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第558話 魔導具も絶賛
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マーベラスさんに作ってもらって、僕の収納魔法に入れてたことで自我とかが備わっちゃったらしい、ボール型の魔導具。
女の子の声だったから、可愛い響きがいいかなって『スイン』って名付けたんだけど……とても気に入っているんでよかった。本当にスイングからもじってつけただけだから不安だったけど。
(とことん、異世界ファンタジーを満喫しているなあ。僕も)
ほとんどトリップ感覚だけど、実際には転生しているから同じようで違う存在って実感ないなあ。
でも、ファンタジー満載の料理を作れることになっているから、そろそろ自覚は持とう。元の世界には帰れないし、エリーって恋人もいるからね。ラティストやカウルたちも離れるわけにいかないから。
『主、主』
ちょっと物思いに耽っていたら、持ったままだったスインが呼びかけてきた。魔導具姿だからどこに目があるかわかんないなあと思ったら、いつのまにかつぶらな青い瞳が出来ていた!?
改めて、ファンタジーすごい!?
「な、何?」
『私、もパン食べてみたい。収納魔法、から見てて美味しそうだと思った』
「え? 君食べれるの?」
『食べてみたい!』
「う、うーん」
エディはクラウンさんの提案を妨害している真っ最中だし、シルフィスさんはリリアちゃんやルカリアちゃんとお話し中。
ラティストとカウルは僕のところにいるから、スインとの会話も聞こえているけど……二人とも渋い表情だった。
「た、食べてもいいでやんすか?」
「生命体に近い状態だから……いいのか?」
「そもそも口とか消化機能があるでやんすか?」
「……ケント。ひとつだけ与えてみろ」
「う、うん……」
無難なバターロールなら、と収納魔法から出して……スインの目のあたりに近づけてみる。すると、青い魔法陣のようなものが浮かんできた!?
『あぐ!』
って声を出したかと思えば。魔法陣にパンが吸い込まれるように消えていって……最後には飲み込むように『ぱくん』と擬音語が聞こえてもきた。
スインの方は上下に揺れて、多分満足している感じ? 今ので食べたことになるんだ??
「……スイン? 美味しい?」
『美味し、い! ふんわりで、塩っぱくて甘くて。もっと食べたい!』
「え、いきなりたくさん食べてお腹壊さない? あ、そもそもそういう機能ない?」
『食べた、い!』
「あと二個くらいにしておけ。何かしら不祥事が起こってからでは遅い」
「う、うん」
ラティストがアドバイスをくれたけど、別のパンも同じように食べたスインは満足してくれたようで。ゲップはしなかったが、つぶらな瞳は最初以上にキラキラと輝いていた。
『主、のパン最高! 神が認められるのも納得!』
「あの神様に会ったの?」
『見てた、だけ。あの空間に、意思はたくさんあるから』
「へー」
そう言えば、イケメン神様にポーションパンを渡してないけど……今更でも、何とかしようかな? ひょっとしたら、お忍びで買いに来ているかもだけどそれはそれだ。
とりあえず、新しい仲間も出来たからスバルはまた賑やかになるなあ。マーベラスさんにもスインのことは報告しなくちゃだけど。
女の子の声だったから、可愛い響きがいいかなって『スイン』って名付けたんだけど……とても気に入っているんでよかった。本当にスイングからもじってつけただけだから不安だったけど。
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でも、ファンタジー満載の料理を作れることになっているから、そろそろ自覚は持とう。元の世界には帰れないし、エリーって恋人もいるからね。ラティストやカウルたちも離れるわけにいかないから。
『主、主』
ちょっと物思いに耽っていたら、持ったままだったスインが呼びかけてきた。魔導具姿だからどこに目があるかわかんないなあと思ったら、いつのまにかつぶらな青い瞳が出来ていた!?
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『私、もパン食べてみたい。収納魔法、から見てて美味しそうだと思った』
「え? 君食べれるの?」
『食べてみたい!』
「う、うーん」
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「……ケント。ひとつだけ与えてみろ」
「う、うん……」
無難なバターロールなら、と収納魔法から出して……スインの目のあたりに近づけてみる。すると、青い魔法陣のようなものが浮かんできた!?
『あぐ!』
って声を出したかと思えば。魔法陣にパンが吸い込まれるように消えていって……最後には飲み込むように『ぱくん』と擬音語が聞こえてもきた。
スインの方は上下に揺れて、多分満足している感じ? 今ので食べたことになるんだ??
「……スイン? 美味しい?」
『美味し、い! ふんわりで、塩っぱくて甘くて。もっと食べたい!』
「え、いきなりたくさん食べてお腹壊さない? あ、そもそもそういう機能ない?」
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「あと二個くらいにしておけ。何かしら不祥事が起こってからでは遅い」
「う、うん」
ラティストがアドバイスをくれたけど、別のパンも同じように食べたスインは満足してくれたようで。ゲップはしなかったが、つぶらな瞳は最初以上にキラキラと輝いていた。
『主、のパン最高! 神が認められるのも納得!』
「あの神様に会ったの?」
『見てた、だけ。あの空間に、意思はたくさんあるから』
「へー」
そう言えば、イケメン神様にポーションパンを渡してないけど……今更でも、何とかしようかな? ひょっとしたら、お忍びで買いに来ているかもだけどそれはそれだ。
とりあえず、新しい仲間も出来たからスバルはまた賑やかになるなあ。マーベラスさんにもスインのことは報告しなくちゃだけど。
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