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第190話 メニュー決め

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 シェリーさんのお祝いパーティーは……あの後、魔法蝶で連絡を受けたんだけど。だいたいの日程候補が書かれていたので、僕は五日後と返事を出した。

 それだけあれば……料理の準備も色々出来る。

 ポーションパン……だけは、僕もしくは僕の手が加わらないと作れないので。

 そこはもう妥協はしない。

 美味しい美味しい料理をシェリーさんに喜んでもらいたいし、トラディスさん達もきっと期待してくれているはず。

 なら、存分に腕を振るうまでだ。

 唐揚げやフライドポテト……骨付きウィンナーを焼くのは絶対。

 野菜もきちんと食べなきゃだから……シーザーサラダとかでいいかな? あれだったら、味は濃いからいくらでも食べられるだろう。


「兄さん兄さん!」


 営業も終わり、パーティーメニューを書き出していたら……カウルが挙手してきたんだよね?


「どうしたの?」

「あっし! あれが……あれが食いたいでやんす!! 魚揚げた!!」

「……白身フライ?」

「それの……タルタルソースとか、お酢で食べる……どでかいのでやんすよ!!」

「ああ! フィッシュ&チップス!!」


 何回かだけど……市場ででっかい白身魚を買えたから、ちょっと作ってみたいって思ったんだよね?

 たしかに……あれなら、結構ボリューミーだ。唐揚げ以外のお肉の揚げ物を加えるより、よっぽどいいだろう。


「食べたいでやんすぅ!」

「じゃ、今晩試作も兼ねて作ろうか?」

「ひゃっほー!」

「俺も手伝う」

「ありがとう」


 前世での、ざっくりした作り方でも気に入ってもらえたなら……ビールこと、エールを繋ぎの水代わりに加えるのもいいかもしれない。

 お酒は、仕込み以外のは特に常備していないから……まずは買ってくるところから始めよう。

 なので、ロイズさんが管理している生産ギルドへ行くことにしたんだ。


「あ? 魚? エールもか?」


 受付に行くと、ちょうどロイズさんが居たので……欲しいものをすぐに聞いてみたのだ。


「はい! お祝いなので、色んな料理を作るんです」

「ほーん? お前さんが広めてくれた、『フライ』をか?」

「ザクザクしてて、美味しいんですよ!!」

「……ほぉ」


 あ、これはもしや?


「ロイズさん?」

「ケント……食わせてくれや!」

「……お買い物は」

「安く買わせてやっから!」

「……はーい」


 仕方ないので、お夕飯も兼ねて作りますかー?

 厨房は貸してくれるとのことなので……タラっぽい白身魚は、職員さんが管理しているところから持ってきてもらえたよ?


「……手伝おう」

「あっしもでやんす!」


 ラティスト達もお腹ぺこぺこだからか、いつもより意欲的に手伝いを買って出てくれた。
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