スライムからパンを作ろう！〜そのパンは全てポーションだけど、絶品！！〜

第541話 尾行決定

「ルカリアちゃんも頑張って！」

「お任せください！」

「えいえいおー！」


　エディがお城に戻って、リリアちゃんとの縁談をどうにかしようしているだろうが。

　僕は僕で動くよ！　ルカリアちゃん経由で、リリアちゃんの本心を確かめるんだ。ルカリアちゃんからは、エディのことをずっと好きだったかもって聞いたけど、本当かはわかっていないからね。

　なので、今日は思い切ってスバルをお休みにして……ルカリアちゃんとリリアちゃんのお茶会に尾行予定だ。エリーも来るし、ラティストたちは家でお留守番だよ。

　僕はエリーと合流してから変装をして、ルカリアちゃんはリリアちゃんと待ち合わせの場所へ向かう。ここまでは計画通りだ。


「お待たせしましたわ！」

「ルカリア」


　リリアちゃんは、本当に今日もふんわりしていてお人形さんのようだ。中身は活発的ぽいけど、見た目だけだとお淑やかそのものに見えてしまう。周りの注目を集めてたし、ナンパしようとしてた人もいたが……ルカリアちゃんを見たらちょっと下がってた。


「ルカリアさんの腕前、この前の騒ぎで凄い広まったもんね」


　リトくんの誘拐騒ぎで、どうやらルカリアちゃんの武勇伝がリオーネを中心に一気に広まったらしく。

　可愛くて綺麗だけど、腕っぷしの強い女の子として有名人になっちゃったわけで。

　もともと、ラティストの奥さん(？)になったことで噂にはなっていたけど、俊敏性の高さでまだラティストを狙ってた冒険者の女性とかからは怖られるようになったとか？

　僕はまだルカリアちゃんの実力をちゃんと見てないけど、強い女の子を悪いとは思わない。僕の恋人のエリーだって強いもん！


「けど、そのルカリアちゃんが認めるくらいに強いって……ランクだとどれくらいかな？」

「そうね？　ルカリアさんが最低ＢならＡは固いわ」

「エリー以上？」

「陛下くらいじゃない？」

「エディもＡだっけ？」

「実力は『修羅のエディ』の方ではあたしはちゃんと見てないのよね」

「うーん。出会った時の対処は鮮やかだったけど」


　エディに匹敵するくらい強いとなると……物凄く強い女の子ってことか。

　エディは惚れたって言ったし、稽古も受けるってことになってるけど……大丈夫かな？　怪我はしないと思うけど。

　とりあえず、ルカリアちゃんたちは仲良くお茶会をするのにリオーネでも有名なカフェへと向かって行った。

　僕とエリーも見失わないように注意して、尾行作戦を開始したのであーる！！

　こそこそ、っと、以前のシェリーとジェフさんの時のように知り合いに見つからないようにも注意したよ！！