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第69話 今日はお休み
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今日は、一旦お休みの日と言うことだそうです。
「翠羽の身体も、少し戻ったし……のんびりする日も作ろう」
と、国綱さんがおっしゃったからです。
私はそれが良いならそれに従います。
『……改めて見ても、不思議です』
幽霊の身体に、生身の身体が一部でも浮いている状態。
外で出会う、不可思議な存在らとも……ほとんど変わりがないでしょう。他に思うのは、いくらか気味が悪いように思ったことです。
「くっついている仕組みは僕もよくわからないけど……それでも、少しだけでも戻ってよかった」
国綱さんは笑顔です。とても笑顔でいらっしゃいます。
それには……私も多分嬉しく思ってしまいます。やはり、国綱さんはすごいです。
『国綱さんと、ごはんが食べてみたいです』
「それはいいね? 僕も一緒に食べたい」
言葉にしただけですのに。
同じように思ってくださるのが……嬉しいです。
こんなにも、嬉しいことが起きていいでしょうか?
もっともっと……身体が戻れば変わってくるのでしょうか?
ですが、今日はお休みです。
探しに行くのは、少しお休みなんです。
(……記憶も、戻りたいです)
私は何で。
どう言う存在なのか。
元の名前は?
何をしていた?
国綱さんとの関係は?
色々知りたいですが。
身体は戻ってきても……記憶は戻らないです。
何故なのでしょうか?
「ひとつずつ取り戻そう? 魍魎らには……君を絶対利用させない」
しかし……その望みを、国綱さんはもっと力強い言葉で……包んでくださいます。
だから、私は。
『……はい』
この方と、ご一緒に頑張る次第です。
「翠羽の身体も、少し戻ったし……のんびりする日も作ろう」
と、国綱さんがおっしゃったからです。
私はそれが良いならそれに従います。
『……改めて見ても、不思議です』
幽霊の身体に、生身の身体が一部でも浮いている状態。
外で出会う、不可思議な存在らとも……ほとんど変わりがないでしょう。他に思うのは、いくらか気味が悪いように思ったことです。
「くっついている仕組みは僕もよくわからないけど……それでも、少しだけでも戻ってよかった」
国綱さんは笑顔です。とても笑顔でいらっしゃいます。
それには……私も多分嬉しく思ってしまいます。やはり、国綱さんはすごいです。
『国綱さんと、ごはんが食べてみたいです』
「それはいいね? 僕も一緒に食べたい」
言葉にしただけですのに。
同じように思ってくださるのが……嬉しいです。
こんなにも、嬉しいことが起きていいでしょうか?
もっともっと……身体が戻れば変わってくるのでしょうか?
ですが、今日はお休みです。
探しに行くのは、少しお休みなんです。
(……記憶も、戻りたいです)
私は何で。
どう言う存在なのか。
元の名前は?
何をしていた?
国綱さんとの関係は?
色々知りたいですが。
身体は戻ってきても……記憶は戻らないです。
何故なのでしょうか?
「ひとつずつ取り戻そう? 魍魎らには……君を絶対利用させない」
しかし……その望みを、国綱さんはもっと力強い言葉で……包んでくださいます。
だから、私は。
『……はい』
この方と、ご一緒に頑張る次第です。
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