420 / 603
第420話『寝起きの卵かけ』①
しおりを挟む
とりあえず、お休み初日は全然休めなかったので……生産ギルドに行ったあともお休みにして寝ました。
僕も、カウルも、ラティストも……泥のように寝まくった!!
気づいたら、その日の夜だったから……起きたら、月明かりが差し込んでたんだもん。本当によく寝たんだねぇと、一緒に起きたカウルとぼやーっとしながら口にしました。
「……いやー」
「寝たでやんすねぇ……」
お客さんが誰も来なかったのは、看板もだけど僕らがどれだけ頑張ったのか知ってくれている人達がいるからだ。エリーちゃんやお師匠さん達も、この前の出来事は知っているから……僕もだけど、ラティストがどれだけ疲れたか知っているしねぇ?
ルカリアちゃんは、すぐに来なかったけど……ディルック様にちゃんと説得出来たのかな? もしくは、お引越し先の準備でもしているのだろうか?
「……お腹空いたね」
「でやんすぅ」
けど、僕らは僕らで体は疲労困憊状態です。お腹空いたのは仕方がないもん。朝以降食べてないからね?
「……ラティストは?」
「まだ寝てるでやんす」
一番疲れたのはラティスト本人だもんね、しょうがないしょうがない。
「何食べる?」
「回復兼ねて、何かのポーションパンでやんすかねぇ?」
「んー。パンもいいけど……お米食べたい!」
「米でやんすか?」
「丼でかっこみたいなあ……けど手軽に作れるなら、卵かけにしよう!」
「……卵かけ?」
「生卵に醤油をかけたもの」
「……正気でやんすか?」
「日本だと定番食なんだよ」
「……ほんとでやんす?」
「もちろん」
そうと決まれば、お米を炊こう!!
炊飯器は、オープンキッチンに完備されてるからさくっと炊けるし、ラティストは寝かせてあげようとカウルと移動して。
「おかずは、お惣菜パンのあまりでいいから」
卵は、ロイズさん経由で仕入れているコットの卵を磨いて。器に割ったら、醤油を気持ち多めに入れて……箸でかき混ぜる!!
「……ほんとに美味いでやんすか?」
準備を手伝ってくれるカウルだけど、卵の状態を疑っていた。まあ、生卵の文化って日本以外じゃほとんどなかったらしいからね? 日本文化はユニークなものも多かったから。
「大丈夫! 浄化もしたし、お腹壊さないよ?」
「あっしは簡単に体調崩さないでやんすよ?」
「そっかあ。ラティストどうだろ?」
「大丈夫じゃ?」
ご飯が炊けたら、ほかほかのそれをお茶碗ぽい器に盛り付けて……卵をだばーっとかければ、ご飯完成!!
「これが基本の卵かけご飯!!」
「基本?」
「色々あるんだ~」
「奥深いでやんすねぇ?」
とりあえず、いただきますをして……すぐにかき込んだよ!!
とろっとした卵のとろみが特徴の、醤油が合う美味しい卵かけご飯だ!!
僕も、カウルも、ラティストも……泥のように寝まくった!!
気づいたら、その日の夜だったから……起きたら、月明かりが差し込んでたんだもん。本当によく寝たんだねぇと、一緒に起きたカウルとぼやーっとしながら口にしました。
「……いやー」
「寝たでやんすねぇ……」
お客さんが誰も来なかったのは、看板もだけど僕らがどれだけ頑張ったのか知ってくれている人達がいるからだ。エリーちゃんやお師匠さん達も、この前の出来事は知っているから……僕もだけど、ラティストがどれだけ疲れたか知っているしねぇ?
ルカリアちゃんは、すぐに来なかったけど……ディルック様にちゃんと説得出来たのかな? もしくは、お引越し先の準備でもしているのだろうか?
「……お腹空いたね」
「でやんすぅ」
けど、僕らは僕らで体は疲労困憊状態です。お腹空いたのは仕方がないもん。朝以降食べてないからね?
「……ラティストは?」
「まだ寝てるでやんす」
一番疲れたのはラティスト本人だもんね、しょうがないしょうがない。
「何食べる?」
「回復兼ねて、何かのポーションパンでやんすかねぇ?」
「んー。パンもいいけど……お米食べたい!」
「米でやんすか?」
「丼でかっこみたいなあ……けど手軽に作れるなら、卵かけにしよう!」
「……卵かけ?」
「生卵に醤油をかけたもの」
「……正気でやんすか?」
「日本だと定番食なんだよ」
「……ほんとでやんす?」
「もちろん」
そうと決まれば、お米を炊こう!!
炊飯器は、オープンキッチンに完備されてるからさくっと炊けるし、ラティストは寝かせてあげようとカウルと移動して。
「おかずは、お惣菜パンのあまりでいいから」
卵は、ロイズさん経由で仕入れているコットの卵を磨いて。器に割ったら、醤油を気持ち多めに入れて……箸でかき混ぜる!!
「……ほんとに美味いでやんすか?」
準備を手伝ってくれるカウルだけど、卵の状態を疑っていた。まあ、生卵の文化って日本以外じゃほとんどなかったらしいからね? 日本文化はユニークなものも多かったから。
「大丈夫! 浄化もしたし、お腹壊さないよ?」
「あっしは簡単に体調崩さないでやんすよ?」
「そっかあ。ラティストどうだろ?」
「大丈夫じゃ?」
ご飯が炊けたら、ほかほかのそれをお茶碗ぽい器に盛り付けて……卵をだばーっとかければ、ご飯完成!!
「これが基本の卵かけご飯!!」
「基本?」
「色々あるんだ~」
「奥深いでやんすねぇ?」
とりあえず、いただきますをして……すぐにかき込んだよ!!
とろっとした卵のとろみが特徴の、醤油が合う美味しい卵かけご飯だ!!
21
お気に入りに追加
510
あなたにおすすめの小説

おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ
Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_
【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】
後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。
目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。
そして若返った自分の身体。
美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。
これでワクワクしない方が嘘である。
そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。

前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!
yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。
創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。
元勇者の俺と元魔王のカノジョがダンジョンでカップル配信をしてみた結果。
九条蓮@㊗再重版㊗書籍発売中
ファンタジー
異世界から帰還した元勇者・冴木蒼真(さえきそうま)は、刺激欲しさにダンジョン配信を始める。
異世界での無敵スキル〈破壊不可(アンブレイカブル)〉を元の世界に引き継いでいた蒼真だったが、ただノーダメなだけで見栄えが悪く、配信者としての知名度はゼロ。
人気のある配信者達は実力ではなく派手な技や外見だけでファンを獲得しており、蒼真はそんな〝偽者〟ばかりが評価される世界に虚しさを募らせていた。
もうダンジョン配信なんて辞めてしまおう──そう思っていた矢先、蒼真のクラスにひとりの美少女転校生が現れる。
「わたくし、魔王ですのよ」
そう自己紹介したこの玲瓏妖艶な美少女こそ、まさしく蒼真が異世界で倒した元魔王。
元魔王の彼女は風祭果凛(かざまつりかりん)と名乗り、どういうわけか蒼真の家に居候し始める。そして、とあるカップルのダンジョン配信を見て、こう言った。
「蒼真様とカップル配信がしてみたいですわ!」
果凛のこの一言で生まれた元勇者と元魔王によるダンジョン配信チャンネル『そまりんカップル』。
無敵×最強カップルによる〝本物〟の配信はネット内でたちまち大バズりし、徐々にその存在を世界へと知らしめていく。
これは、元勇者と元魔王がカップル配信者となってダンジョンを攻略していく成り上がりラブコメ配信譚──二人の未来を知るのは、視聴者(読者)のみ。
※この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!

暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!

転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる