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第85話 イケメン?
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だ……誰だろう?
敵意はあるように見えないし、ラティストが魔法を使ったりもしない。
その人は、僕らに見られていることに気づいていないのか……ヨダレ垂らしそうな、締まりのない表情をまだ続けている。
けど、少しして僕らに気づき、……すぐに窓から離れて、裏口をノックしてきたんだ。
「……俺が出るか?」
「ううん。僕が行くよ」
一応、僕が店長だから……対応出来るところはしなくちゃ。
ジェイドじゃないのは、ラティストの反応を見てわかるし……相手が人間なら、僕が頑張らなきゃ。
扉を開けると、さっきの男性がニコニコ笑顔のまま立っていた。
「……悪い。うまそうな匂いがしたもので」
さっきも思ったけど……イケメンさんだ。
背も結構高いし、紫の髪は癖っ毛だけど……それが顔を引き立てていると言うか。
兄貴系イケメンのジェフさんや、レイザーさんに負けないくらいだ。冒険者なのか、防具とかマントは身につけているし……表の準備中の看板は見たけど、匂いに釣られてこっちに来ちゃったみたいだ。
「えっと……いらっしゃいませ」
色々聞きたいことはあるけど、接客は忘れちゃいけないよね?
「……君が店主か?」
「あ、はい。ケントと言います」
「そうか。いや、不躾な態度をとって悪い。しかし……いい匂いがしたからな? 看板には準備中とあったもんで」
「……ポーションパンを買いにきてくれたんですか?」
「! ああ。知り合いに分けてもらったが、効果もだがめちゃくちゃ美味かった!! 俺も自分で買いに来たいと思ってな!」
と言って、僕の手を掴むと嬉しいのか上下にぶんぶん振ったのだった。
覗き見はしてたけど、純粋な興味からだったみたい?
「あ、ありがとうございます。……もう少しで、開店準備出来ると思うので」
「そうか! いや、勝手に覗いて悪かった。俺のことはエディと呼んでくれ! 見た感じ、タメっぽいから敬語もいいぞ?」
「え? い……いくつ?」
「十九だ!」
……イケメン神様。
ちょっとだけ、別の転生特典お願いすればよかった……童顔のままの日本人じゃなくて、普通に異世界の顔にしてもらえれば!!
「そ、そうなんだ。すぐ準備するから、表側で待っててくれる?」
「わかった。あとでな!」
と、爽やかに笑うエディは……ほんとにイケメンさんだよ。
けど、顔どうこうで性格が出るわけじゃないし。
特別個性がおかしいわけじゃないから……いいかな?
ラティスト達にも説明してあげると、『わかった』とだけ言ってすぐに午後の準備に。
チーズ蒸しパンには『骨折完治』『裂傷完治』『体力増大』とか色んな効果が付与され。
せっかくだから……エディにも食べてもらおうかなと準備してたんだけど。
「……やんのか?」
「あ゛あ!?」
看板を変えに行こうとしたら、表でエディがめちゃくちゃガラの悪い男の人達に向かって、メンチ切ってた……!?
敵意はあるように見えないし、ラティストが魔法を使ったりもしない。
その人は、僕らに見られていることに気づいていないのか……ヨダレ垂らしそうな、締まりのない表情をまだ続けている。
けど、少しして僕らに気づき、……すぐに窓から離れて、裏口をノックしてきたんだ。
「……俺が出るか?」
「ううん。僕が行くよ」
一応、僕が店長だから……対応出来るところはしなくちゃ。
ジェイドじゃないのは、ラティストの反応を見てわかるし……相手が人間なら、僕が頑張らなきゃ。
扉を開けると、さっきの男性がニコニコ笑顔のまま立っていた。
「……悪い。うまそうな匂いがしたもので」
さっきも思ったけど……イケメンさんだ。
背も結構高いし、紫の髪は癖っ毛だけど……それが顔を引き立てていると言うか。
兄貴系イケメンのジェフさんや、レイザーさんに負けないくらいだ。冒険者なのか、防具とかマントは身につけているし……表の準備中の看板は見たけど、匂いに釣られてこっちに来ちゃったみたいだ。
「えっと……いらっしゃいませ」
色々聞きたいことはあるけど、接客は忘れちゃいけないよね?
「……君が店主か?」
「あ、はい。ケントと言います」
「そうか。いや、不躾な態度をとって悪い。しかし……いい匂いがしたからな? 看板には準備中とあったもんで」
「……ポーションパンを買いにきてくれたんですか?」
「! ああ。知り合いに分けてもらったが、効果もだがめちゃくちゃ美味かった!! 俺も自分で買いに来たいと思ってな!」
と言って、僕の手を掴むと嬉しいのか上下にぶんぶん振ったのだった。
覗き見はしてたけど、純粋な興味からだったみたい?
「あ、ありがとうございます。……もう少しで、開店準備出来ると思うので」
「そうか! いや、勝手に覗いて悪かった。俺のことはエディと呼んでくれ! 見た感じ、タメっぽいから敬語もいいぞ?」
「え? い……いくつ?」
「十九だ!」
……イケメン神様。
ちょっとだけ、別の転生特典お願いすればよかった……童顔のままの日本人じゃなくて、普通に異世界の顔にしてもらえれば!!
「そ、そうなんだ。すぐ準備するから、表側で待っててくれる?」
「わかった。あとでな!」
と、爽やかに笑うエディは……ほんとにイケメンさんだよ。
けど、顔どうこうで性格が出るわけじゃないし。
特別個性がおかしいわけじゃないから……いいかな?
ラティスト達にも説明してあげると、『わかった』とだけ言ってすぐに午後の準備に。
チーズ蒸しパンには『骨折完治』『裂傷完治』『体力増大』とか色んな効果が付与され。
せっかくだから……エディにも食べてもらおうかなと準備してたんだけど。
「……やんのか?」
「あ゛あ!?」
看板を変えに行こうとしたら、表でエディがめちゃくちゃガラの悪い男の人達に向かって、メンチ切ってた……!?
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