級の冒険者だった、ワルシュ=エイペック様のご養女。
今は、近衛騎士団副隊長であらせられるアーネスト=ハインツベルト様の奥様。ご懐妊もされていらっしゃることは殿下にお聞きしましたが。
なんと、愛らしい笑顔なのでしょう。
わたくし、マーキュリー=サラバルトは感動の気持ちで胸がいっぱいですわ!
殿下から、どのようなお人だとは学園でもよくお教えいただいていましたが……東方大陸の方の特徴はありましたが、とても愛らしいお顔立ちの方でした。
もともとは貴族ではないそうなのですが、所作などはお美しいです。ご一緒に参加している同級生のエイミーもイツキ様をご覧になって、『ほぅ』とため息を吐くほどですもの。
お話……出来れば、とは思いますが。
まだまだ子どもでしかない、わたくしのお話など聞いていただけるでしょうか?
いいえ、殿下のお友達でいらっしゃるそうですから……きっと。
きっと、大丈夫だと思いますわ! 頑張るのです、マーキュリー!!
「チョコレートともよく合いますね?」
イツキ様は、陛下や殿下方がお作りになられたと言う『花の砂糖漬け』を丁寧に口にされていらっしゃいました。たしかに、本当に美味しいのです。ほんの少しだけ苦いですが、ほとんど甘く、お茶ともよく合います。チョコレートには可愛らしい大きさの花が乗っていましたが、とても美味しいのです!
「お嬢様達も気に入られたようですね?」
わたくしが声をかけていいか悩んでいますと……イツキ様から振り返ってくださいました! 愛らしい笑顔にわたくしは心臓がバクバクしてしまいましたわ!!
「は、はい! とても!!」
ああ、わたくしったら……すごく慌ててしまっていますわ!? いつも冷静でいられるはずが、憧れの方の前だと形無しです。
「お二人はお菓子作りがお好きだと、リュシアーノ様にお聞きしましたが」
「え、ええ……」
「少しばかり……」
エイミーも、少しぽーっと頬紅を作っていましたが無理もありません。慈愛に満ちた笑顔はわたくし達を虜にしてしまいそうでしたもの。
「ふふ。良い趣味です。今日の砂糖漬けも、手間がかかる以外はそこまで難しくありませんし……挑戦するのもいいかもしれませんね」
「そうね! 私が二人に教えてもいいし!」
わたくし達は子どもですのに……ちっともバカにされる素振りがありません。イツキ様は、女神の化身なのでしょうか? そのように、錯覚してしまうほど……お優しい方です。この方のお腹に宿っている御子は、きっと素敵で素晴らしい方となること間違いなしですわ。こんなにも素晴らしい方がお母上ですもの。
「「ありがとうございます」」
そして、ご助言と提案も、しかと受け取りますわ。このお菓子は本当に美味しいですし、お母様達にも召し上がっていただきたいですもの。
「あ、でも。せっかくですし……お菓子教室でもしませんか?」
なんと、さらにイツキ様から素晴らしい提案がありましたわ!
びっくりして、お茶のカップを落としそうになりましたが……わたくしもですけれど、エイミーもすぐに笑顔になりました。
「イツキ様。私達も作れるのですか?」
「はい。お時間があれば」
「いいわね! やりましょう!!」
陛下や妃殿下には、少しばかり苦笑いされましたが……この機会を逃すわけにはいきませんわ!! わたくしもすぐに参加したいとうなずきました。
まさか、わたくしが憧れてやまない『イツキ様』にもお会い出来るとは思いませんでしたわ!
英雄級の冒険者だった、ワルシュ=エイペック様のご養女。
今は、近衛騎士団副隊長であらせられるアーネスト=ハインツベルト様の奥様。ご懐妊もされていらっしゃることは殿下にお聞きしましたが。
なんと、愛らしい笑顔なのでしょう。
わたくし、マーキュリー=サラバルトは感動の気持ちで胸がいっぱいですわ!
殿下から、どのようなお人だとは学園でもよくお教えいただいていましたが……東方大陸の方の特徴はありましたが、とても愛らしいお顔立ちの方でした。
もともとは貴族ではないそうなのですが、所作などはお美しいです。ご一緒に参加している同級生のエイミーもイツキ様をご覧になって、『ほぅ』とため息を吐くほどですもの。
お話……出来れば、とは思いますが。
まだまだ子どもでしかない、わたくしのお話など聞いていただけるでしょうか?
いいえ、殿下のお友達でいらっしゃるそうですから……きっと。
きっと、大丈夫だと思いますわ! 頑張るのです、マーキュリー!!
「チョコレートともよく合いますね?」
イツキ様は、陛下や殿下方がお作りになられたと言う『花の砂糖漬け』を丁寧に口にされていらっしゃいました。たしかに、本当に美味しいのです。ほんの少しだけ苦いですが、ほとんど甘く、お茶ともよく合います。チョコレートには可愛らしい大きさの花が乗っていましたが、とても美味しいのです!
「お嬢様達も気に入られたようですね?」
わたくしが声をかけていいか悩んでいますと……イツキ様から振り返ってくださいました! 愛らしい笑顔にわたくしは心臓がバクバクしてしまいましたわ!!
「は、はい! とても!!」
ああ、わたくしったら……すごく慌ててしまっていますわ!? いつも冷静でいられるはずが、憧れの方の前だと形無しです。
「お二人はお菓子作りがお好きだと、リュシアーノ様にお聞きしましたが」
「え、ええ……」
「少しばかり……」
エイミーも、少しぽーっと頬紅を作っていましたが無理もありません。慈愛に満ちた笑顔はわたくし達を虜にしてしまいそうでしたもの。
「ふふ。良い趣味です。今日の砂糖漬けも、手間がかかる以外はそこまで難しくありませんし……挑戦するのもいいかもしれませんね」
「そうね! 私が二人に教えてもいいし!」
わたくし達は子どもですのに……ちっともバカにされる素振りがありません。イツキ様は、女神の化身なのでしょうか? そのように、錯覚してしまうほど……お優しい方です。この方のお腹に宿っている御子は、きっと素敵で素晴らしい方となること間違いなしですわ。こんなにも素晴らしい方がお母上ですもの。
「「ありがとうございます」」
そして、ご助言と提案も、しかと受け取りますわ。このお菓子は本当に美味しいですし、お母様達にも召し上がっていただきたいですもの。
「あ、でも。せっかくですし……お菓子教室でもしませんか?」
なんと、さらにイツキ様から素晴らしい提案がありましたわ!
びっくりして、お茶のカップを落としそうになりましたが……わたくしもですけれど、エイミーもすぐに笑顔になりました。
「イツキ様。私達も作れるのですか?」
「はい。お時間があれば」
「いいわね! やりましょう!!」
陛下や妃殿下には、少しばかり苦笑いされましたが……この機会を逃すわけにはいきませんわ!! わたくしもすぐに参加したいとうなずきました。
11
お気に入りに追加
5,508
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜
櫛田こころ
ファンタジー
料理人の人生を絶たれた。
和食料理人である女性の秋吉宏香(あきよしひろか)は、ひき逃げ事故に遭ったのだ。
命には関わらなかったが、生き甲斐となっていた料理人にとって大事な利き腕の神経が切れてしまい、不随までの重傷を負う。
さすがに勤め先を続けるわけにもいかず、辞めて公園で途方に暮れていると……女神に請われ、異世界転移をすることに。
腕の障害をリセットされたため、新たな料理人としての人生をスタートさせようとした時に、尾が二又に別れた猫が……ジビエに似た魔物を狩っていたところに遭遇。
料理人としての再スタートの機会を得た女性と、猟りの腕前はプロ級の猫又ぽい魔物との飯テロスローライフが始まる!!
おっかなびっくり料理の小料理屋さんの料理を召し上がれ?
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
異世界で農業をやろうとしたら雪山に放り出されました。
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたサラリーマンが異世界でスローライフ。
女神からアイテム貰って意気揚々と行った先はまさかの雪山でした。
※当分主人公以外人は出てきません。3か月は確実に出てきません。
修行パートや縛りゲーが好きな方向けです。湿度や温度管理、土のphや連作、肥料までは加味しません。
雪山設定なので害虫も病気もありません。遺伝子組み換えなんかも出てきません。完璧にご都合主義です。魔法チート有りで本格的な農業ではありません。
更新も不定期になります。
※小説家になろうと同じ内容を公開してます。
週末にまとめて更新致します。
料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します
黒木 楓
恋愛
隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。
どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。
巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。
転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。
そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。
おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ
Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_
【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】
後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。
目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。
そして若返った自分の身体。
美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。
これでワクワクしない方が嘘である。
そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。
異世界でお取り寄せ生活
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。
突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。
貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。
意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。
貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!?
そんな感じの話です。
のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。
※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。
アラフォー料理人が始める異世界スローライフ
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
ある日突然、異世界転移してしまった料理人のタツマ。
わけもわからないまま、異世界で生活を送り……次第に自分のやりたいこと、したかったことを思い出す。
それは料理を通して皆を笑顔にすること、自分がしてもらったように貧しい子達にお腹いっぱいになって貰うことだった。
男は異世界にて、フェンリルや仲間たちと共に穏やかなに過ごしていく。
いずれ、最強の料理人と呼ばれるその日まで。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。