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冒険者のまかない⑦
第2話 自分の本気
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とりあえず、場の空気とかは和んだと思う。
「そうか。ふたりを導いてくれた良き女性でもあるのだな」
「はい。サフィア嬢とのことも……取り持っていただきました」
「なるほど……。それは別で彼女には御礼を言わねば」
ところで、と伯爵様は何故かいい笑顔になられた。
「はい?」
「君の普段の言葉遣いに直していいんだよ? 娘からもだが……こちらの勝手で、失礼ではあるが少し調べたんだ」
「お父様!?」
「末娘とは言え、貴族令嬢と交際する男の事をだよ? バーミィくんは、貴族ではなく冒険者から騎士の地位にいる存在。実力でついたとしても……私の個人的な承認だけで伯爵の姫を嫁がせるわけにはいかない」
「……最も、です」
自分は冒険者だっただけでなく、ただの市民や。豪族でもないし、貧困層でなくともごく普通の生活を送っていただけの男。
そんな出自が低い男に、伯爵家の姫を……というのは、おこがましいんや。けど、自分はサフィアを諦められんかった。
「え……嫁ぐ。わ、私……が??」
サフィアには言わないでいたけんど、自分はサフィア以外を嫁さんに迎える気はさらさらないで??
その意味を込めて、隣の席にいる彼女の肩を軽く叩いた。
「自分はサフィアだけやで? あんさんしか、嫁さんには考えとらん」
「れ……レクサス、殿!?」
「であれば、娘の拒否もなさそうだから……ここで誓約書を準備しようか?」
「そこは待ってください。たしかに、年頃の女性との婚儀は早い方がいいのはわかってますー。けんど、サフィアはまだ王女殿下の第一メイドですわ。勝手に自分の嫁さんにしたら、交代出来るメイド探すだけですみません」
「うんうん。ますます、君を気に入ったよ。レクサスくん」
「ありがとうございます」
その後には、サフィアのオカンやご兄弟にも会わせてもらったけど……サフィアの恋人以上に婚約者とかみたいに認められ……サフィアがガッチガチで対応する以外は、とりあえず問題なく挨拶が終わった。
「…………」
今は、サフィアの部屋に入らせてもらっとるんやけど……サフィアは相変わらずガッチガチのまんまや。
「……おーい、おい。サフィア~??」
軽く揺すっても、頭を撫でても全然治らんわ……。よっぽど、自分の嫁さん発言に驚いたのか……喜んで、くれとるよな??
「…………レクサス、殿」
そろそろ、キスでもしたろかと思ったら……残念やけど、サフィアが自分を呼んだんでやめたわ。
「おん?」
「……さ、先ほど……おっしゃったのは、本当……ですか?」
「ん? サフィアを嫁さんにする言うとこか??」
「……はい」
あーあー、喜ぶよりも信じられん思ったんやろなあ??
「…………本気や」
付き合い出した頃は、可愛い可愛い恋人が出来て浮かれていただけやったけど。
一緒に居るようになってきて……ちょっとずつやけど、ただ側に居たいと思う以上の気持ちになってきた。
冒険者ん時の、中途半端な付き合いしてきた女どもとちゃう。
この子には、それ以上に大事にしたい気持ちが自分に芽生えてきたんや。
「……う、嬉しい……です!」
せやから、自分にしか見せん可愛いらしい笑顔に……たまらず、場所が場所なのにめちゃくちゃキスしてしまったわ……。
「そうか。ふたりを導いてくれた良き女性でもあるのだな」
「はい。サフィア嬢とのことも……取り持っていただきました」
「なるほど……。それは別で彼女には御礼を言わねば」
ところで、と伯爵様は何故かいい笑顔になられた。
「はい?」
「君の普段の言葉遣いに直していいんだよ? 娘からもだが……こちらの勝手で、失礼ではあるが少し調べたんだ」
「お父様!?」
「末娘とは言え、貴族令嬢と交際する男の事をだよ? バーミィくんは、貴族ではなく冒険者から騎士の地位にいる存在。実力でついたとしても……私の個人的な承認だけで伯爵の姫を嫁がせるわけにはいかない」
「……最も、です」
自分は冒険者だっただけでなく、ただの市民や。豪族でもないし、貧困層でなくともごく普通の生活を送っていただけの男。
そんな出自が低い男に、伯爵家の姫を……というのは、おこがましいんや。けど、自分はサフィアを諦められんかった。
「え……嫁ぐ。わ、私……が??」
サフィアには言わないでいたけんど、自分はサフィア以外を嫁さんに迎える気はさらさらないで??
その意味を込めて、隣の席にいる彼女の肩を軽く叩いた。
「自分はサフィアだけやで? あんさんしか、嫁さんには考えとらん」
「れ……レクサス、殿!?」
「であれば、娘の拒否もなさそうだから……ここで誓約書を準備しようか?」
「そこは待ってください。たしかに、年頃の女性との婚儀は早い方がいいのはわかってますー。けんど、サフィアはまだ王女殿下の第一メイドですわ。勝手に自分の嫁さんにしたら、交代出来るメイド探すだけですみません」
「うんうん。ますます、君を気に入ったよ。レクサスくん」
「ありがとうございます」
その後には、サフィアのオカンやご兄弟にも会わせてもらったけど……サフィアの恋人以上に婚約者とかみたいに認められ……サフィアがガッチガチで対応する以外は、とりあえず問題なく挨拶が終わった。
「…………」
今は、サフィアの部屋に入らせてもらっとるんやけど……サフィアは相変わらずガッチガチのまんまや。
「……おーい、おい。サフィア~??」
軽く揺すっても、頭を撫でても全然治らんわ……。よっぽど、自分の嫁さん発言に驚いたのか……喜んで、くれとるよな??
「…………レクサス、殿」
そろそろ、キスでもしたろかと思ったら……残念やけど、サフィアが自分を呼んだんでやめたわ。
「おん?」
「……さ、先ほど……おっしゃったのは、本当……ですか?」
「ん? サフィアを嫁さんにする言うとこか??」
「……はい」
あーあー、喜ぶよりも信じられん思ったんやろなあ??
「…………本気や」
付き合い出した頃は、可愛い可愛い恋人が出来て浮かれていただけやったけど。
一緒に居るようになってきて……ちょっとずつやけど、ただ側に居たいと思う以上の気持ちになってきた。
冒険者ん時の、中途半端な付き合いしてきた女どもとちゃう。
この子には、それ以上に大事にしたい気持ちが自分に芽生えてきたんや。
「……う、嬉しい……です!」
せやから、自分にしか見せん可愛いらしい笑顔に……たまらず、場所が場所なのにめちゃくちゃキスしてしまったわ……。
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