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第51話 解呪への道①

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 レイザーさん達、『シリウスの風』の皆さんは……エリーちゃんが言ったように、冒険者ギルドが管理している宿屋のひとつに宿泊していた。

 エリーちゃんの顔パスで受付のお姉さんに、レイザーさん達を呼びに行ってもらい……やっぱり、シェリーさんもいたけど。皆さんには『どうした?』と不思議に思われてしまった。


「事情説明したいけど……ここより、部屋で話させて。大部屋のひとつ借りていいかしら?」

「男部屋来いよ、シェリーもいいぜ」


 と、ジェフさんが許可を出した。年齢的にはレイザーさんが上の方に見えるけど、ジェフさんがリーダーだと言うのを思い出した。

 なので、男部屋にお邪魔すると……通路は狭いけど、四人部屋らしい大部屋の作りだった。エリーちゃんは、シェリーさんとベッドのひとつに腰掛け、僕はレイザーさんの前に座る体勢に。

 僕は、レイザーさんが聞く姿勢になってくださってから……亜空間収納に見立てた収納魔法の中にある、ライスバーガーのひとつを取り出した。


「これ……さっき、試作兼ねて作ってたんです。ライスバーガーと言います」

「ライスぅ? つーと、米で作ったのか?」

「はい。バンズ……パンの部分を色々加工して、お米で作ったんです。……これも、実はポーションパンになりました」

「……んで、ここに来たってことはあれか? 俺の魔眼……呪いの部分を解けるかもしんねーのか?」


 やっぱり、頭の回転が早い人は凄いや。


「その通りなんです。トラディスさんのご希望もあったんですが……偶然の産物とは言え、試すことになってしまいます」

「んだなあ? いきなり試しても……と、大抵の連中だと思うが」


 レイザーさんは、チラッとシェリーさんの方を見てから……僕にニカっと笑顔を見せてくださいました。


「?」

「俺は大歓迎だぜ? わざわざ来てくれたんだろ? 味は美味い上に、先に新商品食わせてくれんなら嬉しい限りだ」

「……お兄さん、後半が本音でしょ?」

「はは、悪い悪い」


 と言うわけで、食べてもらえることに。

 味はどれでもいいと思ったが、食べやすさも兼ねてチキン竜田のを渡した。匂いを嗅ぐと、レイザーさんはさらに顔を輝かせたのだった。


「味付けは、コットの脚肉に合わせてマヨネーズやケチャップを混ぜたソースです」

「変わった味付けだなあ?」


 けど、食べない理由がないと言う感じに、思いっきりかぶりついてくれた!!

 そして……すぐに、効果が出たのか全身が紫色に光ったんだ!?


「お兄さん!?」

「「レイザー!?」」

「「レイザーさん!!?」」


 全員で驚いたが、光の強さで彼に何が起きているのか……呪いを解呪されているのか、わからなかった。
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