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第196話 友達と打ち上げ③

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 テーブルはちっちゃいのしかないから、敷布の上にずらっと並べると……レイザーさんとジェフさんは、『おお!?』と声を上げてくれた。


「すっげー!!」

「見たことねぇのばっかだな!?」


 まあ、ほとんどが日本とかの料理だからね? このメンバーの中だとエリーちゃんやラティストとかくらいしか言えないので、言いません。


「僕の故郷の料理とかですが」

「マジで美味そう!!」

「よし! 酒用意しねぇとな!!」


 ジェフさんがそう言って、小さな木樽を配ってくれた。中身は……赤ワイン?

 ちらっと、ラティストを見ても頷くだけ。今日はアルコール抜くかどうかは僕の酔い次第かな?

 全員に行き渡ったら……ジェフさんがリーダーとして乾杯の音頭を取ることになったよ。


「んじゃ、シェリーのランク昇進を祝って」

『乾杯!!』


 パーティーのスタートだあ!!

 レイザーさんとかは勢いよく、ワインを飲んでいたけど……僕は、やっぱりアルコール回るの怖いのでちびちびと飲むことにした。

 エディと飲んだ時と同じように、甘くて飲みやすいけど……アルコール度数きつそうな感じ。トラディスさんやシェリーさんもごくごく飲んでたけどね? エリーちゃんは、飲んでたけど僕の飲み方を不思議そうに見てきた。


「ケント、酒弱いの?」

「んー? こう言うのは酔いやすいかなって」

「ま。人それぞれだものね? あのデカい揚げ物……どう食べるの?」

「あれね?」


 さっきまで、毛布に潜っていたエリーちゃんは……開き直ったのか、僕とも普通に話してくれている。服もだけど……やっぱり綺麗で可愛いな、エリーちゃん。

 前世で、恋とかは全然してこなかったから……告白とかどうすればいいのかわからない。

 相談……とかは、エディには魔法蝶の手紙は送ったけど、まだ返事来ないんだよね? いつも早いのに……珍しい。

 は、いいんだけど。

 皆さんにもフィッシュ&チップスとかの食べ方を教えつつ……思い思いに飲み食いしていく。メインのシェリーさんもだけど、レイザーさん達もたくさん食べてくれた。


「うんめ!! ザクザクしてっが、いつものポーションパンとかと違っていいな!!」

「酒にも合うぜ!! 美味い!!」

「本当に、美味しいですよ。ケントさん!!」

「ありがとうございます」


 男性陣には大好評だ。まあ、揚げ物嫌いってメンバーじゃないし、喜んでもらえて何より。


「美味しー!! 試験頑張った甲斐あった!!」


 シェリーさんにもフィッシュ&チップスは好みの部類に入ったらしい。タルタルソースたっぷりで食べてくれていた。


「試験お疲れ様。大変だったでしょ?」

「いえ! 実技もですけど……筆記が自信なくて」

「筆記もあるんだ?」

「ランクアップの適性検査みたいなもんよ。そんなにも難しくないわ」

「エリーぃ」

「ちゃんと受かったんだから、胸張りなさい?」

「……うん」


 僕は、冒険者になる気は全くないけど。

 頑張っている人は、ちゃんと頑張っていたのは……見ていて、よくわかる。

 シェリーさんは、皆からのサポートがあって……ちゃんと成し遂げたんだ。そこは、エリーちゃんの言うように胸を張っていいと思う。
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