43 / 147
第43話 合間のお昼ご飯①
しおりを挟む
それから、休みを何度か挟み。
珀瑛様の案内が順調に進んだことにより……かなり、早く終わってしまった。
大精霊の方々には……『ありがとう』と皆様同じように言っていただき。私は嬉しかったが、まだ自分の召喚魔法が……そのようにお役に立てるのだと信じられないところが大きいけれど。
すべてが終わると……珀瑛様がおっしゃるには、『じゅんかん』と言うことがうまく広がったらしく……美しい精霊界がさらに輝いていくのが、空を飛んでいく時に見えたのだ。
『ミラ、昼飯……ご飯にしようや』
私が景色に見惚れていると、珀瑛様は泉のひとつの近くに降り……人型になると、何もないところから色んな荷物を取り出したのだ。
「……魔法、ですか?」
ゴミを召喚した後にも、似たようなものを扱っていた気がした。
「せやな? 収納魔法言うねん。見た感じ、なんもないとこに物を出し入れ出来るもんや。便利やで? ミラも覚えるか?」
「……出来るでしょうか?」
「生活魔法の一種や。ミラは飲み込みが早いし、大丈夫や!」
そうおっしゃっていただけたので、何事もやってみなければと……私にもやる気が出てきて。
何度も失敗はしたが、お腹がまた凄い音を出す前には……なんとか収納魔法を会得することが出来た。
「……出来ました」
「ほな、昼飯にしよか? ポフムらが腕鳴る言うくらい頑張ったらしいで?」
収納魔法から、大きな布を取り出した後に出てきたのは……籠の中に、色とりどりのとても美味しそうな食べ物が入っていて……すぐにでも手を伸ばしたいくらいだった。
「まあ……」
「どれでも好きなの好きなだけ食べてええよ? 俺とかはええから、ほとんどミラのもんや」
「こんなにも……?」
「せやで? あ、先お茶飲もか?」
何かの筒から……温かなお茶が出てきたのには驚いたけれど。お屋敷でいただいた通り……甘くてとても優しい味わいの紅茶だった。たしかに、食事の時に大好きなカフェオレでは甘くて食べ難いとは思った。
「美味しい、です」
「それはフーが入れたらしいからなあ? 帰ったら言ってやり?」
「わかりました。……この色鮮やかなのは?」
頷いてから……ずっと気になっていた食べ物を聞いてみることにした。
白がほとんどで、間に何か食べ物が挟んであるように見えたが。
「それはな? サンドイッチ言うねん。手づかみで食う食べ物なんや」
ほい、と珀瑛様はサンドイッチに手を伸ばし……ひとつを持ち上げると、すぐに私に渡してくださった。間にあるのは、黄色と白の何かだ。
「……いただき、ます」
珀瑛様方から教わった……食前の挨拶と言うものを済ませ、受け取ってから……まずは端を口に入れた。
簡単に噛めるのと、ふわふわで甘い感じから……それは『パン』と言うのがわかった。
「美味いやろ? 中の具と一緒に食べてみ?」
口に食べ物を入れているので話せないが……飲み込んでから……おっしゃっる通りに、黄色の部分を食べてみると。
初めて出会えた味わいに、この料理がすぐに好きになれたのだ!
珀瑛様の案内が順調に進んだことにより……かなり、早く終わってしまった。
大精霊の方々には……『ありがとう』と皆様同じように言っていただき。私は嬉しかったが、まだ自分の召喚魔法が……そのようにお役に立てるのだと信じられないところが大きいけれど。
すべてが終わると……珀瑛様がおっしゃるには、『じゅんかん』と言うことがうまく広がったらしく……美しい精霊界がさらに輝いていくのが、空を飛んでいく時に見えたのだ。
『ミラ、昼飯……ご飯にしようや』
私が景色に見惚れていると、珀瑛様は泉のひとつの近くに降り……人型になると、何もないところから色んな荷物を取り出したのだ。
「……魔法、ですか?」
ゴミを召喚した後にも、似たようなものを扱っていた気がした。
「せやな? 収納魔法言うねん。見た感じ、なんもないとこに物を出し入れ出来るもんや。便利やで? ミラも覚えるか?」
「……出来るでしょうか?」
「生活魔法の一種や。ミラは飲み込みが早いし、大丈夫や!」
そうおっしゃっていただけたので、何事もやってみなければと……私にもやる気が出てきて。
何度も失敗はしたが、お腹がまた凄い音を出す前には……なんとか収納魔法を会得することが出来た。
「……出来ました」
「ほな、昼飯にしよか? ポフムらが腕鳴る言うくらい頑張ったらしいで?」
収納魔法から、大きな布を取り出した後に出てきたのは……籠の中に、色とりどりのとても美味しそうな食べ物が入っていて……すぐにでも手を伸ばしたいくらいだった。
「まあ……」
「どれでも好きなの好きなだけ食べてええよ? 俺とかはええから、ほとんどミラのもんや」
「こんなにも……?」
「せやで? あ、先お茶飲もか?」
何かの筒から……温かなお茶が出てきたのには驚いたけれど。お屋敷でいただいた通り……甘くてとても優しい味わいの紅茶だった。たしかに、食事の時に大好きなカフェオレでは甘くて食べ難いとは思った。
「美味しい、です」
「それはフーが入れたらしいからなあ? 帰ったら言ってやり?」
「わかりました。……この色鮮やかなのは?」
頷いてから……ずっと気になっていた食べ物を聞いてみることにした。
白がほとんどで、間に何か食べ物が挟んであるように見えたが。
「それはな? サンドイッチ言うねん。手づかみで食う食べ物なんや」
ほい、と珀瑛様はサンドイッチに手を伸ばし……ひとつを持ち上げると、すぐに私に渡してくださった。間にあるのは、黄色と白の何かだ。
「……いただき、ます」
珀瑛様方から教わった……食前の挨拶と言うものを済ませ、受け取ってから……まずは端を口に入れた。
簡単に噛めるのと、ふわふわで甘い感じから……それは『パン』と言うのがわかった。
「美味いやろ? 中の具と一緒に食べてみ?」
口に食べ物を入れているので話せないが……飲み込んでから……おっしゃっる通りに、黄色の部分を食べてみると。
初めて出会えた味わいに、この料理がすぐに好きになれたのだ!
1
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
“金しか生めない”錬金術師は果たして凄いのだろうか
まにぃ
ファンタジー
錬金術師の名家の生まれにして、最も成功したであろう人。
しかし、彼は”金以外は生み出せない”と言う特異性を持っていた。
〔成功者〕なのか、〔失敗者〕なのか。
その周りで起こる出来事が、彼を変えて行く。
転生メイドは絆されない ~あの子は私が育てます!~
志波 連
ファンタジー
息子と一緒に事故に遭い、母子で異世界に転生してしまったさおり。
自分には前世の記憶があるのに、息子は全く覚えていなかった。
しかも、愛息子はヘブンズ王国の第二王子に転生しているのに、自分はその王子付きのメイドという格差。
身分差故に、自分の息子に敬語で話し、無理な要求にも笑顔で応える日々。
しかし、そのあまりの傍若無人さにお母ちゃんはブチ切れた!
第二王子に厳しい躾を始めた一介のメイドの噂は王家の人々の耳にも入る。
側近たちは不敬だと騒ぐが、国王と王妃、そして第一王子はその奮闘を見守る。
厳しくも愛情あふれるメイドの姿に、第一王子は恋をする。
後継者争いや、反王家貴族の暗躍などを乗り越え、元親子は国の在り方さえ変えていくのだった。
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる