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第108話 優しい抱擁
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あったかい。
あたたかなものに、包まれました。
国綱さんです。
『大丈夫』だと言ってくださり……私を抱きしめてくださったのです。
一瞬、周りに乃亜さん達もいるから、恥ずかしさは出てきましたが。
その温もりと、国綱さんの言葉に……私は、内側から込み上げてくるものがありました。
「……でも。むーちゃんさんも、琥珀さんも!」
「いいんだ。君だけでも、戻ってきてくれて」
「……国綱さぁん!」
もう、我慢が出来ませんでした。
終わって。
得たものはあれど。
失ったものは失って。
それが……記憶も身体も戻った私には、嬉しいよりも哀しくて。
国綱さんは失っていなくとも。
大事な存在を、二人も失ってしまった。
だから、私はもう無理でした。
国綱さんにしがみつき、大声で泣き叫ぶしか。
それで、悲しみを受け止めるしか出来ませんでした……。
「……大丈夫。僕はいなくならないから」
ぐずぐずに泣いても、国綱さんは私を責めることはなく。
ただただ、優しく受け止めてくださいました。
泣き続けた私は……枯れるかと思うくらい、しばらく泣きましたが。
乃亜さんも、螺子さんも……誰も私を責めることはありませんでした。
「ひとまず、お話はまたにしましょう。こちらで出来る処理はお任せください」
「「ありがとうございます」」
乃亜さんにそう言っていただけたので。
私達は、帰ることにしました。
国綱さんと私のお家に。
あたたかなものに、包まれました。
国綱さんです。
『大丈夫』だと言ってくださり……私を抱きしめてくださったのです。
一瞬、周りに乃亜さん達もいるから、恥ずかしさは出てきましたが。
その温もりと、国綱さんの言葉に……私は、内側から込み上げてくるものがありました。
「……でも。むーちゃんさんも、琥珀さんも!」
「いいんだ。君だけでも、戻ってきてくれて」
「……国綱さぁん!」
もう、我慢が出来ませんでした。
終わって。
得たものはあれど。
失ったものは失って。
それが……記憶も身体も戻った私には、嬉しいよりも哀しくて。
国綱さんは失っていなくとも。
大事な存在を、二人も失ってしまった。
だから、私はもう無理でした。
国綱さんにしがみつき、大声で泣き叫ぶしか。
それで、悲しみを受け止めるしか出来ませんでした……。
「……大丈夫。僕はいなくならないから」
ぐずぐずに泣いても、国綱さんは私を責めることはなく。
ただただ、優しく受け止めてくださいました。
泣き続けた私は……枯れるかと思うくらい、しばらく泣きましたが。
乃亜さんも、螺子さんも……誰も私を責めることはありませんでした。
「ひとまず、お話はまたにしましょう。こちらで出来る処理はお任せください」
「「ありがとうございます」」
乃亜さんにそう言っていただけたので。
私達は、帰ることにしました。
国綱さんと私のお家に。
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