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第107話 マブダチ、その頃
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マジで、行きたかった!!
「……あ~あ」
俺は今、自分の執務室で一人きりだ。
だから、素のままの俺でいた。
少し前に……俺が自分のマブダチだと認めた、ケントって奴から……魔法蝶が届いた。
ここから、少し離れた城下街であるリオーネで……前代未聞である、『ポーションパン』を製造かつ販売している男だが。
俺が城に帰って、色々今後のために活動していた最中に……一度、相談したいとその時も魔法蝶を飛ばしてきたが。
マジで、城内が地獄絵図かのように……俺が使えない臣下どもを振り分けていた最中だったからその誘いは断ったんだが。
さっき、ひと段落ついた時に……再びケントから魔法蝶が届いたんだ。その中身を見て、俺は『行けばよかった……』とめちゃくちゃ後悔した!
「……ジェフ=リジェクターと、魔闘士のシェリー=ポンフリームがか」
冒険者として、両者共に知名度が高くて俺でも知っていたその二人が。
ケントの知らせによると……もともと幼馴染みだったこともあり。シェリーはずっとだったが、ジェフも恋心が芽生え……俺が相談を断った後に、ケントを含める周囲の計画の甲斐もあってか。無事に恋人同士になったんだとか。
なんで、詳細を先に教えてくれなかったんだよ!? ケント!!
「……まあ。知ってても行けねぇか?」
このヒーディアを含め……腐った王侯貴族は各地にごまんといる。
だが、王族の中でも……腐っていない連中もいなくはない。
そいつらに、俺は同盟を持ちかけて……少しずつだが、世界を変えて行こうと計画することにしたんだ。
ケントと言う、特異の存在。
世界の回復薬事情を、一気に変えてしまう存在が……俺のマブダチになったんだ。
あいつを狙う連中も多いが……信用出来る臣下の一人であるディルックの予想が正しければ、『ラティスト』は創始の大精霊のはずだ。
なんで市井の中にいるかは謎だが……あれだけの精霊の加護を施せるのは、それくらいしかいない。
となれば、簡単には手出し出来ねぇし……したところで、そいつは死ぬよりも恐ろしい地獄を味わうことだろう。
だからこそ俺は……もっと世界に視野を広げていくことにした。
少しずつ、ケントのポーションパンの噂を聞きつけ……狙う連中が出てきたからなあ?
面倒な輩こそ……早いうちに芽を摘んで方がいい。
もちろん、ヒーディア城内でも数多くいたため……そいつらが、使えねぇ連中だとわかったら即処罰。
逆に……俺にマジで忠誠を誓う奴らがいたら、検討はした。本気の本気か、きちんと見定めねぇと改革は出来んからな?
とは言え。
「やっぱ、行きたかった~~!!」
ケント達が見守った……あの冒険者達の恋路。
いつもなら速攻で脱走してまで駆けつけに行くが……事情が事情でそうもいかん。
少しは落ち着いても……俺だって、ただで済まない状況になっているしなあ?
「……よいっしょ!」
部屋に結界を張っていたのに、雷の魔法を加えれば……あちこちから、うめき声が聞こえ……どさどさと廊下に何人も倒れていく音も聞こえてきた。
俺はスキップしながら、入り口の扉を開ければ……黒ずくめの格好をした者が何人も焦げた臭いをまとって倒れていた。
すぐに、俺は口笛を吹いて……服装は似ているが、全く違う雰囲気を持つ黒ずくめの奴らを呼んだ。
「あとは頼んだ」
「は!」
改革をよく思わねぇとしてる腐った貴族連中の差し金。
若い王だからって舐めんな?
親父が早期引退したからって……俺が出来ない王だと思うなよ?
「……あ~あ」
俺は今、自分の執務室で一人きりだ。
だから、素のままの俺でいた。
少し前に……俺が自分のマブダチだと認めた、ケントって奴から……魔法蝶が届いた。
ここから、少し離れた城下街であるリオーネで……前代未聞である、『ポーションパン』を製造かつ販売している男だが。
俺が城に帰って、色々今後のために活動していた最中に……一度、相談したいとその時も魔法蝶を飛ばしてきたが。
マジで、城内が地獄絵図かのように……俺が使えない臣下どもを振り分けていた最中だったからその誘いは断ったんだが。
さっき、ひと段落ついた時に……再びケントから魔法蝶が届いたんだ。その中身を見て、俺は『行けばよかった……』とめちゃくちゃ後悔した!
「……ジェフ=リジェクターと、魔闘士のシェリー=ポンフリームがか」
冒険者として、両者共に知名度が高くて俺でも知っていたその二人が。
ケントの知らせによると……もともと幼馴染みだったこともあり。シェリーはずっとだったが、ジェフも恋心が芽生え……俺が相談を断った後に、ケントを含める周囲の計画の甲斐もあってか。無事に恋人同士になったんだとか。
なんで、詳細を先に教えてくれなかったんだよ!? ケント!!
「……まあ。知ってても行けねぇか?」
このヒーディアを含め……腐った王侯貴族は各地にごまんといる。
だが、王族の中でも……腐っていない連中もいなくはない。
そいつらに、俺は同盟を持ちかけて……少しずつだが、世界を変えて行こうと計画することにしたんだ。
ケントと言う、特異の存在。
世界の回復薬事情を、一気に変えてしまう存在が……俺のマブダチになったんだ。
あいつを狙う連中も多いが……信用出来る臣下の一人であるディルックの予想が正しければ、『ラティスト』は創始の大精霊のはずだ。
なんで市井の中にいるかは謎だが……あれだけの精霊の加護を施せるのは、それくらいしかいない。
となれば、簡単には手出し出来ねぇし……したところで、そいつは死ぬよりも恐ろしい地獄を味わうことだろう。
だからこそ俺は……もっと世界に視野を広げていくことにした。
少しずつ、ケントのポーションパンの噂を聞きつけ……狙う連中が出てきたからなあ?
面倒な輩こそ……早いうちに芽を摘んで方がいい。
もちろん、ヒーディア城内でも数多くいたため……そいつらが、使えねぇ連中だとわかったら即処罰。
逆に……俺にマジで忠誠を誓う奴らがいたら、検討はした。本気の本気か、きちんと見定めねぇと改革は出来んからな?
とは言え。
「やっぱ、行きたかった~~!!」
ケント達が見守った……あの冒険者達の恋路。
いつもなら速攻で脱走してまで駆けつけに行くが……事情が事情でそうもいかん。
少しは落ち着いても……俺だって、ただで済まない状況になっているしなあ?
「……よいっしょ!」
部屋に結界を張っていたのに、雷の魔法を加えれば……あちこちから、うめき声が聞こえ……どさどさと廊下に何人も倒れていく音も聞こえてきた。
俺はスキップしながら、入り口の扉を開ければ……黒ずくめの格好をした者が何人も焦げた臭いをまとって倒れていた。
すぐに、俺は口笛を吹いて……服装は似ているが、全く違う雰囲気を持つ黒ずくめの奴らを呼んだ。
「あとは頼んだ」
「は!」
改革をよく思わねぇとしてる腐った貴族連中の差し金。
若い王だからって舐めんな?
親父が早期引退したからって……俺が出来ない王だと思うなよ?
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