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王女のまかない④
第4話『チーズインオムライス』②
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全部話すと、イツキは漸くいつもの落ち着いた雰囲気になってくれた。
「……なるほど。私とは違い、リュシアーノ様はきっかけはあれですが……前世の記憶を思い出したんですね?」
「ほんと。自分でもびっくりしたわ。けど、死因とかは何も覚えていないの」
「いえ、そこについてはお聞きしませんが」
「とりあえず。言えるのなら……日本の料理が作れるイツキになら、と思って打ち明けたの! あなたはどうやってこの世界に来たの??」
「私もよくは……会社の帰りに……気がついたら、ちょっとだけ怪我をしてワルシュ料理長のところに落ちてきたとしか」
「ふーん?」
やっぱり、イツキは日本から来た転移者のようだ。私も出来ればそっちの方が良かったかもしれない……でも、『若菜』は自炊はほとんど出来なかったはずだからイツキのように役に立てなかったわ。リュシアーノとしての今も、おにぎりを覚えた程度。
記憶が戻る前、夢遊病が落ち着いたあとにちょっとだけ習いはしたけど……日本の家電がないのにイツキは出来ていたんだもの。純粋に凄いと思うわ。
「しかし、失礼ですが……リュシアーノ様はリュシアーノ様なんですね?」
「え?」
「元々大人っぽい性格でいらっしゃるせいか、然程違和感は感じませんから」
「……そうかしら??」
ませた性格ではあったけど、それがイツキには大人っぽく見えた。本当に大人っぽい女の人に言われるのは何だかこしょばゆいわね?
「でしたら、ネルヴィスさんとも釣り合いが取れますよ?」
「そう、そこよ!」
「はい?」
「私が八歳って言うのが今はものすごく悔しいわ!!」
まだ告白されて一日も経っていないけど。
時間が経つにつれて、だんだんと意識し出してきたのだ。
あの『麗しのネルヴィス』と呼ばれている男性から告白されて、悪い気持ちにならないってことに。
むしろ、嬉しいって思っているのよ!?
前世の自分を踏まえても、あんなイケメン様はゲームとかであっても超絶好みだからぁああああ!!
「お、落ち着いてください! とりあえず……ご飯食べますか?」
「……そうするわ」
記憶が戻るまでは、初めてだと思っていた日本の料理。
その中でも、オムライスは大好物!
コーンポタージュとかも美味しそう!! まずはサラダを軽く食べてからポタージュをひと口。濃厚なのになめらか。口当たりがとても良くておかわりしたいくらいだった。
次に、メインのオムライス。
お店によって具材は違うと言うけど……イツキのは何かしら?
子供向けにピーマンとかは入れてないと思う……とスプーンで卵を割れば。鶏肉がゴロゴロ、玉ねぎたっぷりのチキンライスが顔を出してきた。
「リュシアーノ様はピーマンが苦手だとお聞きしたので、シンプルなものにしました」
たしかに。リュシアーノは子供の代表的に苦手なピーマンがダメだった。けど、若菜の記憶が戻った今はわからないけど。
とりあえず、ふわふわの卵に間に挟まったチーズ。加えて、赤いケチャップライス。3つを同時にスプーンに載せて口に入れると。
熱いが、幸せな熱さは口いっぱいに広がった!!
「美味しい!!」
バターで贅沢に焼いたであろう卵。
蕩けるチーズ。
ちょうど良い濃さのケチャップライスは、どこか甘くて。
噛めば噛むほどに、味が旨味に変わって胃袋に収まっていく。これは……本当に一級品だわ。
「元気を出す時には、美味しいご飯が一番ですから」
「イツキの料理だからよ? ねえ、イツキ。アーネストとはどっちから付き合おうって言ったの??」
「えっと…………アーネスト、さんからです」
「いいな~。私は身分もだけど、実年齢がネックね!」
「と言うと、リュシアーノ様は……今のリュシアーノ様でもネルヴィスさんが?」
「あんな人他に居ないのもあるけど……なーんか、しっくり来ちゃったのよ」
けど、ネルヴィス?
あなたは私が王族の適齢期になるまで待っていてくれるのかしら??
「……なるほど。私とは違い、リュシアーノ様はきっかけはあれですが……前世の記憶を思い出したんですね?」
「ほんと。自分でもびっくりしたわ。けど、死因とかは何も覚えていないの」
「いえ、そこについてはお聞きしませんが」
「とりあえず。言えるのなら……日本の料理が作れるイツキになら、と思って打ち明けたの! あなたはどうやってこの世界に来たの??」
「私もよくは……会社の帰りに……気がついたら、ちょっとだけ怪我をしてワルシュ料理長のところに落ちてきたとしか」
「ふーん?」
やっぱり、イツキは日本から来た転移者のようだ。私も出来ればそっちの方が良かったかもしれない……でも、『若菜』は自炊はほとんど出来なかったはずだからイツキのように役に立てなかったわ。リュシアーノとしての今も、おにぎりを覚えた程度。
記憶が戻る前、夢遊病が落ち着いたあとにちょっとだけ習いはしたけど……日本の家電がないのにイツキは出来ていたんだもの。純粋に凄いと思うわ。
「しかし、失礼ですが……リュシアーノ様はリュシアーノ様なんですね?」
「え?」
「元々大人っぽい性格でいらっしゃるせいか、然程違和感は感じませんから」
「……そうかしら??」
ませた性格ではあったけど、それがイツキには大人っぽく見えた。本当に大人っぽい女の人に言われるのは何だかこしょばゆいわね?
「でしたら、ネルヴィスさんとも釣り合いが取れますよ?」
「そう、そこよ!」
「はい?」
「私が八歳って言うのが今はものすごく悔しいわ!!」
まだ告白されて一日も経っていないけど。
時間が経つにつれて、だんだんと意識し出してきたのだ。
あの『麗しのネルヴィス』と呼ばれている男性から告白されて、悪い気持ちにならないってことに。
むしろ、嬉しいって思っているのよ!?
前世の自分を踏まえても、あんなイケメン様はゲームとかであっても超絶好みだからぁああああ!!
「お、落ち着いてください! とりあえず……ご飯食べますか?」
「……そうするわ」
記憶が戻るまでは、初めてだと思っていた日本の料理。
その中でも、オムライスは大好物!
コーンポタージュとかも美味しそう!! まずはサラダを軽く食べてからポタージュをひと口。濃厚なのになめらか。口当たりがとても良くておかわりしたいくらいだった。
次に、メインのオムライス。
お店によって具材は違うと言うけど……イツキのは何かしら?
子供向けにピーマンとかは入れてないと思う……とスプーンで卵を割れば。鶏肉がゴロゴロ、玉ねぎたっぷりのチキンライスが顔を出してきた。
「リュシアーノ様はピーマンが苦手だとお聞きしたので、シンプルなものにしました」
たしかに。リュシアーノは子供の代表的に苦手なピーマンがダメだった。けど、若菜の記憶が戻った今はわからないけど。
とりあえず、ふわふわの卵に間に挟まったチーズ。加えて、赤いケチャップライス。3つを同時にスプーンに載せて口に入れると。
熱いが、幸せな熱さは口いっぱいに広がった!!
「美味しい!!」
バターで贅沢に焼いたであろう卵。
蕩けるチーズ。
ちょうど良い濃さのケチャップライスは、どこか甘くて。
噛めば噛むほどに、味が旨味に変わって胃袋に収まっていく。これは……本当に一級品だわ。
「元気を出す時には、美味しいご飯が一番ですから」
「イツキの料理だからよ? ねえ、イツキ。アーネストとはどっちから付き合おうって言ったの??」
「えっと…………アーネスト、さんからです」
「いいな~。私は身分もだけど、実年齢がネックね!」
「と言うと、リュシアーノ様は……今のリュシアーノ様でもネルヴィスさんが?」
「あんな人他に居ないのもあるけど……なーんか、しっくり来ちゃったのよ」
けど、ネルヴィス?
あなたは私が王族の適齢期になるまで待っていてくれるのかしら??
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