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第十一章 報告と提案
第1話 秘密の共有
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街に到着した時には夕方どころか、夜になったので……マシュさんもだが、僕も宿屋に一旦帰ることになった。
エクレアさんへの報告は明日でもいいとマシュさんが言ってくれたため、それならと宿屋へ向かうことが出来た。
ただ、何故か……。
「空き部屋あるんなら、俺も泊まりたいんだが」
ジェフさんは僕の方に着いてきて、しかも同じ宿屋に泊まると言い出したのだ。
「ひゃ、はい!?」
まあ、受付のお姉さんは顔も良いジェフさんの笑顔に当てられて……ちょっとどころじゃないけど、お顔を真っ赤にしちゃった。
すぐにお仕事モードにはなってくれて、ジェフさんは僕の右隣の部屋に泊まることになった。
だけど、ジェフさんはすぐに部屋に入らずに……僕の方の部屋に来たんです。ジェフさんは僕よりずっと体格が良いから、床に座っても部屋が余計に狭く見えた。
「……どうしたんですか??」
てっきり、街に帰ってきたら解散かと思ったのに、この人は今、僕の目の前にいる。受付のお姉さんにも見せた良い笑顔のままで。
「……ああ。中途半端にしてた、お前さんの魔剣とかについてだ」
「フランツの??」
【ワイ??】
マシュさんがいないので、フランツは遠慮なく自分で身体を起こしてジェフさんに近づいた。すると、ジェフさんが床に置いた聖槍さんも自分で動き出した。
『諾。我ら聖武器とは違う……魔素を特殊構成したような魔剣殿。フランツ殿とおっしゃいましたね?? 貴方はただの魔剣殿ではありません』
【いつどこで……かまでは、ワイも分からん。マスターに起動してもらわな、ワイは突き刺さってたダンジョンの最下層にずっと居ったわ】
「ほーん? 俺にはいかつい魔剣にしか見えんけど。マジでパンなのか??」
【あんさんになら、ちょぉ同調させたるわ。マスターの手、握っとき】
「お??」
フランツに言われた通りに、ジェフさんはなんの躊躇いもなく僕の手を握ってきた。やっぱり、歴戦の冒険者さんの手はゴツいし硬い!! やわやわの僕の手なんかと段違いだ。
だけど、すぐに。
【こんなんや!!】
「……………………だーっはははは!!?」
フランツがふんぞりかえるようなポーズを取ると、ジェフさんはフランツのパンの剣がきちんと見えたのか……物凄く笑い出した。
僕の手は離さなかったけれど、めちゃくちゃに笑い出したのだ。
【…………失礼やんなあ?】
フランツ、怒っても無駄だと思うよ。
僕は単純に笑わなかっただけで、これが普通の反応だと思うんだもの。
それから、ジェフさんはツボにハマったのかしばらく笑い続けていました。
エクレアさんへの報告は明日でもいいとマシュさんが言ってくれたため、それならと宿屋へ向かうことが出来た。
ただ、何故か……。
「空き部屋あるんなら、俺も泊まりたいんだが」
ジェフさんは僕の方に着いてきて、しかも同じ宿屋に泊まると言い出したのだ。
「ひゃ、はい!?」
まあ、受付のお姉さんは顔も良いジェフさんの笑顔に当てられて……ちょっとどころじゃないけど、お顔を真っ赤にしちゃった。
すぐにお仕事モードにはなってくれて、ジェフさんは僕の右隣の部屋に泊まることになった。
だけど、ジェフさんはすぐに部屋に入らずに……僕の方の部屋に来たんです。ジェフさんは僕よりずっと体格が良いから、床に座っても部屋が余計に狭く見えた。
「……どうしたんですか??」
てっきり、街に帰ってきたら解散かと思ったのに、この人は今、僕の目の前にいる。受付のお姉さんにも見せた良い笑顔のままで。
「……ああ。中途半端にしてた、お前さんの魔剣とかについてだ」
「フランツの??」
【ワイ??】
マシュさんがいないので、フランツは遠慮なく自分で身体を起こしてジェフさんに近づいた。すると、ジェフさんが床に置いた聖槍さんも自分で動き出した。
『諾。我ら聖武器とは違う……魔素を特殊構成したような魔剣殿。フランツ殿とおっしゃいましたね?? 貴方はただの魔剣殿ではありません』
【いつどこで……かまでは、ワイも分からん。マスターに起動してもらわな、ワイは突き刺さってたダンジョンの最下層にずっと居ったわ】
「ほーん? 俺にはいかつい魔剣にしか見えんけど。マジでパンなのか??」
【あんさんになら、ちょぉ同調させたるわ。マスターの手、握っとき】
「お??」
フランツに言われた通りに、ジェフさんはなんの躊躇いもなく僕の手を握ってきた。やっぱり、歴戦の冒険者さんの手はゴツいし硬い!! やわやわの僕の手なんかと段違いだ。
だけど、すぐに。
【こんなんや!!】
「……………………だーっはははは!!?」
フランツがふんぞりかえるようなポーズを取ると、ジェフさんはフランツのパンの剣がきちんと見えたのか……物凄く笑い出した。
僕の手は離さなかったけれど、めちゃくちゃに笑い出したのだ。
【…………失礼やんなあ?】
フランツ、怒っても無駄だと思うよ。
僕は単純に笑わなかっただけで、これが普通の反応だと思うんだもの。
それから、ジェフさんはツボにハマったのかしばらく笑い続けていました。
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