スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜

櫛田こころ

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第164話 忘年会の内容

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 雪からの営業が、何とか出来たその日なんだけど。

 仕込みを終えた後に、エリーちゃんがそうだった! と声を上げたんだよね?


「そうだわ! 忘れてた!!」

「うん?」

「ロイズさん、アレよ!! 年末の宴会!!」

「……あぁ」

「そうねん? アタシも言うの忘れてたわ~」


 その話題に、僕も今になって『あ』と声を出しちゃったよ。


「内々の宴会よ! ケント達にとっては初めての宴会だし、たっくさん騒げるわ!!」

「場所……どこにすんだ? うちのギルドか?」

「アタシはそっちの方がいいと思うわ~」

「……この流れ、私もか?」

「美味い飯食えるんだから、来いや。半引きこもり」

「……むぅ」


 宴会。

 美味しいもの。

 お酒。

 多分、忘年会ぽいものだけど……それなら、僕も一個提案したいことがあった!


「はいはい! プレゼントを持ち寄って……くじ引きのような遊びで交換するのは?」

「「「は?」」」

「ケント……ビンゴゲームでもする気か?」

「そうです! お師匠さん!!」


 せっかくの宴会……飲み食いするだけじゃもったいないもんね?


「ビンゴってなんでやんすか?」

「……異界の言葉か?」

「紙とくじを使った遊びかな? 決まった列の数字を引き当てたら……景品がもらえる仕組み」

「へー! なんか面白そう!!」

「あらぁ~? 素敵ねぇ?」

「単純に飲み食いするだけより、いいな? オークションにもないな……その仕組みは」

「……遊びだからな」

「やってみます?」

「「「うん!!」」」

「あっしも参加したいでやんすー!」

「いいじゃねぇか! んじゃ、会場は俺の執務室だな?」


 と言うことで、日程とだいたいの宴会内容を決めてから……皆さんには、焼きたてのポーションパンを……仕込みを手伝ってくれたお礼に渡し。

 帰られてから……僕はラティスト達といつも通りに営業したんだけど、まあ雪が溶けたことによりいつも以上にお客さんが来たんだよね?

 なんか、寒くていつも以上にポーションでパンで活力を得たいとか何とか。ギルアさんにはそう言われたけど……彼や舎弟さん達には、特別にオニオングラタンスープを出しました。今日も警備頑張ってくれるから!


「「「うんめぇ!?」」」

「いつも悪いな、ケント」

「僕の方こそ、いつも警備ありがとうございます」


 しっかり温まって、お仕事頑張ってください。

 そんな気持ちを込めてから……一旦お店を閉めて、午後の仕込みに移ることにした。


「宴は三日後でやんすねぇ?」


 お昼ご飯を食べながらだけど、僕らは少し遅れてた午後の仕込みに取り掛かっていた。その途中で、カウルが質問してきたんだ。


「お酒とか、いろんな料理を集めて……だと思うけど。忘年会みたいで楽しいだろうなあ?」

「「ぼうねんかい??」」

「一年、お疲れ様ってことで宴会するものだと思って?」

「……なるほど」

「ケン兄さんもお疲れ様でやんすー」

「あはは、二人もね?」


 ビンゴゲームの支度は僕が担当することになったから……今日の営業終わりから取り掛からなくちゃ!

 その日は……三角雪が降らなきゃいいけど。
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