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第十一章 報告と提案
第5話 打ち上げ
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チーム名も決まり、エクレアさんからギルド経由で各地に通達を送ってもらうことになった。
パーティーもだけど、コンビを結成した場合はギルド内で把握して指名依頼などをスムーズにこなせられるために……そこの結びつきはしっかりしなくちゃなんだって。
だから、今は牢屋に入っている元メンバー達は……本当に、やってはいけない罪を犯してしまった。僕も、ジェフさんとコンビを組んだんだから……二度とそう言うのに手を貸さないようにしようと心に決めた。
ジェフさんにもきちんとその話をしたら……『わかった』と笑ってから頭を撫でてくれた。ジェフさんのこれは癖なのかな??
「とりあえず、今日は飲むぞ!!」
コンビも名前も決まり、お腹もぺこぺこになっていたので……僕とジェフさんは打ち上げをすることになった。
エクレアさんには、ダンジョンマスターさんからのクリア証拠の紋章とかは提出したし、僕とジェフさんの報酬もいただけたから、今日は無礼講!!
僕まだ未成年だから、お酒飲めないけどね!!
ジェフさんは当然成人されているから、エールをがぶ飲みしていく様は実に男らしかった。僕も真似しようとしたけど、ジュースじゃ全然格好つかないや。
「くぁ~!! うんめ!!」
泡がおひげみたいになっても、イケメンさんには似合うだけでしかない。
「美味しい……」
僕もジュースを飲むと、甘酸っぱくてすごく好みの味だった。オレンジジュース? って飲み物だったかな??
「トラディスも、酒飲める歳になりゃわかるぜ??」
もう一杯を空にしちゃったのか、ジェフさんは店員さんにおかわりを頼んでいた。
「……まだ二年くらいありますよ?」
正確な年は、冒険者カードを更新するまでわかってなかったけど……僕まだ十四歳。成人年齢はだいたい十六だ。
ジェフさんは……まだ二十歳だって。それでも高ランクに匹敵するくらいの実力者だ。
「二年か……若いなあ? 俺ぁ、その頃だなんてまだ駆け出しだったぜ」
「僕くらいから、冒険者を??」
「ああ。お前さんと似てるが……俺も、アークを手に入れたのがきっかけでこの稼業を続けている」
フランツとアークさんは、不恰好だけどテーブルの下で横にさせている。特にふたり? とも文句は言わずに僕らの足元にいるのだ。
「僕は抜いたんですけど……ジェフさんも??」
「似てんな? ダンジョンじゃねぇが……祭壇で抜けなかったアークを俺が抜いたことで、地元は大騒ぎになった」
「…………テレパシー出来ることは?」
「信じちゃもらえねーから、お前さん以外に言ってねぇな??」
「……失礼ですが、パーティーを組んだりとかは??」
「駆け出しの頃は、なかったわけじゃない。……だが、俺と言うかアークの性能を見て遠巻きにする連中が多かった。だから……抜けて、ソロでいることを選んだ」
と言って、おかわりのエールが来たら、ジェフさんは軽く飲んだ。
僕とは状況とかは違うけれど……彼は彼なりに寂しい思いをしてきたのだろう。
それなのに、今日出会ったばかりの僕をコンビに選んでくれたのが……まだ、少し信じられない。
「……僕と居ていいんですか??」
「ん? ま、完全に表裏のない奴だとは思ってねぇが……根っこが若い頃の俺と似てた。だから、興味持って近づいて……多少とは言え、俺の知名度知ってても贔屓目にしなかった。それだけで、今は十分だよ」
「……ありがとうございます」
生きるのにいっぱいいっぱいだった僕だったけれど……フランツと出会ってもまだ数日。
ジェフさんと出会ったのは今日だったのに……ちゃんと『今の僕』を見てくれているんだから……嬉しくないわけがなかった。
とりあえず、お腹いっぱい飲み食いした後に僕らは宿屋に戻り。
明日からは、コンビとしてのスタートするんだからと……ぐっすり眠ることになった。
パーティーもだけど、コンビを結成した場合はギルド内で把握して指名依頼などをスムーズにこなせられるために……そこの結びつきはしっかりしなくちゃなんだって。
だから、今は牢屋に入っている元メンバー達は……本当に、やってはいけない罪を犯してしまった。僕も、ジェフさんとコンビを組んだんだから……二度とそう言うのに手を貸さないようにしようと心に決めた。
ジェフさんにもきちんとその話をしたら……『わかった』と笑ってから頭を撫でてくれた。ジェフさんのこれは癖なのかな??
「とりあえず、今日は飲むぞ!!」
コンビも名前も決まり、お腹もぺこぺこになっていたので……僕とジェフさんは打ち上げをすることになった。
エクレアさんには、ダンジョンマスターさんからのクリア証拠の紋章とかは提出したし、僕とジェフさんの報酬もいただけたから、今日は無礼講!!
僕まだ未成年だから、お酒飲めないけどね!!
ジェフさんは当然成人されているから、エールをがぶ飲みしていく様は実に男らしかった。僕も真似しようとしたけど、ジュースじゃ全然格好つかないや。
「くぁ~!! うんめ!!」
泡がおひげみたいになっても、イケメンさんには似合うだけでしかない。
「美味しい……」
僕もジュースを飲むと、甘酸っぱくてすごく好みの味だった。オレンジジュース? って飲み物だったかな??
「トラディスも、酒飲める歳になりゃわかるぜ??」
もう一杯を空にしちゃったのか、ジェフさんは店員さんにおかわりを頼んでいた。
「……まだ二年くらいありますよ?」
正確な年は、冒険者カードを更新するまでわかってなかったけど……僕まだ十四歳。成人年齢はだいたい十六だ。
ジェフさんは……まだ二十歳だって。それでも高ランクに匹敵するくらいの実力者だ。
「二年か……若いなあ? 俺ぁ、その頃だなんてまだ駆け出しだったぜ」
「僕くらいから、冒険者を??」
「ああ。お前さんと似てるが……俺も、アークを手に入れたのがきっかけでこの稼業を続けている」
フランツとアークさんは、不恰好だけどテーブルの下で横にさせている。特にふたり? とも文句は言わずに僕らの足元にいるのだ。
「僕は抜いたんですけど……ジェフさんも??」
「似てんな? ダンジョンじゃねぇが……祭壇で抜けなかったアークを俺が抜いたことで、地元は大騒ぎになった」
「…………テレパシー出来ることは?」
「信じちゃもらえねーから、お前さん以外に言ってねぇな??」
「……失礼ですが、パーティーを組んだりとかは??」
「駆け出しの頃は、なかったわけじゃない。……だが、俺と言うかアークの性能を見て遠巻きにする連中が多かった。だから……抜けて、ソロでいることを選んだ」
と言って、おかわりのエールが来たら、ジェフさんは軽く飲んだ。
僕とは状況とかは違うけれど……彼は彼なりに寂しい思いをしてきたのだろう。
それなのに、今日出会ったばかりの僕をコンビに選んでくれたのが……まだ、少し信じられない。
「……僕と居ていいんですか??」
「ん? ま、完全に表裏のない奴だとは思ってねぇが……根っこが若い頃の俺と似てた。だから、興味持って近づいて……多少とは言え、俺の知名度知ってても贔屓目にしなかった。それだけで、今は十分だよ」
「……ありがとうございます」
生きるのにいっぱいいっぱいだった僕だったけれど……フランツと出会ってもまだ数日。
ジェフさんと出会ったのは今日だったのに……ちゃんと『今の僕』を見てくれているんだから……嬉しくないわけがなかった。
とりあえず、お腹いっぱい飲み食いした後に僕らは宿屋に戻り。
明日からは、コンビとしてのスタートするんだからと……ぐっすり眠ることになった。
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