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第358話 買い食い初体験
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最初は……ケントさんが、『良かったら……』と渡してくれそうになったポーションパン。
正確には、『ニクマン』という食べ物らしく。ポーションとしての効能もきちんとあるけれど、とっても美味しいお惣菜関連の食事だそうで。
ちょうど、出来立てを買えたので……ケントさんからは、『歩きながら食べると最高ですよ』とこっそり教えてもらえたから、お母さん達の分も買ったけど自分のは歩いて食べることにした。
通りを見ると、ケントさんの言葉を聞いて食べている人達がいたから、悪目立ちはしないと思う。
だから、ほかほかで少し熱いくらいのニクマンをひと口……かじってみたの。あったかくて、少し甘くて、いつものパンじゃないくらい不思議な柔らかさで。
(お、美味しい!!)
噛めば噛むほど……その甘さが癖になって人目も気にせずにがっついてしまう!! 目があまり見えてなかった頃は、特に人目を気にしていなかったけれど……見えるようになった今は、多少は気にしていた。
でも、このニクマンには夢中になる要素が多過ぎた。
外側のパンみたいな部分だけでも美味しいのに……中には、ぎっしりとお肉が入っていた。漂っていた強い匂いの正体だったわ。獣臭さもなく、ねっとりとした舌触りもあるけれど……外側の部分と一緒に食べると最高に美味しい!!
そして、シュバっと光が出た時には……ちょっと疲れていた気持ちが晴れ晴れとしていくような気がしたわ。
効能はメモ書きをもらったけれど、なんだったかしら?
でも、美味し過ぎて、最後まで味わって食べ終えた時には……体の疲れも消えていったように感じたの。
「……やっぱり、ヴィンクスさんのお弟子さんだわ」
いつから師弟関係の契約をしたかは……ちょっと不思議に思ったけれど、気にしてはいけない。
おふたりは、私の恩人で大切な人達。
それでいいんだ、と思うことにして……まだあったかい他のパンを持って、お母さん達に早く食べてほしくて急いで帰ることにしたわ。
正確には、『ニクマン』という食べ物らしく。ポーションとしての効能もきちんとあるけれど、とっても美味しいお惣菜関連の食事だそうで。
ちょうど、出来立てを買えたので……ケントさんからは、『歩きながら食べると最高ですよ』とこっそり教えてもらえたから、お母さん達の分も買ったけど自分のは歩いて食べることにした。
通りを見ると、ケントさんの言葉を聞いて食べている人達がいたから、悪目立ちはしないと思う。
だから、ほかほかで少し熱いくらいのニクマンをひと口……かじってみたの。あったかくて、少し甘くて、いつものパンじゃないくらい不思議な柔らかさで。
(お、美味しい!!)
噛めば噛むほど……その甘さが癖になって人目も気にせずにがっついてしまう!! 目があまり見えてなかった頃は、特に人目を気にしていなかったけれど……見えるようになった今は、多少は気にしていた。
でも、このニクマンには夢中になる要素が多過ぎた。
外側のパンみたいな部分だけでも美味しいのに……中には、ぎっしりとお肉が入っていた。漂っていた強い匂いの正体だったわ。獣臭さもなく、ねっとりとした舌触りもあるけれど……外側の部分と一緒に食べると最高に美味しい!!
そして、シュバっと光が出た時には……ちょっと疲れていた気持ちが晴れ晴れとしていくような気がしたわ。
効能はメモ書きをもらったけれど、なんだったかしら?
でも、美味し過ぎて、最後まで味わって食べ終えた時には……体の疲れも消えていったように感じたの。
「……やっぱり、ヴィンクスさんのお弟子さんだわ」
いつから師弟関係の契約をしたかは……ちょっと不思議に思ったけれど、気にしてはいけない。
おふたりは、私の恩人で大切な人達。
それでいいんだ、と思うことにして……まだあったかい他のパンを持って、お母さん達に早く食べてほしくて急いで帰ることにしたわ。
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