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第203話 いっしょの夕食
しおりを挟む「「「ごちそうさまでした」」」
国綱さんが作ってくださったご飯は、『豆腐のお好み焼き』でした。
藍羅さんのために、ネギも抜いてくださいましたがとても美味しかったです。ふわふわで大和芋たっぷりで、すっごく美味しかったんです!
藍羅さんは豆腐のお好み焼きは初めてだったようですが、食べる度に『美味しい美味しい』とおっしゃってくださいました。一枚目は豚玉でしたが、二枚目は国綱さんのオススメと言うことでチーズ入りも食べてとても気に入られました。
「はぁ~……満足」
食べ終えたあとの、ほうじ茶も美味しそうに飲んでくださいました。お茶だけは私がと淹れたのですが、気に入ってくださって良かったです。
「口に合ったようでよかったよ」
「いえ! 本当に美味しかったです! 豆腐だなんて、言われなきゃわかんなかったですよ!」
「山芋無しでもいいけど、ある方が美味しいからね」
「ですね! いいなあ、翠羽ちゃんはいっつも美味しいご飯食べてるんだ」
「私も作りますよ?」
「うんうん。いいなあー……」
よっぽど気に入ってくださったのか、藍羅さんはふにゃんと笑顔になってくださいました。すると、彼女はスマホを私の前に差し出してきたのです。
「はい?」
「今更だけど、LIME交換してください!」
「いいですよ?」
そう言えば忘れていましたので、私もスマホを出してアプリを立ち上げました。国綱さんが特に言いませんから、交換は大丈夫でしょう。終わりますと、藍羅さんが掲げるように上へ持ち上げました。
「翠羽ちゃんの連絡先ぃ」
「大したことないですよ?」
「翠羽ちゃんは、学校での人気度を自覚した方がいいよ……」
「人気度?」
昼間にも言われましたが、そんなにも私の顔は普通以上じゃないのでしょうか?
国綱さんに振り返っても、苦笑いされるのでだけでしたが。とりあえず、夜も遅いと言うことで国綱さんの車で一緒に送迎することになったのですが。
何でも屋なので、ダンプの四駆タイプの車種に藍羅さんはさらにはしゃいでしまいました。
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