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第229話『揚げメンチカツバーガー』

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「だあああああああああああああ!!?」


 ジェイドに無理矢理連れて来られたお師匠さんは、瞬間移動で……いきなり僕やエディの目の前にドシンと落ちてきました。


「出来るだけゆっくりにさせたよ?」


 ジェイドとしては……だけど、強くお尻を打ったお師匠さんは痛そうにさすっていました。絶対痛いよね、あれは。



「……何をいきなり。……ケント? …………と、エディ」

「よ! ヴィンクス。そいつ、君の精霊?」

「……他言無用に。そうだが……何故、私はここに移動させられたんだ?」

「お師匠さん、これです!!」


 僕が通書のお手紙を見やすい位置に持っていくと……さっと読んだのか、『はぁ!?』と声を上げました。


「なんだと!?」

「国王命令だから、絶対だぞ?」

「へ……エディ!? 君はなんてものを持ってきたんだ!?」

「持ってきただけ~」

「ぐぬぬぬぬ!!」


 どうやら、お師匠さんでも却下することは出来ないみたい?

 これは……どうしようもないのかなあ。


「えー……一週間後って、僕何のパン持っていけばいいんですか?」


 うなっていても仕様がないので、僕は僕の出来ることをするしかないです。

 すると、エディはにんまりって笑顔になったよ。


「揚げてあるとかがいいと思うぞ! 陛下の好みは、ちょっと知ってるがまだ若いしな!!」

「……どれくらいの人?」

「俺らとタメ」

「は!?」


 そんなにも若い国王様なの!?

 これは……失礼があってはいけない。

 気合いを入れて……ポーションパンを作らなくちゃ!!


「あー、ケント。君らの好みでもいいぞ。あの方は健啖家だからな」

「そうなんですか?」


 お師匠さんはお会いしたことがあるって言ってたから、好みなどがわかっているのだろう。

 なんでも食べる……揚げ物大好き。

 とくれば!!

 ちょっと試作してみたいパンがあったから、作ってみよう!!

 お師匠さん達に提案すると『手伝う!』と、言ってくれたので。

 作ってみよう!!

 メンチカツバーガーを揚げたのを!!


「ケン兄さん、メンチカツは揚げたのがあるでやんすよー?」


 カウルがすぐに持ってきてくれたので、バンズとマヨネーズソースと挟んだメンチカツに。

 さらに、パン粉をつけて揚げたら!!


【『二度揚げメンチカツバーガー』


 ・睡眠症解消


 ・腱鞘炎解消


 ・肝機能改善




 以上となります】




 ステータスに見えた内容は、またユニークなものが出来上がったなあ?


「「美味そう!!」」

「美味しそー!!」


 出来上がった、揚げメンチカツバーガーだけど。

 コンビニでのラインナップにもあった、バンズもパン粉で揚げた『デブの元』とも言っていいくらいの、高カロリーな揚げパンが出来上がった。

 皆食べたい雰囲気出まくっていたから……出来上がったそれに、ナイフを入れて切り分けました。
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