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第423話 おばさん呼ばわり
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表に行けば、予想通りにケバい服装と化粧の冒険者のお姉さんがラティストの前に立ってた。
その人は、ラティスト目当てに来てたお客さんの一人。一応ポーションパンを買いには来てくれるけど、メインはラティスト。彼を口説いて口説いて……けど、全然見向きもされなくて。
ラティストが人間じゃないのは、実はそこそこリオーネの街に広がっていったから……ここ最近は、彼女も含めて冒険者のお姉さん達は諦めるようになってきた。と思ってたのは、僕だけだったみたい。
エリーちゃんほどじゃないけど、赤い髪のお姉さんは『わなわな』って擬音語が似合う慌てっぷりで、ラティストやルカリアちゃんを見てた。
「……このおばさん、だれですか? ラティストししょー」
そして、場の空気を壊したのはルカリアちゃんでもラティストでもなく、リトくんだった……。
当然、お姉さんの方も怒るわけで。
「だ、誰がおばさんよ!?」
そりゃあ、僕より歳上だろうけど、二十代でもおばさんって言われたら怒っちゃうよね? でも、リトくん的には歳上もお姉さんでもおばさんには見えちゃうんだろうなあ?
「……だって、ルカリアおねーさんのこと、ブスって言ったもん」
おっとぉ? どうやら、ルカリアちゃんを馬鹿にされたことを怒っているようだ。今日出会ったばかりだけど、職場の仲間を貶されたことには怒ったんだろう。
「ふ、ふん! ブスにブスって言って何が悪いの?」
「おばさんの方がブスだよ」
「はあ!?」
「だって、ルカリアおねーさんはきれいでかわいいもん!!」
ね? って、リトくんがラティストに振り返ると、ラティストは強く頷いたんだ。
「ああ、俺の恋人を貶す方が醜いと思う」
「こ……い、びと?」
「ああ。近々一緒に住む」
「ら、ラティスト様ぁ!?」
堂々と言い放つから、お姉さんの方はお口あんぐり。他のお客さんとかもびっくり仰天だった。ルカリアちゃんはお顔真っ赤っかになって照れてたけどね?
「う……うそ、でしょ?」
「事実だ」
「だから、おばさんはいらないもん!」
僕の出る幕ないけど……結構な騒ぎになるなあ?
お姉さんはさらにわなわなしてたが……やがて、お店を飛び出して行き、『馬鹿ぁあああ!!』と叫んでどっかに行っちゃった。
「……派手にやったなあ?」
入れ替わりに、レイザーさんが入って来たけど……涼しい顔をしてたから、呆れていても悪いとは思っていないかも。
「事実を告げたまでだ」
「いつの間にそんなことなってたんだ? そのガキは?」
「はい! 新入りです、おじちゃん!」
「おじ!? ……ああ、あの年齢でおばさんとか言うなら仕方ないか?」
「あ、ごめんなさい……」
「いいって」
とりあえず、あのお姉さんが何か仕出かさないか心配だなあ? それをレイザーさんに相談すれば、自分が見て行くと軽くポーションパンを買ってからすぐに向かってくれた。
その人は、ラティスト目当てに来てたお客さんの一人。一応ポーションパンを買いには来てくれるけど、メインはラティスト。彼を口説いて口説いて……けど、全然見向きもされなくて。
ラティストが人間じゃないのは、実はそこそこリオーネの街に広がっていったから……ここ最近は、彼女も含めて冒険者のお姉さん達は諦めるようになってきた。と思ってたのは、僕だけだったみたい。
エリーちゃんほどじゃないけど、赤い髪のお姉さんは『わなわな』って擬音語が似合う慌てっぷりで、ラティストやルカリアちゃんを見てた。
「……このおばさん、だれですか? ラティストししょー」
そして、場の空気を壊したのはルカリアちゃんでもラティストでもなく、リトくんだった……。
当然、お姉さんの方も怒るわけで。
「だ、誰がおばさんよ!?」
そりゃあ、僕より歳上だろうけど、二十代でもおばさんって言われたら怒っちゃうよね? でも、リトくん的には歳上もお姉さんでもおばさんには見えちゃうんだろうなあ?
「……だって、ルカリアおねーさんのこと、ブスって言ったもん」
おっとぉ? どうやら、ルカリアちゃんを馬鹿にされたことを怒っているようだ。今日出会ったばかりだけど、職場の仲間を貶されたことには怒ったんだろう。
「ふ、ふん! ブスにブスって言って何が悪いの?」
「おばさんの方がブスだよ」
「はあ!?」
「だって、ルカリアおねーさんはきれいでかわいいもん!!」
ね? って、リトくんがラティストに振り返ると、ラティストは強く頷いたんだ。
「ああ、俺の恋人を貶す方が醜いと思う」
「こ……い、びと?」
「ああ。近々一緒に住む」
「ら、ラティスト様ぁ!?」
堂々と言い放つから、お姉さんの方はお口あんぐり。他のお客さんとかもびっくり仰天だった。ルカリアちゃんはお顔真っ赤っかになって照れてたけどね?
「う……うそ、でしょ?」
「事実だ」
「だから、おばさんはいらないもん!」
僕の出る幕ないけど……結構な騒ぎになるなあ?
お姉さんはさらにわなわなしてたが……やがて、お店を飛び出して行き、『馬鹿ぁあああ!!』と叫んでどっかに行っちゃった。
「……派手にやったなあ?」
入れ替わりに、レイザーさんが入って来たけど……涼しい顔をしてたから、呆れていても悪いとは思っていないかも。
「事実を告げたまでだ」
「いつの間にそんなことなってたんだ? そのガキは?」
「はい! 新入りです、おじちゃん!」
「おじ!? ……ああ、あの年齢でおばさんとか言うなら仕方ないか?」
「あ、ごめんなさい……」
「いいって」
とりあえず、あのお姉さんが何か仕出かさないか心配だなあ? それをレイザーさんに相談すれば、自分が見て行くと軽くポーションパンを買ってからすぐに向かってくれた。
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