イタコ(?)さんと神様は、インスタント食品がお好きだそうな?

櫛田こころ

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 *・*・*








 帰ってきて早々、ずっと須佐すさ達とスナック菓子を貪り食べていたエミがみのり達の前に立った。


『おかえり~、みのりん! なーになに? ブーケもらっちゃったの!?』


 一年以上の付き合いになるが、エミらは相変わらずである。今日も半日程度、このマンションから出かけていただけなのに、惨状も相変わらずでしかない。なので、羅衣鬼らいきに出てきてもらってゴミはいつものように吸い込んでもらう。


「ただいまです、エミさん」
『おかえり~ん。いい式だった?』
「エミさん達もいらっしゃればよかったのに……」
『宗教が違えど、神は神だものぉ? あたし達は大神おおみかみだ~か~ら~? ちょぉっとダメなのよん』
「……そうですか」


 いつきとも色々あったからか、後ろめたい部分があるかもしれない。須佐達は、まだスナック菓子をぼりぼりと食べていた。高級なものよりもチープなメーカーのものが好きらしく、濃いチーズに味付けが須佐や月詠つくよみは好みだそうだ。羅衣鬼が片付けた今でも、貪るように食べている。


「…………穫や佐和さわはまだなのか?」
「へ!?」
「な!?」


 須佐が食べる手を止めて、いきなり穫達に問いかけてきた。

 さらり、とかつ淡々と。

 いきなりの問いかけに、穫もだが佐和も驚かないわけがない。


「……須佐ぁ? 穫ちゃんと佐和はまだ大学生やで? 出来へんわけやないけど、学生婚はあんまあかんわ」
「だが、出来るんだろう?」
「せやけど、なんか気になったん?」
「須佐は、早く穫と笑也えみやの子が見たいんですよ?」
「「えぇ!?」」


 また飛躍し過ぎた意見に、穫もだが笑也も声を上げずにはいられない。たしかに、笑也は今二十七だが穫はまだ二十一の学生でしかない。結婚は許されていないわけではなくとも、大学生活と両立出来るかどうかが不安だ。

 笑也を見ると、真っ赤になって固まっていた。


「笑也の顔は悪くない。穫の顔立ちもな? であれば、悪くない顔の子が産まれてもおかしくないだろう?」
「……須佐。僕を嫌ってたんじゃなかったのか?」
「前はな? 今はそうでもない」
「今は……?」
「……教えん」
「えー?」
「私も楽しみですねー?」
「月詠!?」


 とにかく、笑也と穫の関係性は神々にも気に入られていたのだと、わかった日にもなった。
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