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第287話 両親とお茶会
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で、席に着いて……向かい合わせになったエリーちゃんのご両親は、ずっとにっこにこ笑顔だ。
僕が来たのが……よっぽど嬉しいのかな?
エリーちゃんの……か、彼氏だから?
「……改めまして。ケントです。家名……はない、田舎者ですが」
初対面で、いきなり『異世界の転生者』って事実はさすがに言えないけどね? びっくり以上に信じてもらえるかわかんないもん。
僕が軽く会釈すると、お父さんの方が僕に片手を差し出してきた。
ちょっとびっくりしたけど、握手したら力強く握り返してくれた。
「改めて。エリーの父親のラウルだ。気軽にお父さんと呼んでくれて構わないよ?」
「え?」
「ずるいわ、お父さん! あ、私もお母さんでいいわよ?」
「……二人とも、ケントがびっくりしてるでしょ?」
「「え~??」」
元気なご両親だ。
田舎者設定でも、特に拒絶反応とかはないみたいだけど。
そこにはちょっとほっと出来たので……せっかくだから、とカウルのお手製クッキー以外にも、ラスクやフレンチトーストがあるのを思い出し。
リーリアさんにお皿だけお願いして、それぞれ並べてみた。
「まあ! エリーが買ってきてくれるポーションパンと同じ?」
「はい。甘いものをメインにしてみました」
「実に美味しそうだ。……これらがポーションか」
「ケントのパンは最高よ!」
とりあえず、食べることになりまして。
クッキーもだけど、リーリアさん達がポーションパンをひと口食べると。
効能の光も起きたが、お二人ともめちゃくちゃ笑顔になった!
「まあまあ! 美味しい!!」
「このフレンチトーストと言うのはいいものだね。食感もだが、味も初めてのばかりだ」
「ありがとうございます」
笑顔になっていただけたのなら、僕にとって最大のご褒美だ。
エリーちゃんをちょっと見ると、僕の視線に気づいて笑顔になってくれた。可愛い!
「ケントのポーションパンは最高って言ったでしょ?」
「うん、ありがとう」
「あら。こっちのクッキーも美味しいわー」
「そちらは従業員のお手製です」
「うん。たしかに美味しい」
帰ったら、カウルに好評のことは伝えてあげよう。
きっと喜ぶだろうから。
「そう言えば」
と、ラウルさんがクッキーを飲み込んだ後に……僕を見てきた。
「はい?」
「エリーとの馴れ初め、聞いていいかい?」
「父さん!?」
「エリーの初彼氏なんだよ!? 父親としては気になるじゃないか!! こんなにも素晴らしい青年とどこで知り合ったんだ!?」
「お母さんも気になるわ~」
「……う」
馴れ初めを言うのは、ちょっと恥ずかしいけど。
エリーちゃんの最初の彼氏。
それが嬉しくて……ちょっと感動の涙が出そうになったよ!
僕が来たのが……よっぽど嬉しいのかな?
エリーちゃんの……か、彼氏だから?
「……改めまして。ケントです。家名……はない、田舎者ですが」
初対面で、いきなり『異世界の転生者』って事実はさすがに言えないけどね? びっくり以上に信じてもらえるかわかんないもん。
僕が軽く会釈すると、お父さんの方が僕に片手を差し出してきた。
ちょっとびっくりしたけど、握手したら力強く握り返してくれた。
「改めて。エリーの父親のラウルだ。気軽にお父さんと呼んでくれて構わないよ?」
「え?」
「ずるいわ、お父さん! あ、私もお母さんでいいわよ?」
「……二人とも、ケントがびっくりしてるでしょ?」
「「え~??」」
元気なご両親だ。
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そこにはちょっとほっと出来たので……せっかくだから、とカウルのお手製クッキー以外にも、ラスクやフレンチトーストがあるのを思い出し。
リーリアさんにお皿だけお願いして、それぞれ並べてみた。
「まあ! エリーが買ってきてくれるポーションパンと同じ?」
「はい。甘いものをメインにしてみました」
「実に美味しそうだ。……これらがポーションか」
「ケントのパンは最高よ!」
とりあえず、食べることになりまして。
クッキーもだけど、リーリアさん達がポーションパンをひと口食べると。
効能の光も起きたが、お二人ともめちゃくちゃ笑顔になった!
「まあまあ! 美味しい!!」
「このフレンチトーストと言うのはいいものだね。食感もだが、味も初めてのばかりだ」
「ありがとうございます」
笑顔になっていただけたのなら、僕にとって最大のご褒美だ。
エリーちゃんをちょっと見ると、僕の視線に気づいて笑顔になってくれた。可愛い!
「ケントのポーションパンは最高って言ったでしょ?」
「うん、ありがとう」
「あら。こっちのクッキーも美味しいわー」
「そちらは従業員のお手製です」
「うん。たしかに美味しい」
帰ったら、カウルに好評のことは伝えてあげよう。
きっと喜ぶだろうから。
「そう言えば」
と、ラウルさんがクッキーを飲み込んだ後に……僕を見てきた。
「はい?」
「エリーとの馴れ初め、聞いていいかい?」
「父さん!?」
「エリーの初彼氏なんだよ!? 父親としては気になるじゃないか!! こんなにも素晴らしい青年とどこで知り合ったんだ!?」
「お母さんも気になるわ~」
「……う」
馴れ初めを言うのは、ちょっと恥ずかしいけど。
エリーちゃんの最初の彼氏。
それが嬉しくて……ちょっと感動の涙が出そうになったよ!
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