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第548話 秘密を
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いきなり部屋の中に登場したラティストの服装は、普段着じゃなくて彼の正装。黒の大きなマントに、白くて上品なドレスシャツがかっこいい。
クラウンさんたちは、最初目を丸くしていたようだがラティストの登場に納得したのか、すぐに微笑みを浮かべた。
「そうかそうか。たしか創始の大精霊殿がリオーネにいるとの噂も。……もしや、ケントくんと契約しているのかな?」
「ラティスト=ルーア=ガージェン。ケント=スワと永久契約を成している。加えて、ルカリア=イシュラリアは我が番だ」
「あら。それでルカリアの魔力の質が変わっていたのね?」
理解力が早いというか、懐が大きいのかも。ルカリアちゃんのことも知るとさらに笑顔がニコニコになったんだ。
「ラティストとのこともですが、僕は転生してきた存在です。その……神様より、ポーションの流通を手助けするのに、パン作りで広めようとしています」
「……なるほど。大精霊殿との契約だけでなく、自身の生い立ちも特殊。なら、神からの恩恵が強いのであれば作るのも容易いということか」
「僕だけではありません。相棒の獣魔がいるおかげで、簡単に作れるようにしてもらっています」
「ほう?」
「面白いわ。獣魔は基本主の攻撃手段の一部だけど」
「カウルは違うからな。阿呆神に色々付与された存在だ」
「「あ、阿呆??」」
「ラティスト。あの神様をそんな扱いしなくても」
「阿呆は阿呆だ」
まあ、イケメン神様はなんだかんだでヘタレな部分が多いからね。僕もフォロー出来る箇所は少ないけど。
「とりあえず、僕は恵まれた環境のおかげで……今があります。エディとも友達になれたことで、ポーションの流通がいくらか改善されているんです」
「……そうか。あれがそこまで気にいるのは納得出来たよ。周りの環境もだが、君は本当に気持ちの良い青年だ。あの子の友として、これからもよろしく頼むよ」
「母としてもお願いするわ」
「はい」
おふたりにも納得してもらえたようなので、帰られるまでに新作のポーションパンをひとつお出ししてみることにした。
菓子パンで、暑い時期にぴったりなレモンケーキ風のを。
生地はふんわり、外側はレモン味のクッキー生地でさっぱりとしたやつで、アクセントには内側にヨーグルトを混ぜたクリームチーズを入れてあるよ。
おふたりに召し上がっていただくと、疲労回復の効果が出たのか真っ白に光った。
「これは美味しい! しかも、ポーションとしての効能も高い!!」
「素晴らしいわ! 長旅の疲れが吹き飛ぶよう」
「他のポーションパンも効能が色々違うので、是非試してみてください」
「ありがとう。これはエディも好物になって当然ね」
「手紙ではとにかく美味いと羨ましく思っていてね。これは納得の味だ」
なので、エディ用のお土産にとそのパンもきちんと購入してくださり……エディからまた魔法蝶が届いて、三日後にお城でお茶会は決まったんだけど。
エディと義兄弟にならないかとクラウンさんの提案が出たとかで、エディ本人は僕の意思も考えろと雷を落としたみたい。
僕もエディとは兄弟より今の関係が楽しいからね。それは同意したよ。
クラウンさんたちは、最初目を丸くしていたようだがラティストの登場に納得したのか、すぐに微笑みを浮かべた。
「そうかそうか。たしか創始の大精霊殿がリオーネにいるとの噂も。……もしや、ケントくんと契約しているのかな?」
「ラティスト=ルーア=ガージェン。ケント=スワと永久契約を成している。加えて、ルカリア=イシュラリアは我が番だ」
「あら。それでルカリアの魔力の質が変わっていたのね?」
理解力が早いというか、懐が大きいのかも。ルカリアちゃんのことも知るとさらに笑顔がニコニコになったんだ。
「ラティストとのこともですが、僕は転生してきた存在です。その……神様より、ポーションの流通を手助けするのに、パン作りで広めようとしています」
「……なるほど。大精霊殿との契約だけでなく、自身の生い立ちも特殊。なら、神からの恩恵が強いのであれば作るのも容易いということか」
「僕だけではありません。相棒の獣魔がいるおかげで、簡単に作れるようにしてもらっています」
「ほう?」
「面白いわ。獣魔は基本主の攻撃手段の一部だけど」
「カウルは違うからな。阿呆神に色々付与された存在だ」
「「あ、阿呆??」」
「ラティスト。あの神様をそんな扱いしなくても」
「阿呆は阿呆だ」
まあ、イケメン神様はなんだかんだでヘタレな部分が多いからね。僕もフォロー出来る箇所は少ないけど。
「とりあえず、僕は恵まれた環境のおかげで……今があります。エディとも友達になれたことで、ポーションの流通がいくらか改善されているんです」
「……そうか。あれがそこまで気にいるのは納得出来たよ。周りの環境もだが、君は本当に気持ちの良い青年だ。あの子の友として、これからもよろしく頼むよ」
「母としてもお願いするわ」
「はい」
おふたりにも納得してもらえたようなので、帰られるまでに新作のポーションパンをひとつお出ししてみることにした。
菓子パンで、暑い時期にぴったりなレモンケーキ風のを。
生地はふんわり、外側はレモン味のクッキー生地でさっぱりとしたやつで、アクセントには内側にヨーグルトを混ぜたクリームチーズを入れてあるよ。
おふたりに召し上がっていただくと、疲労回復の効果が出たのか真っ白に光った。
「これは美味しい! しかも、ポーションとしての効能も高い!!」
「素晴らしいわ! 長旅の疲れが吹き飛ぶよう」
「他のポーションパンも効能が色々違うので、是非試してみてください」
「ありがとう。これはエディも好物になって当然ね」
「手紙ではとにかく美味いと羨ましく思っていてね。これは納得の味だ」
なので、エディ用のお土産にとそのパンもきちんと購入してくださり……エディからまた魔法蝶が届いて、三日後にお城でお茶会は決まったんだけど。
エディと義兄弟にならないかとクラウンさんの提案が出たとかで、エディ本人は僕の意思も考えろと雷を落としたみたい。
僕もエディとは兄弟より今の関係が楽しいからね。それは同意したよ。
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