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第17話 お兄さんは大精霊
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びっくりしていると……お兄さんがスタスタと僕の方に来て、いきなりカウルを抱っこしていた両手を掴んできた!?
当然、カウルは落ちちゃったけど……気にしてないのか、カウルはコロンと僕の足元で止まった。
「……ケン、と言ったか?」
お兄さん、どうやら僕に興味があるようだ。
「あ。ケント……です」
名字を言うそうになったけど……ロイズさん達がいるからって、異世界からの人間だとバレたら大変よろしくない。エリーちゃんに後ろから『ファミリーネームは言っちゃダメ!』って小声で言われたし。
「ケントか。スライムの契約者のようだが……」
「あ、はい。カウルのですけど」
「そうか。差し支えなければ……俺とも契約してもらえないだろうか?」
「へ?」
「「「はあああああ!!?」」」
僕はびっくりして、変な返事しちゃったけど……皆はめちゃくちゃ驚いていた。
「ちょっと待て!? 大精霊が人間と契約!? 大昔の事例以降ないとされているんだぞ!? お前がほんとに大精霊なのかも、まだ信用してねーのに!!」
「……ラティスト=ルーア=ガージェンだが?」
「「創始の大精霊!!?」」
「マジかよ!!」
僕はまだあったかい手にぎゅーとされたままだったので、ラティスト……さんがどれだけ凄い大精霊なのかよくわからなかった。
「……あの、すっごい人?」
「創始の時代から存在されているかもって、伝説の大精霊よ!!?」
「なんで、レイスの中にいたんでやんすか!!?」
「……説明した通りだ」
「創始の大精霊が、大ドジかますか!!?」
「……色々騒いでいるのは、人間とかだろう。俺とか他の大精霊も普通に存在していただけだ」
「……マジぃ?」
「この感じだと……マジだな」
暗がりに慣れてきたから、エリーちゃん達の顔もよく見えるけど……皆呆れ通り越してぽっかーんとしているばかり。
足元のカウルは……驚き過ぎてぺしゃんこになっていた。
「そ、そ、そ、創始……の大精霊、様が!? 兄さん、と!!?」
「お、落ち着いて!? カウル!?」
「お、おおお、落ち着けんでやんすよ!!?」
「……ケント。ダメか?」
そこで、捨てられた子犬のように悲しそうな顔と声をするのは卑怯だよ!?
思いっきり、僕が悪いように見えるじゃないか!!
「え、でも……僕なんかで?」
「俺の魔力を……ここまで回復してくれたんだ。対価として用意出来るのは、今あいにく俺以外出来ん」
「そ、そんな、大袈裟な!?」
「大袈裟? 俺は本気だ」
イケメンボイスで、そんなトキメく台詞言われるのも卑怯だよぉ!?
でも……その。
恋じゃないとは思うけど……悪い気がしない。
この世界に転生して……まだ数時間程度だけど。仲間……とか出来るのは、大歓迎だ。
だって、この建物がパン屋として再開出来るなら……オープニングスタッフとかも必要だもの。だけど、カウルだけでなく、エリーちゃん達の顔をもう一度見てから……良いかどうかの判断をすることにした。
カウルはそわそわ。
エリーちゃんは、あせあせ。
ロイズさんは、ちょっとぶっすーってしてたけど……僕の判断でいいのか、黙っていた。
「……じゃあ。よろしくね! ラティスト!!」
僕が逆に手を強く握り返せば……ラティストから、すっごく強い、赤い光が出てきた!?
眩しいと思っていたけど……ラティストから目を離せなかった。着ていた普通のシャツとズボンがどんどん変わっていったんだもん!?
「……このラティスト=ルーア=ガージェン。契約が解除されるまで……ケントの従者として仕えよう」
シャツがドレスシャツに。
ズボンも綺麗な黒……同じ黒の綺麗な、変わったマントまで!
あと、短かった黒い髪もさあって長くなっていく!
イケメン度もさらにアップした!!
当然、カウルは落ちちゃったけど……気にしてないのか、カウルはコロンと僕の足元で止まった。
「……ケン、と言ったか?」
お兄さん、どうやら僕に興味があるようだ。
「あ。ケント……です」
名字を言うそうになったけど……ロイズさん達がいるからって、異世界からの人間だとバレたら大変よろしくない。エリーちゃんに後ろから『ファミリーネームは言っちゃダメ!』って小声で言われたし。
「ケントか。スライムの契約者のようだが……」
「あ、はい。カウルのですけど」
「そうか。差し支えなければ……俺とも契約してもらえないだろうか?」
「へ?」
「「「はあああああ!!?」」」
僕はびっくりして、変な返事しちゃったけど……皆はめちゃくちゃ驚いていた。
「ちょっと待て!? 大精霊が人間と契約!? 大昔の事例以降ないとされているんだぞ!? お前がほんとに大精霊なのかも、まだ信用してねーのに!!」
「……ラティスト=ルーア=ガージェンだが?」
「「創始の大精霊!!?」」
「マジかよ!!」
僕はまだあったかい手にぎゅーとされたままだったので、ラティスト……さんがどれだけ凄い大精霊なのかよくわからなかった。
「……あの、すっごい人?」
「創始の時代から存在されているかもって、伝説の大精霊よ!!?」
「なんで、レイスの中にいたんでやんすか!!?」
「……説明した通りだ」
「創始の大精霊が、大ドジかますか!!?」
「……色々騒いでいるのは、人間とかだろう。俺とか他の大精霊も普通に存在していただけだ」
「……マジぃ?」
「この感じだと……マジだな」
暗がりに慣れてきたから、エリーちゃん達の顔もよく見えるけど……皆呆れ通り越してぽっかーんとしているばかり。
足元のカウルは……驚き過ぎてぺしゃんこになっていた。
「そ、そ、そ、創始……の大精霊、様が!? 兄さん、と!!?」
「お、落ち着いて!? カウル!?」
「お、おおお、落ち着けんでやんすよ!!?」
「……ケント。ダメか?」
そこで、捨てられた子犬のように悲しそうな顔と声をするのは卑怯だよ!?
思いっきり、僕が悪いように見えるじゃないか!!
「え、でも……僕なんかで?」
「俺の魔力を……ここまで回復してくれたんだ。対価として用意出来るのは、今あいにく俺以外出来ん」
「そ、そんな、大袈裟な!?」
「大袈裟? 俺は本気だ」
イケメンボイスで、そんなトキメく台詞言われるのも卑怯だよぉ!?
でも……その。
恋じゃないとは思うけど……悪い気がしない。
この世界に転生して……まだ数時間程度だけど。仲間……とか出来るのは、大歓迎だ。
だって、この建物がパン屋として再開出来るなら……オープニングスタッフとかも必要だもの。だけど、カウルだけでなく、エリーちゃん達の顔をもう一度見てから……良いかどうかの判断をすることにした。
カウルはそわそわ。
エリーちゃんは、あせあせ。
ロイズさんは、ちょっとぶっすーってしてたけど……僕の判断でいいのか、黙っていた。
「……じゃあ。よろしくね! ラティスト!!」
僕が逆に手を強く握り返せば……ラティストから、すっごく強い、赤い光が出てきた!?
眩しいと思っていたけど……ラティストから目を離せなかった。着ていた普通のシャツとズボンがどんどん変わっていったんだもん!?
「……このラティスト=ルーア=ガージェン。契約が解除されるまで……ケントの従者として仕えよう」
シャツがドレスシャツに。
ズボンも綺麗な黒……同じ黒の綺麗な、変わったマントまで!
あと、短かった黒い髪もさあって長くなっていく!
イケメン度もさらにアップした!!
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