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第200話 仕方がない
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亜人族である、翠羽とは同級生だと言う獣人族の少女。
十二神将の一部に、ざっと身辺調査をさせたが……ごく普通の獣人とわかった程度だ。裏の調査も特にひっかからなかったこともあり、翠羽が連絡してきた時に承諾したのだ。
むーが消滅したことで、翠羽には直接的な友人がいなくなった。記憶が戻っても、高校に魍魎の息がかかっているかもしれないと言う勘。
それが現実となり、教師らの何人かは屠られてしまったが……藍羅と言う獣人の少女は逃げ切る事が出来た。
狼族あたりの血脈ゆえに、若手でも可能と出来たのだろう。有益な存在ではあるが、翠羽との時間を水鏡で確認していたが……普通の友人として、良い時間を与えてくれた。
であれば、家に招いて夕食を振る舞うことくらいしなくては。
『主は用心深い』
キッチンに行って、茶の支度の続きをしようとしたら、既に青龍が整えてくれていた。茶菓子には栗羊羹まで。
「……職業柄と言って欲しいな」
『あの女子であれば、翠羽様に害を成さぬと言うのに』
「……むーの時以上に、悲しんでほしくないから」
『主とて、琥珀殿を失ったと言うのに』
「……別れは、慣れているから」
『それはいかんぞ、主よ。翠羽様とのあの時と同じに捉えてはいけない』
「……そうなんだけどね」
戻ってきた喜びが勝って、今は満足している部分もあるから。
琥珀はいないが、翠羽はいる。
その事実がたしかだから……殊更大事にしたいんだ。
とりあえず、青龍から盆を受け取って、翠羽達が居るだろう茶の間に行くことにした。
十二神将の一部に、ざっと身辺調査をさせたが……ごく普通の獣人とわかった程度だ。裏の調査も特にひっかからなかったこともあり、翠羽が連絡してきた時に承諾したのだ。
むーが消滅したことで、翠羽には直接的な友人がいなくなった。記憶が戻っても、高校に魍魎の息がかかっているかもしれないと言う勘。
それが現実となり、教師らの何人かは屠られてしまったが……藍羅と言う獣人の少女は逃げ切る事が出来た。
狼族あたりの血脈ゆえに、若手でも可能と出来たのだろう。有益な存在ではあるが、翠羽との時間を水鏡で確認していたが……普通の友人として、良い時間を与えてくれた。
であれば、家に招いて夕食を振る舞うことくらいしなくては。
『主は用心深い』
キッチンに行って、茶の支度の続きをしようとしたら、既に青龍が整えてくれていた。茶菓子には栗羊羹まで。
「……職業柄と言って欲しいな」
『あの女子であれば、翠羽様に害を成さぬと言うのに』
「……むーの時以上に、悲しんでほしくないから」
『主とて、琥珀殿を失ったと言うのに』
「……別れは、慣れているから」
『それはいかんぞ、主よ。翠羽様とのあの時と同じに捉えてはいけない』
「……そうなんだけどね」
戻ってきた喜びが勝って、今は満足している部分もあるから。
琥珀はいないが、翠羽はいる。
その事実がたしかだから……殊更大事にしたいんだ。
とりあえず、青龍から盆を受け取って、翠羽達が居るだろう茶の間に行くことにした。
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