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第十六章 出戻り②

第2話 あふれる根源①

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 薙いで。

 薙いで。

 フランツをふるって、モンスター達を屠っていく。

 ゴブリンとかコボルトとかの低級モンスターばかりだけど……奥に行けば行くほど、数は多くなっていく。

 途中、フランツとのレーザーソードで殲滅はしていくんだけど……。


「キリがない!!」


 マシュさんを守りつつ戦うのが、こんなにも大変だなんて。

 マシュさんも参戦はしているけど、ジェフさんや僕のような本職の冒険者じゃないから……ちょっと慌てるところは出てくる。

 だからって、マシュさんのあの黒いレーザーソードみたいな大技をここで使ったら……多分だけど、マシュさんが欲しいと言ってたダンジョンのコアが手に入らなくなるしね?


(ジェフさんとアークさんのレーザーソードぽい技は、ジェフさんに負担がかかるし)


 僕の方はそんな心配はないけど、後から後からやってくるモンスター達をどうにかしないと!!

 だって、まだ第一階層から下に降りれないんだよ!!?


「ちっ!! 数が減るどころか増えていきやがる!!」


 いくらジェフさんでも、倒しても増えていくモンスター達に対して、苛立ちが隠せないようだ。この勢いだと……また、アークさんとあの突きって技を使うんじゃ!?


「ジェフさーん、トラディスさーん!!」


 僕らが焦りつつも、モンスターを倒していると……マシュさんがぴょんぴょん動いてモンスターを倒しながら僕達を呼んだ。


「ど、どうしたんですか!?」

「あそこですの! コアではないですが、細分化された擬似コアがありましたの!!」

「え、つまり??」

「大元のダンジョンコアではないですが、このモンスター達を生成しているコアのようなものを見つけましたの!!」


 ほら、とマシュさんが指を向けた場所には……天井に、ガラスで出来たような、変な目玉があった!? 正直言って、気持ち悪い!!?


「! っつーことは、各階層にあのコアもどきがあるかもしんねーのか!!」


 と、話を理解したジェフさんが大きくアークさんを回してから構えた!!


「第……二の突き」


 大技がまた来るかもだけど……ジェフさんを集中させるために、僕とマシュさんは彼の周囲に近づきモンスターを倒していく。


崇葉すうは!!」


 出来れば見ていたかったけど、そんな余裕はなかったので。

 気づいたら、大きくガラスが割れる音が聞こえて……目の前にいたゴブリン達が、光の粒になって消えてしまった。


「やったですの!!」


 マシュさんが倒そうとしていたモンスター達も、どんどん消えていく。

 ジェフさんは……と振り返れば、体力などは問題ないのか余裕で口笛を吹いていた。
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