【完結】道真様は異世界に飛んでも満喫〜ご祭神の転生スローライフはワックワクドッキドキ!!〜

櫛田こころ

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第78話 天神様と従者の魔法

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 困難な場所だとは……わかった。

 正攻法では……手に入れにくいものだとも。

 障害も多く存在する。

 その上で、私達がすべきこととなると。


「改めて、各々の魔法を見せ合おう!」


 と言う結果に至ることとなったのだ。


『ま……ほう?』

「何か、役に立つので?」

「その役に立つのを見つけるためだよ」


 共通しているのは、飛翔の魔法だが。

 フータは、風に氷と治癒魔法。

 私は主に風や火。治癒魔法も加え、少しだけリクターに習った生活魔法。

 トビトは風以外に……何故か『闇』と言う魔法を扱えるのがわかったよ。


「……何故、このような?」

「自分でもわからない?」

「……はい」


 何か役に立たねばならないと言うわけでもないが……これは、有益な方法かもしれない。でなければ、世界樹が与えた意味がないからね?

 単純に『闇』と理解すれば……と言うところで、思いついたことがひとつ。

 姿をくらます方法だ!


「トビト、めくらましはわかるよね?」

「……ええ、まあ」

「その闇魔法で……僕らを隠すことは出来ないかな?」

「!」


 トビトもわかってくれたようで……少し腕組みをしてから考え込んでいたが。私はフータとわくわくしながら、待っていることにした。


「……【闇霧】」


 浮かんだらしい言葉を紡ぐと……私とフータの前に真っ黒い霧が現れた。ふわっと包み込まれたが……こっちは相変わらずトビトの姿が見えるだけ。

 しかし、トビトは驚いたように目を丸くしていた。


「どう? トビト?」

「主とフータの姿が見えませぬ! 霧も……少しずつ薄まり、透明に!! しかし、主らの姿は全く!!」

「よし、成功!!」


 何事も、やってみなければわからないと言うものだね!

 これで……忍び込める方法のひとつが見つかったわけだ!!

 ただし……決行日は少なくとも明日に。

 トビトの体調も万全とは言えないし……少しは休まないと、いたずら好きなフェアリー達の攻撃とかに、対処出来ないと思ったから。

 温泉に二回入るくらいに……ゆっくり休み、飲酒はやめてよく食べて。

 翌日……リーフィア城へ改めて向かうことにした!
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