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第44話 合間のお昼ご飯②
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とても美味しくて……夢中になってパクパク食べていくと、あっという間に無くなってしまったのだ。
(……ああ、無くなってしまった)
こちらに来て……ご飯が、美味しいものだと知れた。
あの王族らのところにいた時とは違い、満ち足りた生活をさせていただいている。それに溺れると、こんなにも心が満たされるだなんて思わなくて。
「くくっ。ミラ、まだたっくさんあるから、食べてええで?」
「あ……は、い」
そして……想いを寄せている珀瑛様には、少し笑われたが……あざ笑うのではなく、優しい微笑みをしてくださった。
だから、恥ずかしさはあったが……嬉しさも込み上げてきて、頬が熱くなるのを感じた。
「夜は、またフーやポフムらがいっぱい作ってくれてるで? ミラは細過ぎるから、たくさん食べた方がええわ。食べ過ぎももちろん、あかんのやけど」
「……充分過ぎます」
「欲ないなあ?」
欲……と言うものはある。
珀瑛様……貴方様のお側にいたい。
ずっとずっと……お側にいたいのだ。
流刑地で出会わなければ……今の私はここにはいない。
だからこそ……精霊方にはお役に立つ、私だけの召喚魔法をもっともっと使いたい!
けど、魔力があまりないので……実は今日も珀瑛様から口づけをいただけた。あれは……思い返しても、やはり慣れない!!
「あの。この後は……どのように?」
次のサンドイッチをいただいてから、忘れないうちに聞くべきことを尋ねてみた。
「せやな? 端は回ったし……これ以上大精霊も居らん。けど、一回報告のために龍羽様んとこ戻ろうか?」
「はい」
龍羽様は、喜んでくださるだろうか?
本日の任務は終わったとは言え……このように、穏やかな時間を過ごせる日が来るとは。
精霊の里は大変だと、珀瑛様はおっしゃっていたのだが……龍羽様の魔力が戻りつつあるのか、今は平穏な花畑や樹々があちこち存在している。
それに、魔力の結晶なども美しい。
「あ、みっけ!!」
いただいたサンドイッチを食べ始めようとした時。
上の方から、楽しげな女性の声が聞こえてきた。
珀瑛様と上を見上げれば。
「ミーラー!!」
蔦や花を纏われた女性が、こちらに飛んで来られたのだ。
びっくりしていると、肩がくいッと誰かに引っ張られ……その後、大きな音を立てて……私のいた場所に何かがぶつかった。
「いったぁい!?」
地面にぶつかったのは……緑斗様だった。いきなりの出来事に、私はびっくりして持っていたサンドイッチを落としそうになったけれど。
「阿呆。ミラにその勢いで抱きついたら、おっ死ぬわ!!」
肩を掴んで、抱き寄せてくださったのは……珀瑛様だ。
璐羽様の時のように、また引き寄せてくださったのだ。嬉しくて、ついドキドキしてしまう。
「加減しようとしたよ~!」
「その跡見て言えるか!?」
たしかに……緑斗様が落ちた場所は、緑が少し消えて土が見えるくらい……えぐれていたのだった。
「……てへ~?」
緑斗様も自覚されたのか、誤魔化すように笑われた。その後に、えぐれた地面を魔法か何かで戻すようなことをされたが。
「まあ、ええわ。てか、何しにきたん?」
「なにって、遊びに~?」
「俺ら遊んでいるわけやないで?」
「わかってるよ~? 端回ったんでしょう? 循環凄いよー? 全盛期みたい!」
「……せやな」
「まあ」
私は糧となるゴミやガラクタを召喚しただけなのに……そのようにお役に立てたのか。
嬉しくて、またひとつ涙をこぼした。
(……ああ、無くなってしまった)
こちらに来て……ご飯が、美味しいものだと知れた。
あの王族らのところにいた時とは違い、満ち足りた生活をさせていただいている。それに溺れると、こんなにも心が満たされるだなんて思わなくて。
「くくっ。ミラ、まだたっくさんあるから、食べてええで?」
「あ……は、い」
そして……想いを寄せている珀瑛様には、少し笑われたが……あざ笑うのではなく、優しい微笑みをしてくださった。
だから、恥ずかしさはあったが……嬉しさも込み上げてきて、頬が熱くなるのを感じた。
「夜は、またフーやポフムらがいっぱい作ってくれてるで? ミラは細過ぎるから、たくさん食べた方がええわ。食べ過ぎももちろん、あかんのやけど」
「……充分過ぎます」
「欲ないなあ?」
欲……と言うものはある。
珀瑛様……貴方様のお側にいたい。
ずっとずっと……お側にいたいのだ。
流刑地で出会わなければ……今の私はここにはいない。
だからこそ……精霊方にはお役に立つ、私だけの召喚魔法をもっともっと使いたい!
けど、魔力があまりないので……実は今日も珀瑛様から口づけをいただけた。あれは……思い返しても、やはり慣れない!!
「あの。この後は……どのように?」
次のサンドイッチをいただいてから、忘れないうちに聞くべきことを尋ねてみた。
「せやな? 端は回ったし……これ以上大精霊も居らん。けど、一回報告のために龍羽様んとこ戻ろうか?」
「はい」
龍羽様は、喜んでくださるだろうか?
本日の任務は終わったとは言え……このように、穏やかな時間を過ごせる日が来るとは。
精霊の里は大変だと、珀瑛様はおっしゃっていたのだが……龍羽様の魔力が戻りつつあるのか、今は平穏な花畑や樹々があちこち存在している。
それに、魔力の結晶なども美しい。
「あ、みっけ!!」
いただいたサンドイッチを食べ始めようとした時。
上の方から、楽しげな女性の声が聞こえてきた。
珀瑛様と上を見上げれば。
「ミーラー!!」
蔦や花を纏われた女性が、こちらに飛んで来られたのだ。
びっくりしていると、肩がくいッと誰かに引っ張られ……その後、大きな音を立てて……私のいた場所に何かがぶつかった。
「いったぁい!?」
地面にぶつかったのは……緑斗様だった。いきなりの出来事に、私はびっくりして持っていたサンドイッチを落としそうになったけれど。
「阿呆。ミラにその勢いで抱きついたら、おっ死ぬわ!!」
肩を掴んで、抱き寄せてくださったのは……珀瑛様だ。
璐羽様の時のように、また引き寄せてくださったのだ。嬉しくて、ついドキドキしてしまう。
「加減しようとしたよ~!」
「その跡見て言えるか!?」
たしかに……緑斗様が落ちた場所は、緑が少し消えて土が見えるくらい……えぐれていたのだった。
「……てへ~?」
緑斗様も自覚されたのか、誤魔化すように笑われた。その後に、えぐれた地面を魔法か何かで戻すようなことをされたが。
「まあ、ええわ。てか、何しにきたん?」
「なにって、遊びに~?」
「俺ら遊んでいるわけやないで?」
「わかってるよ~? 端回ったんでしょう? 循環凄いよー? 全盛期みたい!」
「……せやな」
「まあ」
私は糧となるゴミやガラクタを召喚しただけなのに……そのようにお役に立てたのか。
嬉しくて、またひとつ涙をこぼした。
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