362 / 560
第362話 親友同士の会話
しおりを挟む
シェリーさんが、何故かへなへなになって床に座っちゃった。
考えられることは、ひとつ。
僕らの方に来た、ジェフさんに関係があるに違いない。
「……ジェフさん、シェリーさんに何かしました?」
お酒を取りに来たジェフさんを呼び止めると、彼は僕に向かっていい笑顔になられた。
「おう。近いうちだが、婚姻の申し込みはするぜ?」
「……大胆発言」
「そんくらいいいだろ?」
僕とフランツの大恩人。
お兄さんとも引き合わせてくれた、『シリウスの風』のリーダー。
お世話になりっぱなしだけど、将来の相手が出来るのは非常に喜ばしい。ではあるけど……色々トントン拍子に決まりすぎなような? いや……僕はまだまだ世間知らずなとこが多いから、それが普通かもしれない?
「そーゆー、トラディスこそ」
「はい?」
「マシュの嬢ちゃんと魔法蝶のやり取りはしてるんだろ? 進展はないのか?」
「んー? マシュさんはマシュさんなので」
たしかに、綺麗で可愛いけど……好みと言うのは自分の中ではよくわかっていない。見た目は同じくらいどころか、僕の方が成長しちゃったけど……釣り合うとかは別問題だからね。
なので、ジェフさんには首を横に振った。
「なんだ? 王子の位がどうのこうのじゃねーだろ?」
「いや……恋愛がどんなのか。他の人はともかく、自分のことは」
「単純だぜ? 相手を想ってんなら、それが正解だ」
「だと、僕はまだまだですね」
マシュさんに本当の恋愛感情を持っているかと言われても……いまいちピンと来ない。
だって、孤児から役立たず。今ではそこそこ有名になったパーティーの副リーダー。
日々充実しているから……これと言って不満はない。
お兄さんはいずれ、クレイヴ国の王様だけど……僕はどうしようかな? まだシリウスの風は続けていきたいけど。
「……欲がねぇなあ?」
「えー? 僕意外と欲張りですよ?」
「……そりゃ、恋愛とは別問題だろ?」
「ええ」
今の生活を、もっと長く続けられたら……と思っていても。お兄さんの将来もだし、ジェフさんとシェリーさんの結婚が正式に決まったら。
僕は、王子になるか……冒険者をソロで続けていくか。
恋愛の選択肢がないので、とりあえずそう思っておくことにした。
考えられることは、ひとつ。
僕らの方に来た、ジェフさんに関係があるに違いない。
「……ジェフさん、シェリーさんに何かしました?」
お酒を取りに来たジェフさんを呼び止めると、彼は僕に向かっていい笑顔になられた。
「おう。近いうちだが、婚姻の申し込みはするぜ?」
「……大胆発言」
「そんくらいいいだろ?」
僕とフランツの大恩人。
お兄さんとも引き合わせてくれた、『シリウスの風』のリーダー。
お世話になりっぱなしだけど、将来の相手が出来るのは非常に喜ばしい。ではあるけど……色々トントン拍子に決まりすぎなような? いや……僕はまだまだ世間知らずなとこが多いから、それが普通かもしれない?
「そーゆー、トラディスこそ」
「はい?」
「マシュの嬢ちゃんと魔法蝶のやり取りはしてるんだろ? 進展はないのか?」
「んー? マシュさんはマシュさんなので」
たしかに、綺麗で可愛いけど……好みと言うのは自分の中ではよくわかっていない。見た目は同じくらいどころか、僕の方が成長しちゃったけど……釣り合うとかは別問題だからね。
なので、ジェフさんには首を横に振った。
「なんだ? 王子の位がどうのこうのじゃねーだろ?」
「いや……恋愛がどんなのか。他の人はともかく、自分のことは」
「単純だぜ? 相手を想ってんなら、それが正解だ」
「だと、僕はまだまだですね」
マシュさんに本当の恋愛感情を持っているかと言われても……いまいちピンと来ない。
だって、孤児から役立たず。今ではそこそこ有名になったパーティーの副リーダー。
日々充実しているから……これと言って不満はない。
お兄さんはいずれ、クレイヴ国の王様だけど……僕はどうしようかな? まだシリウスの風は続けていきたいけど。
「……欲がねぇなあ?」
「えー? 僕意外と欲張りですよ?」
「……そりゃ、恋愛とは別問題だろ?」
「ええ」
今の生活を、もっと長く続けられたら……と思っていても。お兄さんの将来もだし、ジェフさんとシェリーさんの結婚が正式に決まったら。
僕は、王子になるか……冒険者をソロで続けていくか。
恋愛の選択肢がないので、とりあえずそう思っておくことにした。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
475
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる