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第五章 ダンジョン突入
第4話 バレたと聖槍
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大声を上げそうになると、ジェフさんがいきなり僕の口を大きな手で塞いできた。
「おいおい!? マシュの嬢ちゃんには教えてねーんだろ?!」
と言われたので、軽く首を縦に降ったら手を外してくれた。
「……はい」
【バレたかあ……】
フランツもテレパシーで、ちょっと不満って感じにぼやいた。僕らがため息を吐いていると、ジェフさんはケラケラと笑い出す。
「はは!! そりゃ、そんなけったいな魔剣背負ってりゃなあ? つか、言い出しっぺは俺の相棒だ」
「へ?」
【あ?】
僕らが呆れた声を出すと、ジェフさんが軽く揺すった聖槍がカタカタと揺れ出した!?
『お初にお目にかかります。異界からの魔剣、そのマスター』
「しゃべった!?」
【ほーん?】
聖槍だからか、フランツと違って口調が丁寧……。感心してたら、フランツから思念体での拳骨を繰り出された……。
『仲がよろしくて。随分と滑稽な本性の魔剣殿。貴方に登録名はございますか?』
【おん。フランツ言うんや!】
聖槍さんには、フランツに見た目が実はパンと言うのは見えているみたい?? ちょっとびっくりしていると……僕らが離れたことに気づいたマシュさんが来たから中断。
「何を話されていたんですの?」
「なーに、冒険者の先輩としてちぃっとアドバイスしてただけさ? な?」
「は、はい!」
さすがはベテラン冒険者。色んな依頼を受けている人だから、口裏合わせが上手い。まだまだ僕には出来ないけれど。
とりあえず、フランツのことはマシュさんには黙ってもらえる感じと言うことになり……僕らは改めて、ダンジョンの入り口に立った。
このダンジョンは入り口に大きな扉があるタイプだ。僕がフランツを手に入れたダンジョンにはなかったので、ちょっと新鮮。入り口脇には、ダンジョンを警護する衛兵さんぽい人達が数人いた。そこに、マシュさんがエクレアさんからの許可証を見せ、ジェフさんと僕が同行するのを伝えてから……扉の一角にある小さな扉を開けてくれた。
その扉でも、長身のジェフさんが余裕で通れるくらい。
「行きますですの!!」
扉が閉まってから、マシュさんはやる気満々で声を上げた。ダンジョンはまだ一箇所しか回ったことがないけど、このダンジョンは人の手が入っているからか通路が明るい。
土壁には、等間隔に魔法の松明ぽいのが設置してあるし。
「嬢ちゃん、俺より歳上だからって。あんまはしゃぎ過ぎんなよ? 複数で攻略するダンジョンは大抵めんどいからな?」
「おふたりがいらっしゃるのですから、大丈夫ですの!」
「……それは嬉しいが。怪我したら、ギルマスが怒るんじゃね?」
「う!」
マシュさん……これまでどんな無茶をしたかはわかんないけど、エクレアさんとかにお叱り受けたんだ? だとしたら、エクレアさんのあのお願いの仕方も納得だ。
「……とにかく、慎重に行くぜ? 俺は手助け程度にしとく。メインは嬢ちゃんとトラディスだろ?」
「わかりました」
「……ですの」
マシュさんは持っていたメイスを振り上げるのはやめにして、両手でしっかりと持つようだ。
【気合い入れてくで、マスター!】
『うん!』
ひとりじゃない、ダンジョン攻略だけど……正直言って僕もワクワクしてたから!!
「おいおい!? マシュの嬢ちゃんには教えてねーんだろ?!」
と言われたので、軽く首を縦に降ったら手を外してくれた。
「……はい」
【バレたかあ……】
フランツもテレパシーで、ちょっと不満って感じにぼやいた。僕らがため息を吐いていると、ジェフさんはケラケラと笑い出す。
「はは!! そりゃ、そんなけったいな魔剣背負ってりゃなあ? つか、言い出しっぺは俺の相棒だ」
「へ?」
【あ?】
僕らが呆れた声を出すと、ジェフさんが軽く揺すった聖槍がカタカタと揺れ出した!?
『お初にお目にかかります。異界からの魔剣、そのマスター』
「しゃべった!?」
【ほーん?】
聖槍だからか、フランツと違って口調が丁寧……。感心してたら、フランツから思念体での拳骨を繰り出された……。
『仲がよろしくて。随分と滑稽な本性の魔剣殿。貴方に登録名はございますか?』
【おん。フランツ言うんや!】
聖槍さんには、フランツに見た目が実はパンと言うのは見えているみたい?? ちょっとびっくりしていると……僕らが離れたことに気づいたマシュさんが来たから中断。
「何を話されていたんですの?」
「なーに、冒険者の先輩としてちぃっとアドバイスしてただけさ? な?」
「は、はい!」
さすがはベテラン冒険者。色んな依頼を受けている人だから、口裏合わせが上手い。まだまだ僕には出来ないけれど。
とりあえず、フランツのことはマシュさんには黙ってもらえる感じと言うことになり……僕らは改めて、ダンジョンの入り口に立った。
このダンジョンは入り口に大きな扉があるタイプだ。僕がフランツを手に入れたダンジョンにはなかったので、ちょっと新鮮。入り口脇には、ダンジョンを警護する衛兵さんぽい人達が数人いた。そこに、マシュさんがエクレアさんからの許可証を見せ、ジェフさんと僕が同行するのを伝えてから……扉の一角にある小さな扉を開けてくれた。
その扉でも、長身のジェフさんが余裕で通れるくらい。
「行きますですの!!」
扉が閉まってから、マシュさんはやる気満々で声を上げた。ダンジョンはまだ一箇所しか回ったことがないけど、このダンジョンは人の手が入っているからか通路が明るい。
土壁には、等間隔に魔法の松明ぽいのが設置してあるし。
「嬢ちゃん、俺より歳上だからって。あんまはしゃぎ過ぎんなよ? 複数で攻略するダンジョンは大抵めんどいからな?」
「おふたりがいらっしゃるのですから、大丈夫ですの!」
「……それは嬉しいが。怪我したら、ギルマスが怒るんじゃね?」
「う!」
マシュさん……これまでどんな無茶をしたかはわかんないけど、エクレアさんとかにお叱り受けたんだ? だとしたら、エクレアさんのあのお願いの仕方も納得だ。
「……とにかく、慎重に行くぜ? 俺は手助け程度にしとく。メインは嬢ちゃんとトラディスだろ?」
「わかりました」
「……ですの」
マシュさんは持っていたメイスを振り上げるのはやめにして、両手でしっかりと持つようだ。
【気合い入れてくで、マスター!】
『うん!』
ひとりじゃない、ダンジョン攻略だけど……正直言って僕もワクワクしてたから!!
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