81 / 100
第十七章 出戻り③
第1話 最終階層では①
しおりを挟む
色々面倒ですねぇ。
擬似コアを設置して、様子見をしようとしたのですが……。
一番上の階層は、あの聖槍の持ち主がなんなくと。二番目は複数用意しましたのに……エルフの少女が持つ特性、『エルフの勘』とやらで構造などを理解されてしまった……。
『面倒なことですねぇ……?』
しかも、水晶越しに見えましたが。また屈強な体格の男が加わった様子。
このまま、擬似コアを増やしたところで……エルフの少女も同行していますし、また似た対策を取られるでしょう。
あの少年は……このダンジョンで魔剣を抜いた後、良い出会いがあったのでしょうね? 身綺麗に整えたこともですが、ひとりで攻略するような無謀な策を練るきらいがなくなりました。
『……しかし、思い出せないですねぇ?』
記録を検索してみたのですが……似た容姿の男は出てきましたが、それが『誰』と言うのはさっぱりわからない状態です。擬似生物のダンジョンマスターとしては、正確に対処せねばならないのにいけないことですが……思い出せないものは思い出せません。
相当昔の記録でしょうか。ワタクシがまだ、ダンジョンコアから切り離さてた存在になる前かどうか。
『…………ダンジョンコアが?』
コアに振り返っても、コア本体は鈍く光を放っている程度。ワタクシの意識とは切り離された存在。稼働能力はあちらですが、細かいところはすべてワタクシが作動させています。
となれば、あの記録はコア本体がワタクシに流したものか……。
ワタクシは、コア本体の前に立つことにしました。
『…………ダンジョンコア、答えていただきたいのです』
ワタクシが前に立とうとも、コア本体は……鈍く光る程度。先程からまったく反応を見せません。
《……………………問いに答えよと?》
しばらくして、ようやく反応を見せていただきました。
ワタクシより幾分か幼い少女の声ですが……随分と久しぶりに聴きますね? 最低三百年は聴いていません。
『はい。あなたとワタクシの記録にある男と……魔剣を奪ったあの少年。共通点があると、ワタクシは感じるのです』
《…………是》
『関係があるのですね!』
しかし、簡潔な返事をする以外、コア本体はあまり答えようとしてくれません。
《…………真実を今問い詰めても仕方ない。あれらが来るまで、待て》
『…………いずれ来るのを待てと?』
《そこで示す》
となれば、下手に妨害するのは得策ではない?
しかし、あの魔剣はこのままでは、このダンジョンに戻らないでしょう。
コア本体はそれを承知の上で、彼らを迎え入れようとしているのですか?
意味がわかりません!!
擬似コアを設置して、様子見をしようとしたのですが……。
一番上の階層は、あの聖槍の持ち主がなんなくと。二番目は複数用意しましたのに……エルフの少女が持つ特性、『エルフの勘』とやらで構造などを理解されてしまった……。
『面倒なことですねぇ……?』
しかも、水晶越しに見えましたが。また屈強な体格の男が加わった様子。
このまま、擬似コアを増やしたところで……エルフの少女も同行していますし、また似た対策を取られるでしょう。
あの少年は……このダンジョンで魔剣を抜いた後、良い出会いがあったのでしょうね? 身綺麗に整えたこともですが、ひとりで攻略するような無謀な策を練るきらいがなくなりました。
『……しかし、思い出せないですねぇ?』
記録を検索してみたのですが……似た容姿の男は出てきましたが、それが『誰』と言うのはさっぱりわからない状態です。擬似生物のダンジョンマスターとしては、正確に対処せねばならないのにいけないことですが……思い出せないものは思い出せません。
相当昔の記録でしょうか。ワタクシがまだ、ダンジョンコアから切り離さてた存在になる前かどうか。
『…………ダンジョンコアが?』
コアに振り返っても、コア本体は鈍く光を放っている程度。ワタクシの意識とは切り離された存在。稼働能力はあちらですが、細かいところはすべてワタクシが作動させています。
となれば、あの記録はコア本体がワタクシに流したものか……。
ワタクシは、コア本体の前に立つことにしました。
『…………ダンジョンコア、答えていただきたいのです』
ワタクシが前に立とうとも、コア本体は……鈍く光る程度。先程からまったく反応を見せません。
《……………………問いに答えよと?》
しばらくして、ようやく反応を見せていただきました。
ワタクシより幾分か幼い少女の声ですが……随分と久しぶりに聴きますね? 最低三百年は聴いていません。
『はい。あなたとワタクシの記録にある男と……魔剣を奪ったあの少年。共通点があると、ワタクシは感じるのです』
《…………是》
『関係があるのですね!』
しかし、簡潔な返事をする以外、コア本体はあまり答えようとしてくれません。
《…………真実を今問い詰めても仕方ない。あれらが来るまで、待て》
『…………いずれ来るのを待てと?』
《そこで示す》
となれば、下手に妨害するのは得策ではない?
しかし、あの魔剣はこのままでは、このダンジョンに戻らないでしょう。
コア本体はそれを承知の上で、彼らを迎え入れようとしているのですか?
意味がわかりません!!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
54
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる