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第3話 パン作りをしよう①

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「か、カウル??」


 ウニャウニャしていたのが終わると……カウルは、元の姿と同じスライムだったけど、すぐに上下にぴょんぴょんと跳ねた。


「すごいでやんす!! すごいでやんすよ!? 神のアナウンスをいただけたでやんす!!」


 あのイケメン神様……こっちでも神様扱いなのかな?

 けど、僕が御使って白猫ちゃんを助けたんだから……この世界でも不便がないようにしてくれた。

 言葉もだけど、ゲームのように対象者を検索サーチすればステータスが見える鑑定能力。実際、今のカウルを見ると色々ステータスがチートレベルになっていた。

 僕の魔法とかは……とりあえず、元素ってのを意識した属性は中級レベル以上。

 パン作りの技術は、専門学生で習ったのがあるから大丈夫。

 それと、最後にもうひとつ。


「……じゃ。【オープンキッチン】!!」


 キャンプで使うのよりも、室内の大型厨房設備を出現させることも出来るんだ!!

 パン作りには色々道具が必要だからね?


「うぉ!? なんでやんす!! 魔法……技能スキル? 異能ギフトでやんすか!!?」

「うん。ちょっとした、ね? カウルにも大活躍してもらうから……一緒にパン作ろう?」

「お任せでやんす!!」


 材料についても、実はあの神様から優遇はしてもらった。


 ・無限小麦粉(数種類)

 ・無限バター(数種類)

 ・無限卵(数種類)

 ・無限牛乳

 ・無限塩(数種類)

 ・無限砂糖(数種類)

 ・無限ドライイースト


 とりあえずこれだけだけど。あとは自分で調達出来る範囲で頑張ってとは言われた。回復薬の方も考えなきゃだが……とりあえず、今はこの設備と材料とかでパン作りをしよう。

 僕も、転生したてでもお腹空いていたからね?


「カウル。ちょっと聞きたいんだけど」

「なんでやんすか?」

「水って取り込める?」

「やってみるでやんす!」


 衛生面云々はあるかもしれないが、キッチンと行き来しながらの計量が大変だからだ。シンクはあるけど……あの神様から、素材としての水は現地のがいいって言われたんだ。

 カウルが湖に浸かると……ずずって、少し吸い込まれるような音と波紋が立った。


「じゃ、軽く吹くのは?」

「あい」


 水鉄砲のようにピューっと吐き出すことが出来たので……ふたりでキッチンに戻り、僕は粉とかを出現させるのを繰り返して……セットされていたボウルに、計量器スケールを使って材料を計量していく。

 それを……業務用のミキサーボウルに入れて、次はカウルの水を別のボウルに入れて計量。


「……うーん。やっぱり、水温が低い」


 使う酵母やイーストの死滅温度とかがあるから……なにせ、パン作りには温度が大事だからね? ここで適当にするといい生地が作れない。キッチンにあった、パン製造用の温度計を水に浸からせると……たったの15℃しかなかった。

 なので、基礎魔法……ゲームとかラノベであったような生活魔法を適当な言葉で実行したら、温熱が出来たんだ!


「おお!? すんごい!!」

「じゃ、ミキサーに入れて……」


 混ぜていく間に簡単に片付け……は学校でも同じだから、職業柄だね?
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