スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜

櫛田こころ

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第576話 スインと改めて

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 スインがポーションパン作りに参加出来るようになったら、今までのポーションパンにも作業工程にも加われる。

 過剰(?)な効能の影響もなくなったんだもん。ちょっとずつ、いつものポーションパンもリニューアルしていこう。


「まずは食パン!」

「食パン! ですか?」

『……しょくぱん?』


 リトくんにも食パンのレクチャーをする時に、スインも作ろうと調理台に材料を揃えていく。オープンキッチンの生地用ミキサーに、材料を投入していきながら説明をしていくよ?


「スイン。三角とかのサンドイッチがあるでしょう? あれに使うようなパンを作るんだ」

『! サンドイッチ!』

「ししょー、サンドイッチ作るんですか?」

「スインが作りやすいものを、ね? 今回はシンプルに卵サンドとツナサンドにしようか?」

「わーい!」

『卵~!!』


 美味しいものは正義、だからね!

 二人には、基本的な生地の分割だけでなく成形もお願いした。スインは僕の手本を見たらすぐに出来たけど、リトくんはうんうん言いながら格闘してしまう。苦労するのは無理もない。スインはある意味機械だから、覚えたら出来る。

 リトくんは人間だから、どうしたって器用さに個人差が出てしまう。僕だって、初心者の時はそうだったからね。練習はとにかく大事だ。


「む~……」

「急がないで? 丁寧にゆっくり」

「ししょーとスインちゃんははやい……」

『私、魔導具だから』

「むー……」


 とにかく、失敗でも形になるように意識させて。

 型に入れてから、カウルのドウコンで発酵させている間にフィリング作り。スインが卵をめちゃくちゃに潰すのは圧巻だったが、出来上がったら味は抜群だった。魔導具すごい!


「あ、そーだ」


 この時点で、ちょっと鑑定しておこう。スインの能力は一部封印したと言っても、ちょっとグレードアップしたポーションパンが出来上がるからね。

 フィリング二種を鑑定してみたんだけど。


『卵サラダ/骨折瞬間完治』
『ツナマヨ/魔力増加大』


 とあったから、ちょっとだけバージョンアップしていると思うことにした。


『主、大丈夫?』


 スインも気にしていたようだから、僕は大丈夫と頭の部分を撫でてあげたよ。


「大丈夫。ちょっと効能は強いけど、売って大丈夫だと思う」

『!』

「ししょー、作れるんですか?」

「うん。作ろう」


 食パンもいつも通りに焼いたら、冷却をしっかりさせてバターも塗って。

 サンドしてカットすれば!!



【『シンプル卵サンドイッチ(改)』


 ・骨折瞬間完治

 ・裂傷完治

 ・臓器修復



『シンプルツナマヨサンドイッチ(改)


 ・魔力増加大

 ・水属性魔法威力大

 ・氷属性魔法威力大



 以上となります】




 とかなんとか!? ツナマヨの方はロイズさん呼ばなくちゃ案件だったぁ!!
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