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第378話 母の思い
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どこなの……!?
どこに行ってしまったの!? リト!!
大事な、私達の息子。
何かあってからでは遅いの。
何か起きてしまっては大変!
あの子には、まだ告げていないのに。
私のお腹には、あなたの弟か妹がいるってことを。
祝典日が終わって、ゆっくり出来る今日あたりに言おうとしていたのに。
あの子自身がどこにもいない。夫からの魔法蝶とかはまだ届かない。つまり、パーシーの方も、リトの手掛かりを得ていないと言うことだ。
道ゆく人々に、リトのことを聞いても誰も知らないと言う。
ここまでくると、最悪の可能性がどんどんふくらんでいってしまうわ。
(……リト!)
どこなの?
なんで、なにも告げずに出て行ってしまったの?
心配で心配で……不安もどんどん大きくなってしまう。
けれど、手掛かりひとつ得られない今と……まだ悪阻がいくらか落ち着いていない体が根を上げそうだ。なんと弱いことか。
スイーっ。
少し休んでいると、目の前に赤い蝶のようなものが飛んだ。
目で追うと……私の前にいたのは、魔法蝶のような形と色の蝶の幻影があったわ。魔法蝶は普通青いものなので、赤いものがあるだなんて聞いたことも見たこともない。
「……何かしら?」
触れようと手を伸ばしたが、軽く避けられた。けど、逃げはしない。
逆に、ついてこいというような雰囲気があった。
「……まさか」
誰かがリトを匿ってくれたのか。
そんな期待が、すぐに思い浮かぶくらい……この蝶には安心出来るものがあった。
本来なら、パーシーに魔法蝶を飛ばすべきだろうが。
居ても立っても居られず……私は動き出した蝶の後を追うことにしたわ!
どこに行ってしまったの!? リト!!
大事な、私達の息子。
何かあってからでは遅いの。
何か起きてしまっては大変!
あの子には、まだ告げていないのに。
私のお腹には、あなたの弟か妹がいるってことを。
祝典日が終わって、ゆっくり出来る今日あたりに言おうとしていたのに。
あの子自身がどこにもいない。夫からの魔法蝶とかはまだ届かない。つまり、パーシーの方も、リトの手掛かりを得ていないと言うことだ。
道ゆく人々に、リトのことを聞いても誰も知らないと言う。
ここまでくると、最悪の可能性がどんどんふくらんでいってしまうわ。
(……リト!)
どこなの?
なんで、なにも告げずに出て行ってしまったの?
心配で心配で……不安もどんどん大きくなってしまう。
けれど、手掛かりひとつ得られない今と……まだ悪阻がいくらか落ち着いていない体が根を上げそうだ。なんと弱いことか。
スイーっ。
少し休んでいると、目の前に赤い蝶のようなものが飛んだ。
目で追うと……私の前にいたのは、魔法蝶のような形と色の蝶の幻影があったわ。魔法蝶は普通青いものなので、赤いものがあるだなんて聞いたことも見たこともない。
「……何かしら?」
触れようと手を伸ばしたが、軽く避けられた。けど、逃げはしない。
逆に、ついてこいというような雰囲気があった。
「……まさか」
誰かがリトを匿ってくれたのか。
そんな期待が、すぐに思い浮かぶくらい……この蝶には安心出来るものがあった。
本来なら、パーシーに魔法蝶を飛ばすべきだろうが。
居ても立っても居られず……私は動き出した蝶の後を追うことにしたわ!
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