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冒険者のまかない⑦
第1話 いい加減に挨拶
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自分で決めたとは言え、この場から出来るだけ早く退散したくなったわ……。
「……君が、レクサス=バーミィくんか」
「は……はい」
今自分は、愛しい愛しい恋人のサフィアんとこの実家……つまりは、伯爵家に来とる。イージアス国ん中でも指折りのメイディス伯爵家んとこに。
なにしに来たかは今更や。
サフィアと交際するようになって……半年以上経っていんのに、自分んとこはともかく……サフィアの実家に挨拶に来てへんかった。
なので、サフィアから伯爵様が自分に会いたいと連絡があるまで……その、ガチで忘れとった。いずれはサフィアを嫁にとは考えとる。だから、親御はんである伯爵様から許可などをもらわなあかんことも!!
服とかについては、隊長が貸してくれた。あと、身なりもそれらしくせんと……と、王女殿下も乗り気になり。まあ、ご自分の第一メイドの恋人が自分やからなあ?
普段のだらけた格好やとあかん。
自分はほとんど庶民の出だから、今の地位があっても……伯爵様にどこまで認められるかどうか。サフィア自身は、姉さんとか兄さんが跡継ぎの位置にいるから自分は関係ないと言ってくれたけど。
だけど、伯爵様の視線は怖いわ!?
「……お父様、眉間にシワが」
「? おお、すまない」
サフィアは流石に家族なんで、伯爵様の態度を注意していた。その凛とした表情に自分はますます惚れそうになったが……自分の方が随分年上なんに、ちょぉ情け無い思って、気持ちを切り替えることにした。
「……貴殿の御息女でいらっしゃる、サフィア嬢とお付き合いさせていただいています」
あ~……西方大陸語もやけど、固い敬語って言い難いわ。育ちは西方やのに、オカンの影響で言葉だけは東方の地域語やからなあ??
「ああ、サフィアから聞いているよ。この子が他人に必要以上に尽くすことがなかったのに……どうやら、君は他とは違うことも」
「お……お父様?!」
「……他と??」
「サフィアが、調理場に立とうとしてたとかだよ。愛友祭の時期に、今までしなかったお菓子作りをしたとか」
サフィア、そこまで自分を!?
ここが伯爵様ん前じゃなかったら、可愛くて抱きしめてたわ……。
「……それは失敗です。お父様」
「ドルクから聞いたよ。そのあとは、どうしたんだ?」
「…………エイペック様の御息女に指導を」
「! ハインツベルト卿のとことご婚約なされた、あの女性か。なるほど」
「僭越ながら、彼女と自分は友人として交流させていただいています」
「であれば、ふたりにとっては恩人のような感じかな?」
「「はい」」
イツキはんは、自分もやけど……サフィアにとっても、恋愛とは別の意味で大切な女性や。
この国でも恩人であるからなあ?
「……君が、レクサス=バーミィくんか」
「は……はい」
今自分は、愛しい愛しい恋人のサフィアんとこの実家……つまりは、伯爵家に来とる。イージアス国ん中でも指折りのメイディス伯爵家んとこに。
なにしに来たかは今更や。
サフィアと交際するようになって……半年以上経っていんのに、自分んとこはともかく……サフィアの実家に挨拶に来てへんかった。
なので、サフィアから伯爵様が自分に会いたいと連絡があるまで……その、ガチで忘れとった。いずれはサフィアを嫁にとは考えとる。だから、親御はんである伯爵様から許可などをもらわなあかんことも!!
服とかについては、隊長が貸してくれた。あと、身なりもそれらしくせんと……と、王女殿下も乗り気になり。まあ、ご自分の第一メイドの恋人が自分やからなあ?
普段のだらけた格好やとあかん。
自分はほとんど庶民の出だから、今の地位があっても……伯爵様にどこまで認められるかどうか。サフィア自身は、姉さんとか兄さんが跡継ぎの位置にいるから自分は関係ないと言ってくれたけど。
だけど、伯爵様の視線は怖いわ!?
「……お父様、眉間にシワが」
「? おお、すまない」
サフィアは流石に家族なんで、伯爵様の態度を注意していた。その凛とした表情に自分はますます惚れそうになったが……自分の方が随分年上なんに、ちょぉ情け無い思って、気持ちを切り替えることにした。
「……貴殿の御息女でいらっしゃる、サフィア嬢とお付き合いさせていただいています」
あ~……西方大陸語もやけど、固い敬語って言い難いわ。育ちは西方やのに、オカンの影響で言葉だけは東方の地域語やからなあ??
「ああ、サフィアから聞いているよ。この子が他人に必要以上に尽くすことがなかったのに……どうやら、君は他とは違うことも」
「お……お父様?!」
「……他と??」
「サフィアが、調理場に立とうとしてたとかだよ。愛友祭の時期に、今までしなかったお菓子作りをしたとか」
サフィア、そこまで自分を!?
ここが伯爵様ん前じゃなかったら、可愛くて抱きしめてたわ……。
「……それは失敗です。お父様」
「ドルクから聞いたよ。そのあとは、どうしたんだ?」
「…………エイペック様の御息女に指導を」
「! ハインツベルト卿のとことご婚約なされた、あの女性か。なるほど」
「僭越ながら、彼女と自分は友人として交流させていただいています」
「であれば、ふたりにとっては恩人のような感じかな?」
「「はい」」
イツキはんは、自分もやけど……サフィアにとっても、恋愛とは別の意味で大切な女性や。
この国でも恩人であるからなあ?
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