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第100話 呪への思い
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翠羽と手を繋ぎ。
力を……集めていく、溜めていく。
術の発動で……あの膿は、無闇に動けないようだ。
それでいい。
動くな。
僕達が……成すべきことを。
むーを犠牲にしてまで、戻った翠羽の思いを。
無駄にしないためにも。
確実に……奴を倒すために。
発動に時間はかかるが。
浄化の最上級。
その術を発動させるために、僕らは呪を唱えていく。
紡いでいく。
形も存在もあやふやな……あの膿を。
魑魅魍魎。
その存在でしかない……あれを調伏以上に浄化させなければ。
あれらは……また出てきてしまう。
負の感情……膿がまたあふれ出てしまう。
そんなことはさせない。
僕らの……僕達のこれからのためにも。
翠羽をバラバラにさせたことも……許さない。
僕は……今まで以上に、怒りを感じているんだ!
翠羽は取り戻せても……むーを消滅せざるを得なかった。
琥珀の大事な存在を、失わせたんだ!
僕がもっと早く……翠羽を取り戻せたらよかったのに。むーは自分で選んだ。
死を恐れず……翠羽のために。
だから……僕は立ち向かう!!
翠羽と一緒に!
呪は……まもなく、完成に近いていった。
力を……集めていく、溜めていく。
術の発動で……あの膿は、無闇に動けないようだ。
それでいい。
動くな。
僕達が……成すべきことを。
むーを犠牲にしてまで、戻った翠羽の思いを。
無駄にしないためにも。
確実に……奴を倒すために。
発動に時間はかかるが。
浄化の最上級。
その術を発動させるために、僕らは呪を唱えていく。
紡いでいく。
形も存在もあやふやな……あの膿を。
魑魅魍魎。
その存在でしかない……あれを調伏以上に浄化させなければ。
あれらは……また出てきてしまう。
負の感情……膿がまたあふれ出てしまう。
そんなことはさせない。
僕らの……僕達のこれからのためにも。
翠羽をバラバラにさせたことも……許さない。
僕は……今まで以上に、怒りを感じているんだ!
翠羽は取り戻せても……むーを消滅せざるを得なかった。
琥珀の大事な存在を、失わせたんだ!
僕がもっと早く……翠羽を取り戻せたらよかったのに。むーは自分で選んだ。
死を恐れず……翠羽のために。
だから……僕は立ち向かう!!
翠羽と一緒に!
呪は……まもなく、完成に近いていった。
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