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第26話 食パンの効能
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食パンの成形も終わって、あとは焼成……焼くだけの作業になった手前で、エリーちゃんもだけどラティストもヘトヘトになっちゃったようだ。
「せ……戦闘よりも、ある意味疲れたわ……」
「俺もだ。なのに、ケントは全然のようだが……」
たしかに、最初は楽しいのかもだけど、慣れない仕事をずっとやってると……疲れちゃうかもね?
けど。
「適材適所だよ」
「なにそれ?」
「どういうことだ?」
四文字熟語がないのは当然なので、僕はカウルのドウコンに鉄板とかを入れてから答えることにした。
「えっと……エリーちゃんは冒険者で、モンスターを狩るとかは得意でしょ?」
「まあ、そうね?」
「じゃ、ラティストは大精霊だから……魔法は得意?」
「人間よりは得意だと思うな」
「うんうん。で、僕とカウルはパン作りでしょう? 自分の得意分野がちゃんとあるんだから、そんなにも落ち込まなくて大丈夫だよ?」
ただ、ラティストはこれから従業員にもなってもらうから基礎の技術は身につけてほしいけどね?
とりあえず、安心出来るような言葉を伝えれば……二人ともほっぺがちょっとだけ赤くなった。
「……ケントは凄いわね」
「……そうだな?」
「ほへ?」
「パン作り以外にも……その適材適所? があんたにもあるわよ。褒め上手なとこ」
『でやんすねぇ?』
そんなつもりで言ったわけじゃないけど……心がくすぐったい。
ちょっと照れた顔を見られないように……オーブンに変身してもらったカウルの中でパンを焼く。
一瞬でアラーム音が鳴るのに、エリーちゃん達はびっくりしたけど。
「も、もう!?」
「入れてすぐだが……」
「まあ、見てて」
まずはバターロール。
ほかほかで、表面は香ばしい茶色!
出来たら、ストッカーに鉄板を差し込んで……次に食パン。
山型じゃなく、四角い食パンなので、取り出したら蓋をスライドさせてから取り外す。中身は、良い色合いだったよ!
「綺麗!! これが……食パン?」
「うん。そろそろステータスが出ると思うけど」
型から取り出すのに、一定の角度で調理台に打ち付けて……網の上に取り出せば!
長方形の食パンの出来上がり!!
これを、うずうずしていたエリーちゃんにも手伝ってもらうことで全部終わらせると。
【ポーションパン完成!!
『四角食パン』
・切り傷、火傷(軽)の瞬時回復
・基礎体力を中まで回復
・打撲を瞬時回復
加工すれば、さらに効果倍増!!
】
イケメン神様のアナウンスも聞こえたけど……やっぱり、作ったパンはポーションのパンになっちゃうみたい。
エリーちゃん達が手伝ってくれても、これだけの効果があるんだもん。
「……あいつ。これだけのことをケントに」
後ろに、いつのまにかラティストが立っててちょっとびっくりした。
それもだけど、
「ラティスト。見えるの?」
「創始……と言われているからな? ある意味あれの子供のようなものだ。だから……視える」
「……子供」
たしかに、よーく見るとあのイケメン神様とラティスト……ちょっとだけ似てるかも。神秘的な容姿だったから、最初は気づかなかったんだよね?
「ケント。これ、このままロイズさんのところに納品するの?」
エリーちゃんにはステータスが見えてないから、首を傾げていた。
「ううん! 食べやすいように加工しようか? 残りは試食会兼ねて食べよ?」
「やった!」
『でやんすぅ!』
皆疲れて、ちょっと小腹が空いたはずだもん。
僕もだけど、ね?
「せ……戦闘よりも、ある意味疲れたわ……」
「俺もだ。なのに、ケントは全然のようだが……」
たしかに、最初は楽しいのかもだけど、慣れない仕事をずっとやってると……疲れちゃうかもね?
けど。
「適材適所だよ」
「なにそれ?」
「どういうことだ?」
四文字熟語がないのは当然なので、僕はカウルのドウコンに鉄板とかを入れてから答えることにした。
「えっと……エリーちゃんは冒険者で、モンスターを狩るとかは得意でしょ?」
「まあ、そうね?」
「じゃ、ラティストは大精霊だから……魔法は得意?」
「人間よりは得意だと思うな」
「うんうん。で、僕とカウルはパン作りでしょう? 自分の得意分野がちゃんとあるんだから、そんなにも落ち込まなくて大丈夫だよ?」
ただ、ラティストはこれから従業員にもなってもらうから基礎の技術は身につけてほしいけどね?
とりあえず、安心出来るような言葉を伝えれば……二人ともほっぺがちょっとだけ赤くなった。
「……ケントは凄いわね」
「……そうだな?」
「ほへ?」
「パン作り以外にも……その適材適所? があんたにもあるわよ。褒め上手なとこ」
『でやんすねぇ?』
そんなつもりで言ったわけじゃないけど……心がくすぐったい。
ちょっと照れた顔を見られないように……オーブンに変身してもらったカウルの中でパンを焼く。
一瞬でアラーム音が鳴るのに、エリーちゃん達はびっくりしたけど。
「も、もう!?」
「入れてすぐだが……」
「まあ、見てて」
まずはバターロール。
ほかほかで、表面は香ばしい茶色!
出来たら、ストッカーに鉄板を差し込んで……次に食パン。
山型じゃなく、四角い食パンなので、取り出したら蓋をスライドさせてから取り外す。中身は、良い色合いだったよ!
「綺麗!! これが……食パン?」
「うん。そろそろステータスが出ると思うけど」
型から取り出すのに、一定の角度で調理台に打ち付けて……網の上に取り出せば!
長方形の食パンの出来上がり!!
これを、うずうずしていたエリーちゃんにも手伝ってもらうことで全部終わらせると。
【ポーションパン完成!!
『四角食パン』
・切り傷、火傷(軽)の瞬時回復
・基礎体力を中まで回復
・打撲を瞬時回復
加工すれば、さらに効果倍増!!
】
イケメン神様のアナウンスも聞こえたけど……やっぱり、作ったパンはポーションのパンになっちゃうみたい。
エリーちゃん達が手伝ってくれても、これだけの効果があるんだもん。
「……あいつ。これだけのことをケントに」
後ろに、いつのまにかラティストが立っててちょっとびっくりした。
それもだけど、
「ラティスト。見えるの?」
「創始……と言われているからな? ある意味あれの子供のようなものだ。だから……視える」
「……子供」
たしかに、よーく見るとあのイケメン神様とラティスト……ちょっとだけ似てるかも。神秘的な容姿だったから、最初は気づかなかったんだよね?
「ケント。これ、このままロイズさんのところに納品するの?」
エリーちゃんにはステータスが見えてないから、首を傾げていた。
「ううん! 食べやすいように加工しようか? 残りは試食会兼ねて食べよ?」
「やった!」
『でやんすぅ!』
皆疲れて、ちょっと小腹が空いたはずだもん。
僕もだけど、ね?
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