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騎士のまかない⑳
第4話『飲めるハンバーグカレー』
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恋人から婚約者となった。
その確固たる事実があれば……耐えられると思っていたんだ。
ただ、それがあったとしても……現実は違う。
イツキを……不安がらせていたとしたら、俺は大馬鹿者でしかない!!
とは言っても、真っ昼間にするような話ではないことには変わりない。なので…………まかないの試食の時に、聞いてみようと思ったのだが!!
「今日は、昨日召し上がっていただいたハンバーグを使ったハンバーグカレーです」
この魅力的な食事の前に、そのような破廉恥な話題を出せようか!!?
「……カレーに、ハンバーグをか?」
「日本では割と人気が高いんですよ。載せる具材も豊富で、ハンバーグ以外にもカツや唐揚げとかフライも」
「…………そうなのか」
魅力的な料理を目の前にして……いかがわしい話を持ち込むのは、やはり良くない。
せめて、これをいただいて頃合いを見てから話題に出そう。
スプーンを手に、ゆっくりとすくい上げて……カレー、ハンバーグ、チーズを一緒にしたものを口に!!
「!!?」
カレーが。
ハンバーグが。
チーズが。
どれもが美味いと言うのは、よくわかっていたが。
それらが、米と加わることで……通常のより何倍も美味く感じるのだ!!?
ひと口……またひと口と口に入れていく動作を止められない。止まらない!!
あっという間に、一皿を完食してしまったのだった。
「ふふ。気に入っていただけたようですね?」
「ああ!」
このようなメニューが、食堂の方に加われば……毎日でも食べたい味わいだった!!
それぞれ味の濃いものばかりなのに……見事に調和していたのだ。おかわりを欲しくなったが、イツキから『こちらを』と小さな半円状の塊が入った器を出された。
「食べ過ぎはいけませんから……シャーベットです」
「……シャーベット?」
「シロップ漬けにしておいた、梨を使ったアイスのようなものです。少しかき氷に近い食感ですね?」
「……いただこう」
ひと口食べると……たしかに、アイスクリームのようなまろやかさはなかったが、かき氷のようにシャクシャクと食べやすくてスッと舌の上で消えた。甘味も程よく、実に食べやすい。
今日もなんて素晴らしい日なんだ……と思ったところで、思い出した。俺が今日なにをイツキに言いに来たのかと言うのを。
イツキは今にこにこと微笑んでいるが……少し、いや、だいぶ言いにくい。今ではなくても、そのような『行為』をしたいなどと口にするのは。
しかし……レクサスが昼間に言ってくれたこともあるので、言うだけ言ってみることにした。
「……イツキ。少し、提案なのだが」
「はい?」
「その……次の、休みが合えば。またジェイシリアに行かないか?」
「! はい!」
まだ序盤を告げただけだから……イツキは単純にデートに行くだけを喜んでいるのだろう。
だが、しかし。
「その……出来れば、二日かけて行きたい」
「? お泊まりですか?」
「…………あ、ああ」
俺なりに濁して言ってはみたものの……イツキにはわからなかったようだ。
ここまで言ったからには、当日に実行するしかない!!
その確固たる事実があれば……耐えられると思っていたんだ。
ただ、それがあったとしても……現実は違う。
イツキを……不安がらせていたとしたら、俺は大馬鹿者でしかない!!
とは言っても、真っ昼間にするような話ではないことには変わりない。なので…………まかないの試食の時に、聞いてみようと思ったのだが!!
「今日は、昨日召し上がっていただいたハンバーグを使ったハンバーグカレーです」
この魅力的な食事の前に、そのような破廉恥な話題を出せようか!!?
「……カレーに、ハンバーグをか?」
「日本では割と人気が高いんですよ。載せる具材も豊富で、ハンバーグ以外にもカツや唐揚げとかフライも」
「…………そうなのか」
魅力的な料理を目の前にして……いかがわしい話を持ち込むのは、やはり良くない。
せめて、これをいただいて頃合いを見てから話題に出そう。
スプーンを手に、ゆっくりとすくい上げて……カレー、ハンバーグ、チーズを一緒にしたものを口に!!
「!!?」
カレーが。
ハンバーグが。
チーズが。
どれもが美味いと言うのは、よくわかっていたが。
それらが、米と加わることで……通常のより何倍も美味く感じるのだ!!?
ひと口……またひと口と口に入れていく動作を止められない。止まらない!!
あっという間に、一皿を完食してしまったのだった。
「ふふ。気に入っていただけたようですね?」
「ああ!」
このようなメニューが、食堂の方に加われば……毎日でも食べたい味わいだった!!
それぞれ味の濃いものばかりなのに……見事に調和していたのだ。おかわりを欲しくなったが、イツキから『こちらを』と小さな半円状の塊が入った器を出された。
「食べ過ぎはいけませんから……シャーベットです」
「……シャーベット?」
「シロップ漬けにしておいた、梨を使ったアイスのようなものです。少しかき氷に近い食感ですね?」
「……いただこう」
ひと口食べると……たしかに、アイスクリームのようなまろやかさはなかったが、かき氷のようにシャクシャクと食べやすくてスッと舌の上で消えた。甘味も程よく、実に食べやすい。
今日もなんて素晴らしい日なんだ……と思ったところで、思い出した。俺が今日なにをイツキに言いに来たのかと言うのを。
イツキは今にこにこと微笑んでいるが……少し、いや、だいぶ言いにくい。今ではなくても、そのような『行為』をしたいなどと口にするのは。
しかし……レクサスが昼間に言ってくれたこともあるので、言うだけ言ってみることにした。
「……イツキ。少し、提案なのだが」
「はい?」
「その……次の、休みが合えば。またジェイシリアに行かないか?」
「! はい!」
まだ序盤を告げただけだから……イツキは単純にデートに行くだけを喜んでいるのだろう。
だが、しかし。
「その……出来れば、二日かけて行きたい」
「? お泊まりですか?」
「…………あ、ああ」
俺なりに濁して言ってはみたものの……イツキにはわからなかったようだ。
ここまで言ったからには、当日に実行するしかない!!
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