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まかない婦のまかない⑦
第4話 異世界でスイカ割り
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かき氷とスイカのフルーツポンチは、エリオさんに言ったように……リュシアーノ様もだが、陛下方にも召し上がっていただきたいので。
バーベキュー会場と同じ、離宮の一部を使って……調理する料理長を含め、親しい人達と一緒にすることになりました。
もちろん。リュシアーノ様の婚約者であるネルヴィスさんもご一緒なので、私の婚約者さんであるアーネストさんも!!
せっかくの夏の風物詩ということで、人が大勢の方が楽しいですから!!
「スイカを……割る??」
「そう言う遊びがあるんです」
かき氷とフルーツポンチはいつでも食べれるようにスタンバイしてあるので……せっかくだからと、キンキンに冷やした真四角のスイカでスイカ割りをしようと提案させていただきました。
手拭いより長めの布、棒は槍稽古用の先端に丸いバチがついたようなもので代用。
トップバッターは……何故か陛下に。
「何も見えんな?」
それは当然なので、私がさくっと説明させていただきます。
「行動者はその場で十回ほど回りまして……方向がわからなくなったら、私達が行動者に行き先を指示させていただきます。スイカの前に立ったら、思いっきり棒を打ち付けてください」
「なるほど。気配察知の訓練に近いな?」
いえ、そう言うことでは。
ただ、陛下もどうやら稽古などはされているようなので、やる気満々のご様子だ。
「お父様ー、頑張ってー!」
リュシアーノ様の応援があってから、競技開始と言うことになり……陛下は私の説明通りにくるくるとその場で回り出した。
「……む。これは結構ふらつくな?」
と、言いつつも足取りはしっかりしていらっしゃるような?
「リュカルド、そこから真っ直ぐ進め」
そして、料理長はわざとこちらに来るように指示を出したのですが……陛下もわかっていらっしゃるのか、ちゃんとスイカの方向に足を向けていた。
「あ、おい!?」
「お前の魂胆はよくわかっている。どうせ、阿呆なことをさせようとしているのだろう?」
「ちっ!」
「陛下~! 少し右ですわ!」
「そのまま真っ直ぐよー!!」
「わかった」
いえ、陛下?
ヘルミーナ様達もわざと違う方向に行かせて……ああ、そちらは茂み!?
で、結果的に茂みに激突……。
「ふふ!」
「私達の指示とは言え、本当に……!」
「……お前達!」
なので、次にネルヴィスさんとかではなく、リュシアーノ様がやりたいとおっしゃったんですが。
指示はネルヴィスさんが頑張ってくださっても、九歳になったリュシアーノ様ではまだ固いスイカは棒でも壊れませんでした。
その後は、ネルヴィスさんが軍人さんらしい足捌きでささっと割ってくださり……かき氷もフルーツポンチもですが、スイカの本当の美味しさを知っていただけたので大好評で終わりました。
さらに、片付けの後に……アーネストさんから、バレンタインのお返しだと素敵なネックレスのチェーンをいただいた。いつもはつけている婚約指輪を外す時などに使ってほしいと。
実は、お養母さんと一緒に選んだらしく……可愛らしいトップスも付いてて、普段使いにもとても良さげで。お風呂に入る以外はいつも身につけておくことにしたのだった。
バーベキュー会場と同じ、離宮の一部を使って……調理する料理長を含め、親しい人達と一緒にすることになりました。
もちろん。リュシアーノ様の婚約者であるネルヴィスさんもご一緒なので、私の婚約者さんであるアーネストさんも!!
せっかくの夏の風物詩ということで、人が大勢の方が楽しいですから!!
「スイカを……割る??」
「そう言う遊びがあるんです」
かき氷とフルーツポンチはいつでも食べれるようにスタンバイしてあるので……せっかくだからと、キンキンに冷やした真四角のスイカでスイカ割りをしようと提案させていただきました。
手拭いより長めの布、棒は槍稽古用の先端に丸いバチがついたようなもので代用。
トップバッターは……何故か陛下に。
「何も見えんな?」
それは当然なので、私がさくっと説明させていただきます。
「行動者はその場で十回ほど回りまして……方向がわからなくなったら、私達が行動者に行き先を指示させていただきます。スイカの前に立ったら、思いっきり棒を打ち付けてください」
「なるほど。気配察知の訓練に近いな?」
いえ、そう言うことでは。
ただ、陛下もどうやら稽古などはされているようなので、やる気満々のご様子だ。
「お父様ー、頑張ってー!」
リュシアーノ様の応援があってから、競技開始と言うことになり……陛下は私の説明通りにくるくるとその場で回り出した。
「……む。これは結構ふらつくな?」
と、言いつつも足取りはしっかりしていらっしゃるような?
「リュカルド、そこから真っ直ぐ進め」
そして、料理長はわざとこちらに来るように指示を出したのですが……陛下もわかっていらっしゃるのか、ちゃんとスイカの方向に足を向けていた。
「あ、おい!?」
「お前の魂胆はよくわかっている。どうせ、阿呆なことをさせようとしているのだろう?」
「ちっ!」
「陛下~! 少し右ですわ!」
「そのまま真っ直ぐよー!!」
「わかった」
いえ、陛下?
ヘルミーナ様達もわざと違う方向に行かせて……ああ、そちらは茂み!?
で、結果的に茂みに激突……。
「ふふ!」
「私達の指示とは言え、本当に……!」
「……お前達!」
なので、次にネルヴィスさんとかではなく、リュシアーノ様がやりたいとおっしゃったんですが。
指示はネルヴィスさんが頑張ってくださっても、九歳になったリュシアーノ様ではまだ固いスイカは棒でも壊れませんでした。
その後は、ネルヴィスさんが軍人さんらしい足捌きでささっと割ってくださり……かき氷もフルーツポンチもですが、スイカの本当の美味しさを知っていただけたので大好評で終わりました。
さらに、片付けの後に……アーネストさんから、バレンタインのお返しだと素敵なネックレスのチェーンをいただいた。いつもはつけている婚約指輪を外す時などに使ってほしいと。
実は、お養母さんと一緒に選んだらしく……可愛らしいトップスも付いてて、普段使いにもとても良さげで。お風呂に入る以外はいつも身につけておくことにしたのだった。
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