27 / 55
茶釜②
第27話 名付け
しおりを挟む
ぎゃんぎゃん騒いでいると、エルフ芸妓ちゃん……ええっと、ミディアちゃんがぽんぽんとアタシを触ってくれたわ。
「騒いでてもしゃぁないやろ? 名前名乗れんなら……うちが付けたろうか?」
『……あなたが?』
「せや」
嬉しい。
正直言って、嬉しい!!
転生しちゃって、獣人ちゃん達には声が届かなかったのに!! 気づいてもらえているんだから……嬉しくないわけがないわ!!
『お願いするわ!!』
「せやなあ? 今は茶釜……元は男でも、女ぽい話し方。あんさん……衆道のきらいがあるん?」
『……間違ってないわ』
ゲイとかの古い呼び方だけど、アタシはオタクだから覚えていたわ。江戸時代前後の呼び方だったかしら?
まあ……そこはいいとして。
「ふーん。安直やと『カマ』やけど、そこは可哀想やし……別ん呼び方……可愛らしいんで、『ポット』はどやろ?」
『……それも安直だけど、いいわよ』
カマよりはマシ。
アタシはゲイだけど、オカマとは微妙に違うんだからね!?
そこんとこ間違えないでほしいわ!!
「ふむ。ポットか? 良い名じゃ。して……一巡して転生させたあの子が選んだ状態じゃが……まさか話せるようになるとはのお?」
おじいちゃん神様は相変わらず呑気ね?
まあ、アタシが言えたことじゃないけど……騒がれるよりいいわ。
とりあえず。
今のアタシは!!
茶釜だけど、ポットちゃんよん!!
「騒いでてもしゃぁないやろ? 名前名乗れんなら……うちが付けたろうか?」
『……あなたが?』
「せや」
嬉しい。
正直言って、嬉しい!!
転生しちゃって、獣人ちゃん達には声が届かなかったのに!! 気づいてもらえているんだから……嬉しくないわけがないわ!!
『お願いするわ!!』
「せやなあ? 今は茶釜……元は男でも、女ぽい話し方。あんさん……衆道のきらいがあるん?」
『……間違ってないわ』
ゲイとかの古い呼び方だけど、アタシはオタクだから覚えていたわ。江戸時代前後の呼び方だったかしら?
まあ……そこはいいとして。
「ふーん。安直やと『カマ』やけど、そこは可哀想やし……別ん呼び方……可愛らしいんで、『ポット』はどやろ?」
『……それも安直だけど、いいわよ』
カマよりはマシ。
アタシはゲイだけど、オカマとは微妙に違うんだからね!?
そこんとこ間違えないでほしいわ!!
「ふむ。ポットか? 良い名じゃ。して……一巡して転生させたあの子が選んだ状態じゃが……まさか話せるようになるとはのお?」
おじいちゃん神様は相変わらず呑気ね?
まあ、アタシが言えたことじゃないけど……騒がれるよりいいわ。
とりあえず。
今のアタシは!!
茶釜だけど、ポットちゃんよん!!
4
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
千変万化の最強王〜底辺探索者だった俺は自宅にできたダンジョンで世界最強になって無双する〜
星影 迅
ファンタジー
およそ30年前、地球にはダンジョンが出現した。それは人々に希望や憧れを与え、そして同時に、絶望と恐怖も与えた──。
最弱探索者高校の底辺である宝晶千縁は今日もスライムのみを狩る生活をしていた。夏休みが迫る中、千縁はこのままじゃ“目的”を達成できる日は来ない、と命をかける覚悟をする。
千縁が心から強くなりたいと、そう願った時──自宅のリビングにダンジョンが出現していた!
そこでスキルに目覚めた千縁は、自らの目標のため、我が道を歩き出す……!
7つの人格を宿し、7つの性格を操る主人公の1読で7回楽しめる現代ファンタジー、開幕!
コメントでキャラを呼ぶと返事をくれるかも!(,,> <,,)
カクヨムにて先行連載中!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる