最強の剣がフランスパン!?〜最弱冒険者の無双冒険録〜

櫛田こころ

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第十六章 出戻り②

第3話 あふれる根源②

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 擬似コア? と言うのを破壊出来たことで……とりあえず、めちゃくちゃ出てきていたモンスター達が消えた。

 これで、少しはレイザーさん達への負担も減ったかなと思うけど……まだここは第一階層。

 コアがおそらくある場所と、フランツを抜いた階層はもっと下だ。


「多分……あと三つくらい下です」


 まだあふれてくるかもしれないモンスターを警戒しつつ、僕はジェフさん達に話した。


「だろうなあ? あのコアもどきがあるんじゃ……ダンジョンとしては、そこそこランクが高い感じだ」

「ですの。コア本体も期待出来ますの!」

「……嬢ちゃん、目的はそっちに傾けないようにしてくれ」

「……ですの」


 とにかく、僕らの目的はダンジョンコアの破壊だ。

 気をつけて、下に行く階段を探してゆっくり降りて行く。次の階層は……ちょっとランクが上のモンスター達がうじゃうじゃいたよ!?


「おーおー? 職業ジョブ持ちのモンスター達がうじゃうじゃいるなあ?」

「……どうしましょう」


 ちょっと息を殺しながら、コソコソとジェフさんと会話していると……フランツがテレパシーで声をかけてきた。


【さっきのコアもどきの気配は覚えたでー? ワイの操作でちょちょいとレーザーソードぶちかまそうか??】

『大丈夫?』

【ものは試しや!】


 ジェフさんにフランツがそうしたいと言ったのを伝え……コアもどきがどこにいるか僕も探したんだけど!?


(何個もある!!?)


 一個一個、レーザーソードで壊すので大丈夫かな!?

 でも、早くなんとかしなくちゃいけないから……僕は自慢の脚を使って、壁を走りながらコアもどきに近づいていった!


【いっくでー!!】

「レーザーソード!!」


 相変わらず、目をキョロキョロしているコアもどきだったけど……レーザーソードの光で破壊出来た、と思ったら!?


【……は?】

「えぇ!!?」


 ちゃんと光が突き抜けたのに、また元の形に戻った!?

 これはどう言うことなのだろうか!!?


「どうした!?」


 ジェフさんが壁から降りた僕のところに来たので、ちゃんと伝えることにした。


「ちゃんと攻撃したのに……元に戻ったんです!!」

「は?…………つーと」


 と、ジェフさんはなぜか残りのコアもどきも数え出した。


「ジェフさん?」

「…………勘が外れて欲しくねぇが…………マシュ!!」

「ですの??」


 メイスでモンスターの頭をグシャッとしていたマシュさんは、ジェフさんの声を聞くときょとんとした表情になった。

 ちょっとだけ……怖かった。


「エルフの勘を借りてぇ。コアが複数あんのに、個別で壊そうにも再生しやがるんだ!」

「?…………ですの。あの擬似コアは…………おそらく、同時に破壊しないとダメだと思いますの」

「「えぇ~……」」


 ここのダンジョンマスターが、どんな相手かよく知らないけど。

 なんて迷惑なことをしてくれるんだ!!
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