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第276話 真贋の瞳
しおりを挟む「えっと。エリザベスちゃんは、僕の恋人です。ラティストとスライムのカウルはお店の従業員ですけど、一緒に住んでいます」
「…………ラティスト?」
マーベラスさん的には、エリーちゃん達よりもラティストの方が気になったのか。
ラティストをじーっと見てから、ジェイドと交互に見ると……思いっきりため息を吐いたんだ。
「……マーベラスさん?」
僕が声をかけると……マーベラスさんは、早足で僕の前に来て。ガシッと、僕の肩を掴んだ!?
「なんで、ワレぇ!? 創始の大精霊が二人もおんねん!? おまんら、 師弟揃って何もんや!!」
「え、え、え!?」
今……また鑑定したのかな?
けど、ラティスト達のステータスって……普通は見れないんじゃなかったっけ??
なんで、この人にはわかったんだろう?
「……ユニークスキル、『真贋の瞳』。マーベラス殿には、特殊な動作を必要とするが……大抵の秘匿情報もステータスなどで閲覧出来るんだ」
「え、え?」
じゃあ……もしかして、僕のステータスも見えちゃってる?
それにしては、質問がちょっとおかしいけど。
「ヴィー! ワレの弟子は何もんや!?」
「……そこまでにしてもらいたい」
まだブンブン揺られていたとこに、ラティストが離してくれた。
ありがとう、ラティスト!
ちょっと……吐きそうになってたから助かった!
「……創始の大精霊。何故、契約主をこの者に?」
マーベラスさんが、いつかのルゥさんのように話し方をきちんとすると……ラティストは僕をエリーちゃんに預けた。
「……我を救ってくれたからこそ。永久なる契約を結んだまで」
「我は召喚を受け入れたまで」
ジェイドもきっぱり答えると……マーベラスさんは、ぽかんとはしてたけど……少しして、またため息を吐いた。
「……承知。であれば、私も異論はない」
とだけ言うと、また僕の方を見てきた。
「? はい?」
「……加護が強いんか、ケントのステータスは全然見れんわ。ヴィー以来やで」
「……どうも」
多分、イケメン神様からの特典か何かだろうけど。
ラティスト達のことも秘密にはしたかったが……僕のは今日出会ったばかりの人には、言い難い。
信じてもらえるかわかんないもんね?
「とりあえず! 新作のパンだろう!? 食べていいか、ケント!」
お師匠さんは、たまにムードクラッシャーだなあ!?
まあ、本題はそうだけど……。
「あ、はい。コーヒー牛乳よりはルイボス茶の方が会うんですが」
「あの茶か?」
「なんや。ルイボスにパンが合うん?」
「マーベラスさんも知っているんです?」
「俺、東亜人やから」
と言うことは、東亜人さんは関西弁が普通なのかな?
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