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第七章 不可思議な罠達②
第1話 新たなメンバー?
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ゴブリンもいないダンジョンに、愛玩モンスターとしても人気が高いクダウサギがいるとは思わなかった。
クダウサギは、胴体が長く耳が長い……野うさぎとは違うウサギっぽいモンスター。
ギルドの討伐対象に特になることもないけど……可愛い見た目で子供からお年寄りにまで大人気だから、捕獲依頼はぼちぼちあるらしい。
ダンジョンで見つけたこの子は、ひょっとしたら迷い子かもしれないが。とにかく、お腹を空かせているみたいだから……僕は、あり合わせの材料と言うか、さっきマシュさん達に作ってあげたチーズパンをあげることにした。
肉ドンはおコメもお肉とかも、鍋の中身はすっからかんだからね?
【……んんん~??】
僕が出来たパンをクダウサギにあげようとしていたら、聖槍さんと一緒に待機させていたフランツからテレパシーが届いた。
『どうかした??』
【……なんや、普通のクダウサギとちゃう?】
『へ?』
『きゅー!』
僕がパンをあげようとしていると、クダウサギは『ほしいほしい』と言いたげに鳴き声を上げた。それが、とっても可愛いのに……フランツは不思議な事を言い出したのだ。
「まあ! 本当に愛らしいですの!!」
フランツにテレパシーを送ろうとしたら、マシュさんがこっちに来てクダウサギを抱っこしちゃった。
クダウサギは抱っこされたのにびっくりしたのか、ジタバタ動き出したけど。
『きゅーきゅー!?』
「この毛並みの色艶。なのにふわふわした感触……! 病みつきになりそうですの!!」
「ほーん? ゴーレム以外にこんなのいたのか??」
ジェフさんもやってきたので、マシュさんがクダウサギに夢中になっている間に……フランツの疑問を彼に伝えることにした。
「ジェフさん、フランツがあのクダウサギがちょっと変みたいだって」
「ほー? 魔剣だから、やっぱ気づくか?」
「だから??」
「ゴーレムはダンジョン内の魔素で動くが。クダウサギくらいの弱いモンスターが生息するには、草も何も生えていないダンジョンじゃ生きにくい。なのに、一匹でもいるのがおかしい。何かが化けてても不思議じゃないが……」
と言って、マシュさんが思いっきり頬ずりしているクダウサギはイヤイヤしていても、攻撃とかはしてこない。
僕も孤児院時代にクダウサギと遊んだことはあるけど……あんな感じじゃなかった。いやだったら、実は隠れている鋭い爪で攻撃してくるから。
どちらにしても、敵対する気がなさそうなので……僕も敵意を向けないように、マシュさんに声をかけてからクダウサギにパンをあげてみた。
いいよ、と言ってみると、クダウサギはふんふんと鼻を動かしてからパンにかじりついた。パリパリとした音が、僕やマシュさん達の耳に届く。
本当に……お腹が空いていたみたいだ。
けど、この子が何かが化けた存在かもと言うフランツやジェフさんの説を否定出来ない。けど、僕は放っておくことも出来なかった。
「この子……どうします?」
だから、僕は依頼主であるマシュさんに聞くことにした。
「連れて行くんですの!!」
「おいおい、ダンジョン攻略とアイテム回収がメインだろ??」
「見過ごせませんの!!」
「……へーへー」
ちょっと、怖いくらいの気迫でマシュさんがジェフさんに詰め寄ったので……まだマシュさんの腕の中でチーズパンを食べているクダウサギもメンバーに加わることになってしまった。
クダウサギは、胴体が長く耳が長い……野うさぎとは違うウサギっぽいモンスター。
ギルドの討伐対象に特になることもないけど……可愛い見た目で子供からお年寄りにまで大人気だから、捕獲依頼はぼちぼちあるらしい。
ダンジョンで見つけたこの子は、ひょっとしたら迷い子かもしれないが。とにかく、お腹を空かせているみたいだから……僕は、あり合わせの材料と言うか、さっきマシュさん達に作ってあげたチーズパンをあげることにした。
肉ドンはおコメもお肉とかも、鍋の中身はすっからかんだからね?
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僕が出来たパンをクダウサギにあげようとしていたら、聖槍さんと一緒に待機させていたフランツからテレパシーが届いた。
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『へ?』
『きゅー!』
僕がパンをあげようとしていると、クダウサギは『ほしいほしい』と言いたげに鳴き声を上げた。それが、とっても可愛いのに……フランツは不思議な事を言い出したのだ。
「まあ! 本当に愛らしいですの!!」
フランツにテレパシーを送ろうとしたら、マシュさんがこっちに来てクダウサギを抱っこしちゃった。
クダウサギは抱っこされたのにびっくりしたのか、ジタバタ動き出したけど。
『きゅーきゅー!?』
「この毛並みの色艶。なのにふわふわした感触……! 病みつきになりそうですの!!」
「ほーん? ゴーレム以外にこんなのいたのか??」
ジェフさんもやってきたので、マシュさんがクダウサギに夢中になっている間に……フランツの疑問を彼に伝えることにした。
「ジェフさん、フランツがあのクダウサギがちょっと変みたいだって」
「ほー? 魔剣だから、やっぱ気づくか?」
「だから??」
「ゴーレムはダンジョン内の魔素で動くが。クダウサギくらいの弱いモンスターが生息するには、草も何も生えていないダンジョンじゃ生きにくい。なのに、一匹でもいるのがおかしい。何かが化けてても不思議じゃないが……」
と言って、マシュさんが思いっきり頬ずりしているクダウサギはイヤイヤしていても、攻撃とかはしてこない。
僕も孤児院時代にクダウサギと遊んだことはあるけど……あんな感じじゃなかった。いやだったら、実は隠れている鋭い爪で攻撃してくるから。
どちらにしても、敵対する気がなさそうなので……僕も敵意を向けないように、マシュさんに声をかけてからクダウサギにパンをあげてみた。
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けど、この子が何かが化けた存在かもと言うフランツやジェフさんの説を否定出来ない。けど、僕は放っておくことも出来なかった。
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だから、僕は依頼主であるマシュさんに聞くことにした。
「連れて行くんですの!!」
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「見過ごせませんの!!」
「……へーへー」
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