【完結】見通すのは蘇芳の瞳〜その出会いは必然か偶然か?〜

櫛田こころ

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第118話 簡単過ぎ

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「ちょいと賭けだった。何か起きた時のためを考えて」


 燐音りんねさんのお話によると……魍魎もうりょうの教主が、意外と呆気なく終わりを迎えた事。

 そこに疑問を持たれたのだとか。


「私も疑問に思っていたのです。『簡単』過ぎではないでしょうかと」


 乃亜のあさんも同じ意見のようです。

 洞察力に欠けた私には、そこまで考えが至らなかったですね。


「……たしかに、そこまで苦戦しなかった」


 国綱くつなさんも同じ意見のようでした。むーちゃんさんと琥珀こはくさんは失いましたが……私が身体などを取り戻したら、たしかにすぐに終わりました。

 あれだけ……ではないのですね。

 あの男は何者なのでしょう?


「残党……もしくは、あえて裏ボスでいた存在か。いずれにせよ、大半のメンバーは核を埋め込まれて屍人として存在させられていたのでしょうね?」


 乃亜さんの意見には賛同します。

 さすがは刑事さんです。考え方がとても素晴らしいです。


「とりあえず、もう一回こっちはこっちで検分するぜ。呪物だが、こんな貴重なもん……証拠品としては、もう壊されたくねぇからな?」

「慎重に頼みますよ?」

「あいよ」


 私達は、一度休憩室で飲み物だけを調達してから。

 話す内容が内容ですので、聴取用のお部屋に行くことになりました。
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