【完結】見通すのは蘇芳の瞳〜その出会いは必然か偶然か？〜

第167話 幼い思考

　何故……だ。


　何故……何故？


　俺は、受けねばならない……？


　あのガキらの放った術を、こうもあっさりと。


　ただ好きに生きたかった……。


　俺は呪われていたから……。


　ただ、存在したかった……。


　望まれていない存在だから……。


　だから、だから……好き勝手に生きれるように、集めに集めた。存在らを。


　なのに、それは……間違っているとされた。幾年月も。


　得ようと奪ったこともあった……。


　なのに、それは認められなかった……。


　だから、我慢ならずに動いたのに……最終結果がこれだ。


　一度は得て、戻ってしまった……ガキが放った術は強力過ぎて。


　避けることは、蘇芳すおうのガキのせいで出来なかった……。



「あ゛あああああああああああ！？」



　術が俺に触れた途端。


　形容しがたい激痛が身体を走り。


　裂けてしまうような感覚を得て、俺は。


　魂のみ残し……身体は崩壊してしまったのだった……。