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第十七章 出戻り③
第5話 次へ行くと
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そして、結界越しでも土ぼこりとかがすごく巻き上がって……前がよく見えなかった。
フランツから大丈夫と言われるまで……じっとしていたら、だんだんと前が見えるようになった。
『行こう!』
【あいあいさー!】
マシュさんはきっと無事だと信じて、僕はフランツを構えながら鬼人のところへと駆けていく。
あの鬼人が立っていた場所に行ってみると……あの巨体も、棍棒も何もなく……ただただ黒焦げた場所だけが出来上がっていた。
岩壁にまで押しつけたのか、岩も黒く焦げていたよ……。
「うわぁ……」
コントロール……今回はうまく出来た方だけど、これ人間とかが当たったら何人も一瞬で消されるだろうなあ?
「やりましたの??」
と、気がついたらマシュさんが後ろから走ってきていた。
「あ、はい! 大丈夫です!!」
「ですの!! 魔力をかなり練り込みましたので、頑張りましたの!!」
「そ、そうですか……」
この人は可愛くて綺麗でも、敵に回しちゃいけないと再確認しました。
「お! 大丈夫だったようだな?」
ジェフさん達もこっちにやって来た。流石に、レイザーさんは自分で走っていたけど。
「提案しといてなんだが、めちゃくちゃ威力すげぇな?」
レイザーさんは焦げ跡を見て、機嫌良く口笛を吹きました。
「だろ? だから……コア破壊も消滅させそうで危険だ」
「……ですの」
「トラディスのもすげぇが、加減の仕方だとこっちは異常だ」
なので、マシュさんの球体については万が一の切り札として取っておくことになった。
それと、下の階層に行く前に。
くきゅるぅううううううう
マシュさんのお腹が、やっぱり限界だったので……僕はマシュさんに渡し忘れていたおまんじゅうの詰め合わせを食べてもらうことになった。
「甘くて美味しいですの!」
上品に、けどペロリと平らげてくださったので。
一緒に買ったお茶でもひと息ついてもらってから、僕らは次の階層に向かうことにしました。
(あとどれくらい階層があるんだろう??)
こんな大掛かりじゃなかったはず。
僕がフランツを抜いたあとは、無我夢中で地上に向かっていっただけなのに……。
ここのダンジョンマスターさんの目的は、フランツを取り戻したいだけのはず。
なのに、逆に僕らを引き込もうと案内しているようにも見えるんだよね??
ジェフさんに伝えたいが、レイザーさんやマシュさんはいるのでそれは難しい。
とりあえず、早く事態を落ち着かせるのに最下層に向かわなくちゃ!!
「……なんだこりゃ??」
次に降りた階層は…………灯りもないのに、真っ暗でお互いが見える場所だった。
フランツから大丈夫と言われるまで……じっとしていたら、だんだんと前が見えるようになった。
『行こう!』
【あいあいさー!】
マシュさんはきっと無事だと信じて、僕はフランツを構えながら鬼人のところへと駆けていく。
あの鬼人が立っていた場所に行ってみると……あの巨体も、棍棒も何もなく……ただただ黒焦げた場所だけが出来上がっていた。
岩壁にまで押しつけたのか、岩も黒く焦げていたよ……。
「うわぁ……」
コントロール……今回はうまく出来た方だけど、これ人間とかが当たったら何人も一瞬で消されるだろうなあ?
「やりましたの??」
と、気がついたらマシュさんが後ろから走ってきていた。
「あ、はい! 大丈夫です!!」
「ですの!! 魔力をかなり練り込みましたので、頑張りましたの!!」
「そ、そうですか……」
この人は可愛くて綺麗でも、敵に回しちゃいけないと再確認しました。
「お! 大丈夫だったようだな?」
ジェフさん達もこっちにやって来た。流石に、レイザーさんは自分で走っていたけど。
「提案しといてなんだが、めちゃくちゃ威力すげぇな?」
レイザーさんは焦げ跡を見て、機嫌良く口笛を吹きました。
「だろ? だから……コア破壊も消滅させそうで危険だ」
「……ですの」
「トラディスのもすげぇが、加減の仕方だとこっちは異常だ」
なので、マシュさんの球体については万が一の切り札として取っておくことになった。
それと、下の階層に行く前に。
くきゅるぅううううううう
マシュさんのお腹が、やっぱり限界だったので……僕はマシュさんに渡し忘れていたおまんじゅうの詰め合わせを食べてもらうことになった。
「甘くて美味しいですの!」
上品に、けどペロリと平らげてくださったので。
一緒に買ったお茶でもひと息ついてもらってから、僕らは次の階層に向かうことにしました。
(あとどれくらい階層があるんだろう??)
こんな大掛かりじゃなかったはず。
僕がフランツを抜いたあとは、無我夢中で地上に向かっていっただけなのに……。
ここのダンジョンマスターさんの目的は、フランツを取り戻したいだけのはず。
なのに、逆に僕らを引き込もうと案内しているようにも見えるんだよね??
ジェフさんに伝えたいが、レイザーさんやマシュさんはいるのでそれは難しい。
とりあえず、早く事態を落ち着かせるのに最下層に向かわなくちゃ!!
「……なんだこりゃ??」
次に降りた階層は…………灯りもないのに、真っ暗でお互いが見える場所だった。
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